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【談話】「介護従事者等の人材確保のための処遇改善に関する法律案」は極めて不満
ヘルパー待遇改善へ実効ある措置を求める
2008年4月25日
全国労働組合総連合
ヘルパーネット事務局長・寺間誠治
本日、衆院・厚生労働委員会で「介護従事者等の人材確保のための処遇改善に関する法律案」が可決された。
介護職員の人材確保と待遇改善を目指すものではあるが、条文は一項目だけで具体案は一切ない「奇妙な法律」となっており、全労連としては極めて不満である。
介護職員の人材確保をめぐっては、民主党が介護報酬を上乗せして職員の給与引き上げを目指す法案を4月、国会に提出した。その中身は、対象を「介護人材」に限定したものとはいえ、地域別・サービス内容別に平均的な賃金の基準(認定基準額)を決め、それを上回る事業所を「認定事業所」として介護報酬を3%加算する仕組みで月額2万円の賃上げが可能になるという極めて注目されるべき中身となっていた。3%の加算部分を全額税金で対応し、介護保険料や利用料の引上げにつなげないとした事など全労連の要求と一致する積極的なものであった。
したがって、先日の参考人質疑でも福祉保育労の清水俊朗書記次長が福祉・介護職場の実態について意見陳述を行い、これが実効あるものに結実することを望んできた。しかし今回、民主党は法案を取り下げ自民・公明との協議を経て、三党の共同提案となる極めて抽象的な法案に後退させられたものである。
昨年7月、厚生労働省の指針「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」が13年ぶりに改正公布された。そこでは介護・福祉職場の「人材確保に真剣に取り組む」必要があり、「喫緊の課題」と位置づけて介護報酬引き上げにも言及するとともに、人材難の最大の原因が劣悪な賃金水準や労働条件にあることを認め、改善の必要性を盛り込んだ評価の出来るものとなっていた。このような中で、舛添厚生労働大臣も「来年4月には介護報酬を引上げる」ことを表明していたのである。
評価できる厚生労働省指針や民主党が当初提起した積極的な法案、その後厚生労働大臣の介護報酬引上げへの態度表明などは、全労連が昨年秋以来、福祉保育労、日本医労連、自治労連などの介護・福祉関係労働者の国会・厚生労働省にむけた大衆行動を展開し、また全国15万人以上の介護職員の賃金引上げの署名を集約・提出するなどの運動の成果でもあったが、今回の法案には、反映させ切れなかったと言える。
全労連は今後、ヘルパー労働が営利目的の商品化された家事・介護サービスとしてではなく、社会福祉の理念にもとづいた専門的な援助という本来の姿になることをめざし、今回可決された抽象的な法案も活用しながら、法案で明言されている「介護を担う優れた人材の確保」を絵に描いた餅にされないよう運動を強化するものである。
より良い介護サービスの実現とヘルパーの労働環境改善を実現するために、可決されたこの法案を生かすため利用者・事業者・ヘルパーの共同した運動をさらに強め、介護労働者の人材確保および労働条件の改善のため、来年4月の介護報酬改定に向けた取り組みを引き続き強化する。
福祉への希望に燃えた人々が、低賃金・無権利状態のなか無念の思いで職場を去るという状況をなくすために奮闘する決意を表明するものである。
以 上
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