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【声明】労働者派遣法「改正」案の拙速な決定は止めよ

2008年10月24日
全国労働組合総連合(全労連)
事務局長 小田川 義和

一. 厚生労働省は本日、労働政策審議会職業安定分科会を開催し、労働者派遣法等の「改正」法律案要綱を諮問した。来週29日には労働力需給制度部会、引き続いて職業安定分科会が開催され、答申の予定とされている。しかし、このような審議日程はあまりに拙速である。10月末解散も取りざたされ、総選挙の結果によっては政権交代もありうる不透明な政治情勢のもとで、「法律案要綱」を答申・決定すべきではない。全労連は政府・厚生労働省と労働政策審議会に対して、「法律案要綱」の決定を止めるよう強く求めるものである。

一. 「法律案要綱」は、9月24日の「建議」に沿ったものである。その内容は、マスコミなどでも「まやかし改定」と報道されているように、求められる抜本改正には程遠い不十分なものである。全労連をはじめ多くの労働組合や学者・法律家からも批判の声が上がり、日弁連も見直しを求めている。とくに、雇用期間の定めのない派遣労働者について、派遣先会社による事前の特定を認めている点や継続3年以上の場合の労働契約申込義務を撤廃している点は、本来、臨時・一時的なものに限定すべき労働者派遣の性格を変えかねない大改悪といわざるを得ない。

一. ワーキング・プアなど「貧困と格差」が大きな社会問題となり、その見直しが国民的な喫緊の課題となっているもとで、規制緩和路線から決別し、抜本的な見直しをおこなうことこそ求められている。政府・厚生労働省と労働政策審議会は、「建議」に対する厳しい批判を受けとめ、日雇い・スポット派遣や登録型派遣の禁止をはじめ、派遣労働を臨時・一時的な業務に限り、雇用破壊の現状を転換する法改正に向けて審議を尽くすべきである。「改正」法律案要綱に基づく拙速な審議・決定は断じて許されない。

以上

 
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