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【談話】ソマリア沖への海上警備行動発令と「海賊対処法案」の閣議決定を糾弾する

   2009年3月13日
全国労働組合総連合
事務局長 小田川義和

 政府は、3月13日、ソマリア沖海賊対策として現行自衛隊法に基づく海上警備行動の発令と「海賊対処法案」を閣議決定した。それにもとづき3月14日に呉基地から2隻の護衛艦が出航する。
 海上警備行動を名目とした自衛隊の派兵は、法の主旨を乱暴に踏みにじり、まず派兵ありきの政府与党の画策の中で、充分な国会審議と国会承認も受けず決定したものである。また、保護の対象を日本企業が運行ないし日本の積み荷を運ぶ外国籍船に拡大している。
 「海賊対処法案」は、自衛隊の活動海域を無限定に拡大し、あらゆる国の船舶を保護の対象とし、武器使用については停船等のために先制的な武器使用も可能とし、これまでの「正当防衛」「緊急対応」の限定から拡大するものとなっている。海外派兵恒久法と集団的自衛権へと道をつけることをねらう重大な内容をもっている。
 ソマリア沖の海賊対策は、日本の資金と海上保安庁の技術援助でマラッカ海峡の海賊発生を9割も減少させた実績を踏まえた、ソマリア海域周辺諸国への援助こそ求められている。
 全労連は、憲法違反の自衛隊の派兵と「海賊対処法案」の閣議決定を糾弾するとともに、自衛隊の撤収と新法阻止に向けて奮闘するものである。

 
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