TOP 全労連紹介 ニュース オピニオン 労働法制 賃金闘争 憲法・平和 くらし・社会保障 非正規全国センター 全労連共済 青年 女性 English
 
BACK
TOP
オピニオン
 

【談話】神奈川県労委で非連合系労働者委員を任命

2010年4月19日
全国労働委員会民主化対策会議
事務局長・寺間誠治

 1.本日、神奈川県は第38期神奈川県労働委員会の労働者委員に、神奈川労連など非連合の各団体が推薦した神奈川労連議長の水谷正人氏を任命した。
 神奈川県において、非連合の労働者委員が任命されたのは、神奈川労連などの継続した粘り強い運動の結果であり、さらに事実と道理を尽くした裁判闘争で08年2月の横浜判決で原告側主張を採用し5点にわたり県当局を批判するという事実上の勝利判決を獲得したこと。04年4月からスタートした労働審判制度において組合員数に応じて神奈川労連推薦の審判員が4名任命されたことなどの民主・公正の大きな流れが背景にあった。

 2.周知のように、労働委員会は使用者の団結権侵害から労働者・労働組合を迅速に救済する役割を担っており、解雇や賃金切り下げ、出向・配転など労働者の雇用と権利が脅かされ、使用者による不当労働行為が後を絶たない状況下で、労働委員会はその本来の機能と役割を存分に発揮することが求められている。そのためには労働者委員が果たす役割は決定的であり、労働者委員は、潮流ごとに公正に選任されることが求められる。

 3.政府は一昨年11月、第30期中央労働委員会の労働者委員に民主化対策会議が推薦する淀房子氏を任命し、1989年の労働戦線再編後初めてそれまでの偏向した任命を正し、労働委員会の民主化への歴史的一歩を記すものとなった。今回、神奈川県において不公正任命が正されたことにより、中労委とともに宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、滋賀、京都、和歌山、長野、高知の11都府県で12名の非連合の労働者委員が任命されるという到達点を作り上げた。民主化対策会議のたたかいは、政府・自治体による非連合排除の姿勢を抜本的に転換させる新たな局面を切り開きつつある。

 4.本年11月には、第31期の中央労働委員会の委員改選が行なわれる。中労委を始め、全国の労働委員会がさらに民主化され必要な役割を発揮することになれば、使用者側の不当労働行為をはね返し、労働者・労働組合の団結権擁護のための行政機関として発展させることが出来るだろう。
 政府は、今回の神奈川県での公正任命を真摯に受けとめ、第31期労働者委員の任命にあたっては、潮流ごとにさらに公正・公平な労働者委員の選任をおこなう必要がある。民主化対策会議は、今回の任命を契機に中央・地方での労働者委員の獲得に向けて運動をさらに強化し、労働委員会の民主化、労働行政の民主化に向けたたたかいの前進をはかる決意を表明するものである。

以 上

 
〒113-8462 東京都文京区湯島2−4−4全労連会館4F TEL(03)5842-5611 FAX(03)5842-5620 Email:webmaster@zenroren.gr.jp

Copyright(c)2006 zenroren. All rights reserved.