【談話】沖縄・辺野古沖の新基地建設に断固反対する
- 日米安全保障協議委員会の共同発表にあたって -
21日にひらかれた日米の外務、防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)は、X字型2本の滑走路を有する沖縄県名護市辺野古への新基地建設など、沖縄県民と日本国民の声を無視する確認をおこなった。しかし、この確認自体が、新基地を許さない沖縄県民のたたかいや、米国内から出ている計画見直しの意見なども反映し、普天間の「移設」などが当初目標の2014年の完了が不可能であることを認める矛盾に満ちたものである。
沖縄県民は明確に在日米軍基地の県内移設に明確に反対しており、政府は、この民意に従って辺野古新基地建設を断念し、普天間基地を無条件で撤去すべきである。民主党政権の政権公約にも反して、沖縄に基地を押し付け続けることは断じて許されない。
今回の日米安全保障協議委員会(2プラス2)が確認した次の点もきわめて重大である。
1つは、在日米軍基地再編とかかわって、岩国への空母艦載機移転の強行や、鹿児島県西之表市にある馬毛島への自衛隊配備、米軍の空母艦載機離着陸訓練の恒久施設とするとしていることである。
2つは、日米が共同開発している弾道ミサイル迎撃弾の第三国への輸出を容認し「武器輸出3原則」を明確に蹂躪しようとしていることである。
「思いやり予算」を、向こう5年間にわたり今年度水準を維持することを確認したことも重大である。
「東日本大震災への対応における協力」の文書で、大震災での米軍と自衛隊の共同作戦について「同盟の深化に寄与」し、この経験は「将来のあらゆる事態への対応のモデル」となると認めている。災害を利用して安保体制強化を主張する欺瞞は許されない。
今回の2プラス2で明らかになったことは、「日米同盟の深化」を掲げる民主党政権が、軍事力による世界支配を続けようとするアメリカの戦略に無条件に追随して国民を裏切り続ける姿である。
全労連は、今回の2プラス2による確認の実行に断固反対し、米軍普天間基地の無条件返還を求め、米軍基地撤去を求めてたたかうことを表明するものである。
2011年6月23日
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