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【談話】2011年厚生労働省「労働組合基礎調査」について

2011年12月22日
全国労働組合総連合
事務局長 小田川義和

  1. 厚生労働省は本日、2011年労働組合基礎調査結果の概況(6月30日現在)を発表した。それによると、労働組合員数は996万1千人で、前年より9万3千人・0.9%減少した(東日本大震災の影響で、岩手、宮城、福島を除いた労働力調査となったため、推定組織率は算出していない)。
    労働組合員数が1千万人を切ったのは、1965年以来のことである。パートタイマーなど短時間雇用の組合員数は77万8千人で前年より5万人(6.8%)増加し、全組合員数に占める比率は7.8%となり0.5ポイント上昇した。労働組合員数が減少する中で、引き続きパートタイマーなど短時間雇用労働者の組織化の前進は、労働運動と組織の変化を示している。雇用状況の変化に対応した組織化の取り組みは前進しているものの、十分に対応しきれていない。
  2. 産業別労働組合員数に都道府県単位の地方組織に直加盟している組合員を合わせると、全労連は86万人(前年比8千人減)となった。残念ながら、前年と比べ減少人数は縮小したものの漸減傾向に歯止めがかかっていない。
    全労連の調査(2011年7月末現在)によると、全労連構成組合員数は、産別組合員83万2千人、地方・地域組織直加盟32万8千人で、計116万人である。厚生労働省と全労連調査の乖離は、産別組合員21万2千人、地方直加盟8万8千人で、合計30万人にのぼる。これは、厚生労働省が全労連加盟の年金者組合(10万3千人)、オブ加盟組合(9千人)、ローカルユニオンなど地域組織直加盟組合員(8万6千人)などを調査集計対象にしていないことが主な原因である。
    労働組合基礎調査は、労働審判員の労働側委員や労働委員会の労働者委員の選任などの組織上の基準にもなっており、調査集計方法を抜本的に改善し、加盟組合の実態を正確に把握できるようにすべきである。
  3. 本調査による全労連加盟単産組織の組合員数の減少は1万6千人である。その内訳は、自治労連6千人、全教5千人、国公労連3千人と公務単産の減少が多数を占めた。連合も同様に公務単産が2万2千人も減少している。公務関係の定数削減と非正規への置き換え、指定管理者制度などの公共サービスの切り捨てが強行される中で、それを打ち破る運動と組織化に全力をあげているが、増勢に転じるまでには至っていない。一方で医労連は2千人増加し、福祉保育労も増勢となり民間単産の多くが1千人以下の減少で食い止め、この間の組織拡大運動の成果が見え始めている。
  4. 全労連の単産・地方組織による組織拡大運動は、2010年度、4単産21地方組織が増勢となり、全国で9万人の組合員を新たに迎え入れた。全労連の特性を活かし、単産・地方組織が一体となって、職場と地域の未組織労働者への働きかけを強め、労働組合の社会的存在と役割を大きく宣伝し、最高時現勢をめざす組織拡大運動に全力をあげることを決意するものである。

以 上

 
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