【談話】7野党共同の内閣不信任案提出を歓迎し、その成立を求める
本日、日本共産党、社民党、みんなの党が呼びかけた野党7党(前3党に加えて、「国民の生活が第一」、きづな、新党日本、新党改革)の党首・委員長会談が行われ、来週早々にも、内閣不信任案を提出することで合意したと伝えられる。不信任案提出の目的は、参議院で審議中の「社会保障・税一体改革関連法案」の成立阻止が狙いだとされる。
全労連は、7党合意による内閣不信任案の提出を、その目的を含め、心から歓迎し、法案採決前に不信任案が可決されることに強い期待を表明する。
さる6月26日の衆議院本会議で採決が強行された「社会保障・税一体改革関連法案」は、民主、自民、公明3党の「密室談合」で、政府提案からもさらに大幅に改悪「修正」された消費税増税と社会保障改悪法案であった。法案採決に抗議し、民主党議員の一部が離党したことにも見られるように、2009年総選挙の民主党マニフェストを反故にするものでもある。
さらに、同法案の参議院審議を通じ、消費税増税で「浮く」財源を大型公共事業に回すことを増税法案に盛り込こんでいることなど、国民の願う方向とは真逆の法案であることが次第に明白になっている。しかし、民・自・公3党は、「密室談合」による悪政推進を糊塗するため、来週早々に中央公聴会を開催し、8月8日にも参議院委員会で採決を強行しようとしている。
繰り返し指摘してきたように、連年にわたって賃金が低下し、非正規労働者が増加し続け、社会保険料など非消費支出のみが増え続けている労働者の実態からして、消費税増税によるこれ以上の「痛み」の押し付けは耐え難いものである。1997年の消費税率2%引き上げが、日本経済を長期の不況に追いやったことを考えても、その時を上回る打撃が日本経済に及ぶことは必至である。
これらの点に加えて、3党の「密室談合」によって、より国民生活への打撃が深刻化することが想定される法案内容である以上、拙速な審議で法案を成立させることは断じて認められない。
その立場からして、採決日程が取りざたされる状況で、内閣不信任案が提出されることは、国会の正常な役割だと評価する。衆議院での法案採決後の世論調査においても、国民の多くが本国会での成立に反対している。
よって、法案採決前に内閣不信任案を可決し、国会解散も含めて、国民の信を問う手だてを講じ、消費税増税法案等の慎重審議の条件を整備するよう重ねて主張する。
2012年8月3日
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