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【談話】衆議院の解散にあたって
−悪政推進勢力を退場させ国民本位の政治に転換するため総選挙勝利をめざそう−

 本日16日午後に衆議院が解散され、12月4日公示、12月16日投票で第46回総選挙が実施されることとなった。同じ日には、東京都知事選挙の投票も決定しており、労働者と家族のくらし、働き方に直接影響し、日本社会の未来を左右する重要な政治戦が本格化した。
 全労連は全国の労働者に、安定した良質な雇用の実現、くらしの改善、平和と憲法擁護などの切実な要求を前進させ、未来に責任を果たせる政治の選択を心から呼びかける。

 本日の国会解散は、2009年総選挙での公約を次々に破り捨てる民主党と、自民、公明3党の「談合政治」に対する国民の怒りと批判が高まり、民主党・野田政権が追い詰められた結果、行われたものである。
 これは、野田首相が、11月14日の党首討論の場で衆議院解散に言及して以降、選挙目当ての民主党離党者が続出し、政党同士の離合集散の動きが激しくなっていることからも明らかである。
 選挙目当ての「目くらまし」に惑わされることなく、国民要求を真正面から受けとめて実現に奮闘し、「談合政治」を厳しく批判し続けた政治勢力を見極め、悪政推進に歯止めを打つ政治への転換をめざし、総選挙での決起と選択を強くよびかける。

 労働者・国民は、国民に堪えがたい痛みを押し付ける消費税増税だけでなく、3党の「談合政治」によって大きな犠牲を強いられている。
 震災復興予算の流用を認めた復興基本法の制定、労働者派遣法の骨抜き修正、非正規労働者の雇止めを奨励する労働契約法制定、年金給付額の引き下げ、公務員賃金引き下げなどは、いずれも3党「談合」のうえに、まともな審議もないままに成立が強行された。この事実を多くの労働者に伝えよう。

 国会解散の条件として衆議院の定数削減に合意し、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加や原発推進の政策に固執し、全国でのオスプレイ低空飛行訓練を黙認するなど、3党の政策には異なりがない。「談合政治」の継続が国民生活をさらに苦しくすることを職場、地域で語りあおう。
 集団的自衛権行使など憲法蹂躙の姿勢を隠そうともしない政治勢力が台頭し、政治の右傾化を競い合う状況が強まっていることへの反撃を強めよう。

 12月16日の投票日に多くの労働者、国民が、(1)労働者の状態悪化を食い止め、人間らしいまともな働き方の実現のため、(2)消費税増税の中止、「原発ゼロの日本」の実現、TPP参加阻止など、くらしの安全・安心の実現のため、(3)危険な政治の右傾化の歯止めを打って憲法を生かすため、の政治の選択をおこなうよう、今すぐ運動を強めよう。
 同時にたたかう東京都知事選挙勝利とあわせ、国政の民主的転換にむけ総力をあげよう。

  2012年11月16日

全国労働組合総連合        
事務局長  小 田 川 義 和

 
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