2014年8月19日
内閣総理大臣
安 倍 晋 三 殿
防衛大臣
小野寺 五 典 殿
全国労働組合総連合
議 長 小田川 義 和
辺野古沖・米軍新基地建設にむけたボーリング調査強行について(抗議・要請)
防衛省沖縄防衛局は、沖縄県名護市辺野古沖への米軍新基地建設に向け、8月14日に浮標(ブイ)を敷設し、17日にはボーリング掘削調査のための台船設置を強行しました。
沖縄県民の総意は2013年1月に自治体首長などの連名で提出された「建白書」に集約されるように、「米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念すること」にあります。その県民の声を無視し、国家権力を総動員した調査強行は、「恐怖政治」(8月18日付琉球新報)の具体化に外なりません。
地元住民の意思を無視し、地元住民を排除して辺野古埋め立てに向けた工事を強行しようとする政府の姿勢に強く抗議し、工事の即時中止を求めます。
今回の工事強行が、マスコミでも報道されているように、新基地建設を既成事実化し、11月16日投票予定の沖縄県知事選挙での争点外しの思惑があるとすれば、それ自体が県民を愚弄する行為です。
辺野古沖への新基地建設をめぐっては、ことし1月におこなわれた名護市長選挙の最大争点となり、「海にも陸にも新しい基地はつくらせない」と公約した稲嶺進市長が大差で再選されています。その後の各メディアの調査でも、名護市辺野古沖への新基地建設を支持する沖縄県民は10%台で、県内移設に反対する意見は70%台となっています。このような県民世論を政府は真正面から受け止め、新基地建設を断念すべきです。
いま沖縄からは「政府がどんな無法を強行しても県民は屈服しない」怒りの声が寄せられています。私たち全労連は、この声に連帯し、新基地建設に反対する取り組みを全国的に強化する決意です。
そのことを最後に申し添え、重ねて今回の政府の暴挙に強く抗議し、辺野古沖への米軍基地建設計画の撤回を強く要請します。
以 上