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【談話】労働組合基礎調査の結果について

 厚生労働省は本日、2014年の「労働組合基礎調査」の結果を公表した。それによれば、労働組合員数は984万9千人と前年より2万6千人の減少し、推定組織率は17.5%と前年0.2ポイントの減となった。
 労働組合員数は2011年に1千万人を割込み、推定組織率は2003年に20%を切り、さらに減少を続けている。こうした労働組合員数の減少と組織率の低下が、ブラック企業をはびこらせ、パワハラ、セクハラを横行させることにつながっており、未組織労働者の組織化、労働組合の組織拡大のとりくみをいっそう強化していく決意である。

 労働組合員の減少は、正規労働者の減少と非正規労働者の増加(総務省「労働力調査」によれば、2013年の平均で、正規雇用労働者は前年比38万人の減少で、非正規雇用労働者は93万人の増加、雇用者全体では56万人の増加)が大きな要因になっている。また、製造業と公務で労働組合員数の減少(製造業3.5万人、公務1.9万人の前年比減)が顕著である。製造業の組合員数の減少はグローバル大企業の海外進出の強まりが、公務の組合員数の減少は公務の民営化、非常勤職員の増加などによる公務員の人員定員の減少が、その主因である。
 全労連として、組織の強化・拡大の課題と安定した良質な雇用の実現をめざすとりくみ、グローバル大企業に対する規制と中小企業の振興、内需振興型経済への転換をめざすとりくみ、社会保障や教育の充実とも結んだ公務員の増員をめざすとりくみを総合的に推進していく。

 今回の調査では、女性とパートタイム労働者の労働組合員数の増加(女性が2万人、パートタイムが5.6万人の前年比増)した。しかし、それでも推定組織率は女性が12.5%、パートが6.7%であり、全体の推定組織率17.5%にはるかに及ばない。全労連としても、ジェンダー平等と均等待遇実現のとりくみとしっかり結合して、女性やパートタイム労働者の組織化をさらに強めていく。

 主要団体別労働組合員数では、地方組織のみに加盟している労働組合員数も含めて、連合が2千人増の684.6万人、全労連が1万人減の81.7万人となった(ただし、年金者組合なども含めて全労連が独自に掌握している組合員数は、2014年6月末の現勢調査で109.9万人)。
 全労連はこの間、組織拡大の「中期計画」(2012〜2015年度)を策定し、とりくみをより強化してきた。しかし、前進への新たな教訓をつくりだしつつあるものの、まだ増勢に転じるまでには至っていない。今回の調査結果を受けても、早急に増勢に転じて「150万全労連」に接近する責任を痛感し、決意を新たにするものである。

  2014年12月17日

全国労働組合総連合  
事務局長 井上 久

 
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