国民のみなさん
円安による輸入原材料等の値上がりにくわえ、昨年4月の消費税率8%への引き上げが、私たちの暮らしと日本経済を直撃しています。消費は急落し、国内総生産は2期連続の落ち込み、2014年はリーマンショック以来5年ぶりのマイナス成長に転落しました。
安倍首相がアベノミクスの成果をどんなに言い繕おうと、「暮らしも経済も悪くなるばかり」というのが、大多数の国民と中小企業・業者の実態、実感です。
いま必要なことは、日本経済の主役である中小企業・業者や商店街への支援を強化し、消費税増税は延期ではなくきっぱり中止すること、すべての働く人々の賃上げを実現し、内需を拡大することです。そして、雇用の安定や社会保障、教育の拡充で、国民の懐をあたため、未来に希望の持てる安全・安心な社会を築くことです。大企業や富裕層への優遇税制の見直しなど、所得再分配機能の立て直しが必要です。
国民のみなさん
安倍政権も、「賃金を上げる」とか「地方創生」などにさかんに言及しています。しかし、実際にやられている政策は真逆のものばかりです。
285兆円もの内部留保をため込む大企業には法人税減税の一方で、医療や介護、年金、生活保護など社会保障制度は改悪と負担増のオンパレードです。その先には2017年4月の消費税10%という庶民大増税への道を敷いています。また、外形標準課税の適用拡大が中小企業の経営を脅かしています。
「コメ作ってメシ喰えねぇ」といわれる米価の大暴落にも、TPP交渉の早期妥結を目論む安倍政権はなんら有効な手を打たず、農協・農家つぶしの「改革」をエスカレートさせています。くわえて、低賃金の使い捨て労働をあたり前にする労働者派遣法の改悪や残業代ゼロ制度などの法案を国会に提出しようとしています。
トマ・ピケティ氏の『21世紀の資本』が世界で150万部を超える大ベストセラーとなり、日本でもあらためて格差と貧困の解消の重要性に注目が集まっています。OECD(経済協力開発機構)やILO(国際労働機関)も所得格差が経済成長を損なっていると警告し、対策強化を呼びかけました。日本も変わらなければなりません。
国民のみなさん
安倍首相は、自らの政治を「戦後以来の大改革」と称し、「当然賛否は大きく分かれ、激しい抵抗もある。しかし、今回の総選挙で、引き続きこの道をまっすぐに進んでいけと国民から力強く背中を押していただいた」と、聞く耳持たずの強権政治の実行を宣言しました。
10万票もの大差で勝利した翁長沖縄県知事の面会要請さえ拒否して、辺野古沖への米軍新基地建設を本格化させる一方で、沖縄振興予算は減額という恫喝政治をエスカレートさせています。
そして、集団的自衛権行使容認の閣議決定を具体化し、アメリカと一緒に海外で戦争できるようにする一括法案(戦争準備法案)の与党協議をすすめており、いっせい地方選挙後の国会提出が公言されています。くわえて、安倍首相は明文改憲に前のめりで、来年の参院選挙後に国民投票が実施される可能性も出てきています。8月15日には、新たな「談話」を出すと表明していますが、世界の国々からも「侵略戦争の過去を否定する歴史に逆行した企みではないか」との懸念が高まっています。
国民のみなさん
もうこれ以上、安倍政権の「暴走」を許すわけにはいきません。
そのため、私たちは、(1)全国各地で、「安倍政権の暴走ストップ、消費税増税中止、暮らしと営業、平和を守れ」の声をあげ、草の根の共同をひろげていくこと、(2)3月12〜13日を全国的な行動の最大の集中点にして、50万人以上の大行動を実施することを決意しました。
国民のみなさん
私たちはこれから、全国各地で宣伝などの行動をすすめながら、3月12〜13日の行動を具体化していきます。
ご賛同いただけるのであれば、3月12〜13日に、あなたが可能な場所、可能な形で、「暮らしと営業、平和を守れ」「賃上げで日本経済の回復を」という声をあげてください。
私たちは「黄色」をシンボルカラーにします。みなさんも3月12〜13日に、黄色いリボンやハンカチ、衣類を身につけ、安倍政権の「暴走」にノーの意思を示してください。
13日は「重税反対全国統一行動日」でもあります。デモや宣伝などの行動に遭遇されたら、声をかけていただき、可能なら行動にご参加ください。
日本社会の主人公は、私たち国民です。すべての人々が、ひとりの人間として尊重され、幸せに暮らせる日本にしていくために、力を合わせましょう。
2015年2月6日
新日本婦人の会(新婦人)
会 長 笠井 貴美代
全国商工団体連合会(全商連)
会 長 国 分 稔
全国保険医団体連合会(保団連)
会 長 住江 憲勇
全日本民主医療機関連合会(民医連)
会 長 藤末 衛
全国労働組合総連合(全労連)
議 長 小田川 義和
農民運動全国連合会(農民連)
会 長 白石 淳一