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【談話】クリミアで核兵器使用を準備したことに強く抗議する

 ロシアのプーチン大統領は、3月15日のロシア国営テレビのドキュメンタリー番組「クリミア、祖国への道」のインタビューで、昨年3月にウクライナからクリミア半島での戦闘で、欧米からの妨害を念頭に、核兵器使用に向けた準備をしたことを明らかにした。
 70年前、広島、長崎で原爆を投下された被爆国日本の労働組合として、全労連はプーチン発言に強い怒りをこめて抗議する。

 核兵器は人類と共存できない。広島、長崎で一発ずつの原爆によって、その年のうちに21万人もの人々が貴い命を奪われ、70年たった今日もなお、放射能による後遺障害に苦しんでいる人たちが多数いる。

 この間のNPT再検討会議準備委員会および国連総会第一委員会での5回におよぶ共同声明は、核兵器を使用しないことが人類の利益であり、核兵器の不使用を保証できるのは核兵器の廃絶以外にないことを発信している。
 そして、今年4月末から開催されるNPT再検討会議の主要議題は、核兵器の廃絶である。今こそ世界国々が一致団結して、各国が核兵器廃絶に向けてすすむべき時だと確信する。

 世界の流れは、ASEANやTACのように、領土問題などの解決方法としての武力の不行使、紛争の平和的な解決を求めている。ロシア政府が武力によらない平和的な解決の道をすすむことを強く求める。

 全労連は被爆国の労働組合として、核兵器も、戦争もない世界をめざし、平和を求める世界の労働組合や市民の方々と共同して、とりくみをいっそう強めていく。NPT再検討会議で核兵器廃絶条約の締結に向けた合意づくりを実現するため、署名の推進や代表団の派遣など、いっそう奮闘する決意である。

2015年3月23日

全国労働組合総連合
事務局長 井上 久

 
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