6月25日に開催された自民党若手議員らによる勉強会「文化芸術懇話会」において、出席議員から「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけてほしい」などの発言が次々と出されたと報じられています。憲法を蹂躙する戦争法案への国民的な批判が高まるなかで、明白なマスコミへの圧力、言論弾圧であり、由々しき問題です。
全労連は厳しく抗議し、厳正な対処を求めるとともに、安倍総理・総裁が沖縄県民と国民に対して明確に謝罪し、頭を下げるよう強く求めるものです。
ことは、「党を預かっている」とする自民党幹事長が謝罪し、党青年局長を更迭すれば済む話ではありません。出席議員らの発言内容の重大性にくわえ、約40人の出席議員の誰一人としてたしなめる者がなかったことからいえば、国会議員としての資質にも関わる重大問題です。しかも、加藤勝信・官房副長官や萩生田光一・総裁特別補佐官など、安倍総理の側近といわれている人々も含まれています。
安倍総理は6月25日の国会審議において、あくまで謝罪を拒否されました。「その場にいないにもかかわらず、その方になり代わって勝手にお詫びすることはできない」「私的な勉強会で自由闊達な議論がある。言論の自由は民主主義の根幹をなすものだ」などの答弁からは、自らの側近・仲間をかばう“同じ穴の貉”といわれてもしかたない対応だと考えます。
また、懇話会の講演者だった作家は、「沖縄の二つの新聞社は絶対につぶさなあかん」と発言し批判された後も、同様の発言を繰りひろげています。安倍総理がNHK経営委員に任命したという経緯をもつ人物であり、安倍首相とは共著もあります。「すでに辞めている」で済む話ではありません。
よって、事実関係を厳正に調査し、国会議員の資質に関わる問題として関係した議員の厳正な処分をおこなうとともに、安倍総理・総裁が沖縄県民と国民に対して深く謝罪するよう、重ねて強く要請するものです。
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