安保法案(戦争法案)をめぐる攻防は最大の山場を迎え、安倍政権と与党は昨日16日、締めくくり総括質疑を強行し、特別委員会での採決をねらったが、野党の強い抵抗で17日にずれ込み、予断を許さない状況が続いている。
野党5党などは委員会室前に座り込むなど徹底抗戦をおこなっているが、全労連は野党の徹底抗戦を断固支持し、院内外のたたかいを結んで戦争法案を廃案に追いこむために、いっそうたたかいを強化する決意である。
戦争法案は国会論戦を通じて、憲法を正面から蹂躙し、平和国家からアメリカと一緒に世界中で戦争をする外征国家に、日本という国のあり方を根本から変える違憲立法にほかならないことが明々白々となり、各種世論調査でも法案への反対が賛成の2倍程度となり、今国会での成立に反対が圧倒している。
違憲立法を強行することは断じて許されないのであり、もはや廃案しかあり得ない。野党が徹底抗戦で立ち向かっていることは当然であり、与党の議員も、一人一人が憲法順守義務を負う国会議員として理性ある良識的な判断で、強行採決に反対すべきである。
昨晩も小雨のなかだったが国会周辺には3万5千人超が集まって身動き取れないような状況となり、全国各地で無数の集会やデモ、宣伝行動が展開された。こうした国民世論と行動の高まりと院内でのたたかいがむすんで発展するなかで、与党のなかにも焦りと動揺がひろがっている。世論と運動があと一回り二回りひろがれば、廃案を勝ちとることができる情勢がうまれている。
戦争法案を廃案に追いこむために、今が踏ん張りどきである。今日も朝9時から座り込み行動が展開され、夜も18時半から国会前抗議行動が展開される。明日以降も連日の行動が予定されている。
全労連は、(1)首都圏をはじめとして、可能なかぎり国会に詰めかけ埋め尽くし、強行採決反対、違憲の戦争法案廃案を強く迫ること、(2)全国津々浦々で、職場地域から無数の緊急行動を起こし、国会議員への要請に波状的にとりくむこと、の二点を、すべての加盟組合・組合員と友誼組合等に呼びかけるとともに、総がかり行動実行委員会をはじめ国民的な共同のさらなる発展のために奮闘する決意である。
強行採決は断じて許さない! 違憲の戦争法案はきっぱり廃案に!
2015年9月17日
全国労働組合総連合
事務局長 井上 久