全国の組合員のみなさん、ひきつづき、18春闘後段においても粘り強くたたかいを強めるため奮闘しましょう。
15日の「全国統一行動」には、11単産で昨年を大幅に上回る規模で統一行動に立ち上がったのをはじめ、全国で延べ約24万人が職場・地域の行動に参加して、「大幅賃上げ・底上げ」、「安部働き方改悪」反対、「憲法9条を守れ」を訴えました。また、2月からの地域総行動で、「地域活性化大運動」と連携して他の労働組合・市民団体・商工団体等との懇談において、一致点を確認し、共同と連帯も大きく広がりました。
春闘の前半部分のたたかいで、労働法制改悪阻止問題については、裁量労働を巡るデータねつ造への批判を受け、安倍政権は働き方改革関連法案から、財界の最重点要求であった裁量労働制の適用拡大に関わる部分を削除させました。これは一貫して制度改悪に反対してきた私たち労働組合や過労死家族の会、市民団体などとの共闘と国会内での野党6党の奮闘の大きな成果です。
また、森友学園問題に関して、財務省から提出された文書が改ざんされていたことが明らかになり、市民と野党の真相究明要求のとりくみで事態は大きく動いています。佐川国税庁長官は辞任においこました。しかし、国民・国会を愚弄したこの問題において、個人に責任を押しつけ、真相を隠ぺいし、幕引きを図ることは、けっして許されません。麻生財務大臣、そして安倍内閣退陣を迫り、森友学園問題の徹底究明を求めて、宣伝行動・国会行動などにとりくみましょう。
春闘前半における賃金引上げ回答は、国民春闘共闘委員会傘下の組合では、春闘共闘第1回集計の登録818組合のうち、回答を引き出したのは189組合・23.1%でした。189組合のうち、「定昇確保」などの回答を得た組合が52組合で、金額・率などが明らかになっている有額回答を得た組合は137組合となっています。13単産・部会の回答単純平均6,019円・1.96%で、前年同期比770円増(0.08ポイント減)、加重平均は5,369円(1.86%)、前年同期比43円増(0.05ポイント減)となっています。初回集計での回答水準は生活改善に向けた切実な要求に対して十分な回答とはなっていません。しかし、そうした中でも統一闘争に固く結集し、成果を勝ち取っている組合も少なくありません。要求に確信をもって、やるべきことをやりきり、あきらめず、粘り強くたたかい、上積みを勝ち取りましょう。
14日の大企業労組への回答状況は、賃金水準を底上げするベースアップ(ベア)は、昨年を上回る水準の回答となっています。しかし、要求自体が低額であり、内部留保には手をつけず、賃上げは低く抑えるという傾向であす。
個別企業での賃上げが低迷する状況を打開するには、社会的な賃金闘争を旺盛にすすめて、最賃の大幅引上げや地域経済の活性化で、内需を拡大することがますます重要になっています。
情勢はいま“攻め時”です。たたかえば前進できる条件はそろっています。春闘後段では@さらなる賃上げ回答の上積みにこだわり、団体交渉など粘りづよくたたかいましょう。とりわけ職場に時給1000円未満の労働者をつくらないために賃金底上げを求め、企業内最賃の大幅引き上げをめざしましょう。A政府・財界がすすめる労働法制の大改悪を断念させましょう。高度プロフェショナル制度の導入や時間外労働の上限「月100時間未満」、「2〜6か月80時間以内」は、過労死を合法化するもので、絶対に許してはなりません。「過労死を許さない」の社会的世論と運動推進にむけ奮闘しましょう。B人手不足や長時間労働をなくし、有期雇用から無期雇用への転換をすすめましょう。C安部9条改憲と戦争する国づくりに反対し、3000万人署名を職場・地域にひろげ、安部内閣退陣にむけ、全力でとりくみましょう。
「安倍9条改憲・労働法制改悪 NO! 賃上げと安定雇用で地域活性化!」のスローガンのもと、18春闘要求を実現するために、18春闘後段の取り組みに、すべての仲間の力をさらに寄せ合うことを強くよびかけます。
2018年3月22日
全労連第14回幹事会