９月30日に投開票された沖縄県知事選挙は、オール沖縄の「ひやみかちうまんちゅの会」を母体に立候補した玉城デニー氏が、39万6632票と過去最多の得票を獲得して当選した。この勝利を歓迎する。
　この間、玉城デニー知事誕生のために、オール沖縄の一員として日夜を分かたず奮闘された沖縄県労連の仲間に敬意を表わすとともに、全国から支援を集中いただいた単産、地方組織に感謝を申し上げる。沖縄県知事選挙の勝利は全国一丸となった奮闘で安倍内閣に痛打を与えるとともに、市民と野党の共闘をさらに前進・発展させる画期となったものと確信する。

　沖縄県民に寄り添い、道半ばで急逝された翁長雄志前知事の遺志を引き継ぐ知事の誕生は、「辺野古への新基地建設断念、普天間基地の撤去・閉鎖し、基地に依存しない自立した経済発展」の実現こそが沖縄県民の総意であることを改めて確認した。このことは、政府与党が全面的に支援し、かつてない肩入れを行った候補者を8万174票もの大差をつけて勝利したことにも表れている。
　国は、県民の総意にそって沖縄県との話し合いに応じ、沖縄県が行った辺野古埋め立て承認撤回処分を争うことなく、新基地建設を白紙に戻し、アメリカ政府との交渉に全力を尽くすべきである。基地再編交付金などを振りかざした沖縄の民意の蹂躙と、強権政治に終止符を打つよう強く求める。
　知事選挙で前進・発展させた沖縄と全国との連帯の絆を一層強め、玉城デニー知事を支えるオール沖縄と共同し、基地負担軽減や全国知事会も求めている日米地位協定の改定、オスプレイ配備撤回など具体的成果を勝ち取るたたかいを継続しよう。

　沖縄県知事選挙での歴史的勝利を確信に、9条改憲や防衛費の質的変化、増額に反対すると共に消費税増税廃止、社会保障の充実などを求める運動を拡げ、安倍政権の暴走との対決を強め、労働者・国民と共に内閣退陣へと追い込むたたかいを一気に強めよう。

　2018年10月1日

全国労働組合総連合
事務局長　野村　幸裕