TOP 全労連紹介 ニュース オピニオン 労働法制 賃金闘争 憲法・平和 くらし・社会保障 非正規全国センター 全労連共済 青年 女性 English
 
BACK
TOP
オピニオン
 

2018年11月9日

生労働大臣 根本匠 殿
労働政策審議会 雇用環境・均等分科会委員 殿

全国労働組合総連合
議長 小田川義和
女性部長 長尾ゆり
〒113-8462 東京都文京区湯島2-4-4
TEL03-5842-5611 FAX03-5842-5620

【意見書】ハラスメントを禁止する包括的な法整備と
ジェンダー平等を実現する法の改正を求める意見書

 

日頃より、女性労働者の人権を守り、働き続ける権利の確立のためにご奮闘いただいている貴委員会の委員の皆様に心より敬意を表します。
 さて、財務省事務次官によるマスコミで働く女性に対するセクシャル・ハラスメント事件をはじめ、多くの事例が明らかとなり、均等法にセクハラ防止措置の義務化が盛り込まれて久しいにもかかわらず、あらためて、解決には程遠い実態であることが示されました。
 また、セクハラに加えて低い地位に置かれ、家族的責任を一方的に負担させられているがために、女性がマタニティ・ハラスメント、パワー・ハラスメントなどで人格を傷つけられ離職を選ぶなど、雇用の場を奪われている実態も多く存在しています。
 ハラスメントの根絶は、女性のみならず、すべての労働者に求められています。ILOは来年の総会で、ハラスメントを禁止するための条約を採択する予定であることが報道されています。採択される条約を批准するために、ハラスメントをなくすための国内法整備は喫緊の課題です。まず、私たちは、すべての女性労働者が、離職せず、仕事も生活も大切にしながら働き続けられるジェンダー平等法制を整備することが、ハラスメントをなくす前提であると考えます。
 貴委員会において、ハラスメント対策、女性の活躍推進法・男女雇用機会均等法の見直しが行われていると承知しています。上記趣旨をお汲み取りいただき、下記の内容を法改正に生かしていただくよう要望します。

  1. ハラスメントを禁止する包括的な法律を制定すること。制定する際には2019年新たに採択されるILO条約が批准できるものにすること。
  2. 男女雇用機会均等法11条・育児介護休業法25条に定められているハラスメント防止措置を禁止規定とすること。被害者の人権とプライバシーが確保されるよう第3者の相談機関を拡充すること。ハラスメントに対する制裁措置を盛り込むこと。
  3. 男女雇用機会均等法の理念に「仕事と生活の調和」を盛り込むこと
  4. 「賃金」差別を禁止し、指針の雇用管理区分を廃止し、禁止される間接差別を広義に解釈できるものとすること。男女雇用機会均等法を、結果の平等を追求する男女雇用平等法に改正すること。
  5. 労働基準法に同一価値労働・同一賃金を明記し、均等法・パート労働法・有期労働契約法・派遣労働法などの法改正を行うこと。

以上

 
〒113-8462 東京都文京区湯島2−4−4全労連会館4F TEL(03)5842-5611 FAX(03)5842-5620 Email:webmaster@zenroren.gr.jp

Copyright(c)2006 zenroren. All rights reserved.