全労連第26回定期大会は、野田内閣による暴走政治が吹き荒れる、そのただなかで開催された。世論を無視して強行される原発再稼働、消費税大増税、社会保障改悪。アメリカ言いなりで進められている危険なオスプレイ配備やTPP参加。労働者派遣法「改正」の骨抜き修正や、雇止めの多発をもたらす不十分な有期労働契約法制、違法な公務員賃下げ。国の出先機関廃止等、国の責任を自治体に押し付ける地域主権改革。民意を歪める国会議員の比例定数削減など、民主・自民・公明の3党談合政治は、被災者の生活再建や労働者・国民の切実な要求に背を向け、多国籍大企業とアメリカの意向に沿った「構造改革」を強引に進めている。
大会は、こうした暴政に対する総反撃のたたかいに踏み出すため、2年間の方針を決定した。憲法をいかし「雇用と社会保障を中心におく日本」をめざして、第一に、大企業中心・経済効率重視の日本社会からの転換をめざす「安全・安心社会をめざす大運動」(全労連大運動)に取り組むことを確認した。第二に、全労連結成の原点である「すべての労働者を結集しうる母体」への発展をめざし、「150万全労連」へと踏み出す「組織拡大強化中期計画」を確認した。第三に、改憲策動を許さず、安保条約破棄の運動を強化し、憲法を暮らしと職場にいかす取り組みを強めることを確認した。
大会討論では、春闘再生の課題や組織拡大・強化の具体化問題が訴えられる一方、職場や地域における仲間の要求前進、組織拡大の教訓、生き生きとした青年の活動が語られた。「要求にもとづく統一闘争強化で国民春闘の再構築を」、「職場と地域で未組織労働者との総対話を」、「労働組合強化を、青年と供に歩む労働組合づくりを」、「最低賃金1000円以上、公契約条例制定運動の前進を」、「原発ゼロに向けた共同の前進を」、「消費税増税反対、TPP参加反対の運動拡大を」、「憲法を守り、オスプレイ問題をテコに安保を見直す運動の強化を」、「規制緩和と公共サービスの切り捨て、公務員バッシングへの反撃を」、「すべての争議解決を」など、豊かなたたかいの経験をもとに、方針を補強し、さらなる前進の決意が述べられた。
市民の怒りの行動が起きている。今こそ、全労連の出番である。「憲法をいかし つくろう“安全・安心社会” すすめよう対話と共同、組織拡大」の大会スローガンのもと、単産と地方組織が総結集することを、全国の仲間に呼びかける。今日から、一致する要求に基づく労働者・国民との広範な共同に力強く踏み出すことを、ここに決意する。
以上、宣言する。
2012年7月31日
全国労働組合総連合 第26回定期大会