2002年国民春闘共闘情報
インデックスへ

第10号  2002年1月18日

リストラ反対!02春闘スタート

 日経連は賃金・雇用破壊やめろ 

抗議行動・昼デモに1100人

 国民春闘共闘と東京春闘共闘は11日、02春闘の本格スタートを告げる「新春早朝宣伝行動」につづき、昼には「日経連総会抗議行動」「丸の内・大手町昼デモ」「NTT持株会社抗議行動」を展開。午後には「第2回総会」をひらき2002年国民春闘方針を確認しました。





 写真  都内主要駅頭での新春宣伝は、早朝8時から東京駅、新宿駅、池袋駅と霞ヶ関周辺の4箇所で実施。全労連や中央・東京の単産役職員、周辺労組員ら248人が参加して、1万5600枚の新春ビラ・ビクトリーマップビラを配布しました。
 11時30分、日経連総会が開かれる千代田区の東京会館前。「大企業のリストラ『「合理化」』反対」「賃下げ、賃金カット攻撃糾弾」「サービス・不払い残業なくせ」の横断幕と組合旗が林立し、抗議行動に500人の組合員が結集しました。
 国民春闘共闘の小林洋二代表幹事(全労連議長)が主催者あいさつ。深刻な不況にもかかわらず、大企業がリストラ・人べらし競争に明け暮れ、いっそうの賃金抑制策を打ち出していることをきびしく批判。「雇用の拡大、賃金の底上げなしに日本経済の再生はない。小泉内閣の悪政と大企業の横暴を打ち破るために全力を」と呼びかけました。
 決意表明では、雇用・失業問題で建交労の江沢書記長が、健保・医療制度改悪問題で日本医労連・田中委員長が、各々政府と大企業の姿勢、政策を批判し「先頭に立ってたたかう」と表明。大田春闘共闘の武田大田労連書記長は、二つの地元信金が倒産するなど地域経済が深刻な不況に見舞われているなかで、労組や民商をはじめ業界や商工会、行政を巻き込んだ緊急集会のとりくみなどを紹介しながら春闘勝利へ決意を表明しました。
 参加者は、「経済と生活を危機的にし、国民への犠牲転嫁で『構造改革』を進めようとしている日経連・財界に抗議する」とともに「ガマンも限界」「政府の悪政と大企業の横暴に挑む02春闘めざして全力でたたかい抜く」との闘争宣言を確認。「日経連の賃下げ攻撃、糾弾」「リストラ競争をやめろ」「医療改悪はんたい」などと唱和しながら怒りの拳を突き上げました(写真)。


  写真ビジネス街で昼デモ

NTT持株会社に抗議

 昼デモには、周辺の組合員も加わり600人に。ランチタイムでにぎわう丸の内・大手町のビジネス街を行進(写真)。参加者はNTT持株会社前に再結集して「11万人リストラ」に抗議の社前行動を展開しました。





「国民総決起」の春闘を

「1万5000円要求」は社会的使命

第2回総会 3/13回答指定。4/12国民的ストを確認

 国民春闘共闘は11日午後、東京・虎ノ門パストラルで第2回幹事会総会をひらき、「国民総決起の春闘」を展開することを基調とした春闘方針を確認しました。総会には、全労連、純中立労組懇などの26単産と近隣4地方から81名の代表が参加し、春闘要求、闘争日程などをめぐって討議の結果、一部補強のうえ確認したものです。
 主催者あいさつに立った小林洋二代表幹事は、02春闘の重要性について「賃下げや国民負担増では経済再建はできない」と指摘し、「経済情勢の打開へ国民的な大きな共同を」と呼びかけました。さらに「医療問題を前に出して幅広い国民世論を結集するなかで、たたかいの活路を開く」と述べました。


賃金要求・統一行動など提案

 春闘方針案を提案した坂内三夫事務局長は、昨年の結成総会で確認された「春闘構想」にもとづき、その後の情勢変化、各単産の要求討議や日程調整などを踏まえて補強・修正したことを紹介しながら、懸案事項となっていた「国民一揆型春闘」表現の是非、賃上げ要求目標の具体化、回答指定日の変更、「国民的スト」の配置を中心に説明しました。
 おもな課題の提案要旨は以下のとおり。
 (情勢部分)政府の悪政に抗して「国民一揆型春闘」の表現を提起したが、賛成・反対両論あった。暴力や弾圧など要らぬ誤解を招くことも考慮し、今年は「国民総決起の春闘」とした。
 雇用創出をめぐって、ワークシェアリングが焦点になっているが、賃下げと不安定雇用の拡大を前提とした政府・財界の政策には反対する。サービス残業の根絶、時間外労働の削減、年休取得率の改善などによる雇用拡大を要求する。また、本採用・正規職員の増員、パートの均等待遇を基本にたたかう。
 (賃金闘争をめぐって)大幅賃上げ・賃金底上げ・最低賃金を「三位一体」と位置づける。賃上げ要求目標は、
 1)すべての労働者に「月額1万5000円以上」の賃金底上げをはかる、
 2)パートの時間給を「誰でもどこでも1000円以上」に引上げる、
 3)最低賃金要求は「時間額1000円以上」「日額7400円以上」「月額15万円以上」とする。

 とくに、「時給1000円以上の実現」を重視する。連合や大手産別が統一要求を見送るなかで、1万5000円要求を掲げたことは春闘共闘の社会的使命である。
 (闘争日程をめぐって)要求提出は2月末までに完了するよう努力し、回答指定日は3月13日(水)とし翌14日(木)にスト含む「第1次全国統一行動」を配置する。15日・金曜日にストの打ち逃げはまずいとの判断もあるので各単産とも調整してほしい。
 「国民的ストライキ」の実施時期は4月12日(金)とする。すべての組合員が参加しやすい形態を工夫するとともに、中小企業、自営業者・商店、医療機関などにも参加と支援を呼びかけ、いっせいに決起したい。この日を中心に中央・地方で決起集会も開催する。




賃上げ、医療改悪阻止へ全員参加を

討論とまとめ 8名が決意、方針を補強

討論では、リストラ・転籍に反対して結成したばかりの建交労京王新労組代表の訴えにつづき、出版労連の今井委員長など8単産・地方の代表が方針への補強意見と「国民的スト」に向けての決意を語りました。坂内事務局長が「まとめ」の発言に立ち、意見を含めて一部補強することとし、満場の拍手で春闘方針を確立しました。発言の概要は以下のとおりです。





別会社転籍で年収290万円、手当なし

新労組結成に不当差別。闘争支援を

 京王新労働組合の佐々木委員長がトップで発言。過去最高利益を更新している大手私鉄の京王電鉄で、バス部門のリストラ策として別会社への転籍強要に反対して新労組(建交労加盟)を結成した経過を報告しました。
 別会社の労働条件は基本年俸290万円、各種手当・退職金なし、昇給制度なしで、あるのは年間600時間の残業のみ。佐々木委員長も、月額9万円減、年間140万円減、生涯賃金では3000万円も減額されます。
 当初は連合労組のなかでたたかってきましたが、組合がリストラ案を認めてしまったことから、新労組の結成に至りました。これを嫌悪した会社側は、新労組の組合員のみ年末臨給(一時金)を支給しない不当労働行為で、切り崩しにかかっています。仮処分申請とマスコミ・世論を力に反撃中です。「組織を拡大し要求実現をめざしてたたかっていきたい」と延べ、闘争支援を訴えました。



「雇用・暮らし・いのち」でスト権確立へ

未組織労働者を引き付ける運動を

 出版労連の今井委員長は、質問と要望意見をのべました。
 まず、春闘要求が実現しない理由について、「出版はもっと単純で、不況で本が売れない。個々の中小企業を徹底して追い詰めると共倒れになりかねない」ということだと紹介。
 つぎに、春闘の大量宣伝から「ラジオスポット」が削られていることについて、「民放労連、映演共闘などと相談してすすめてほしい」と要望しました。
 討論では、「4月12日の国民的ストに大賛成」と表明し、1月の中執で「雇用・暮らし・いのち」の3課題でスト権を確立したいと決意、「春闘共闘が求心力となり、未組織労働者も引き付けるとりくみを」と要望しました。



労働者呼出し退職・転籍を強要中

全員がNTTに残れるよう支援を要請

 通信労組の岩崎委員長は、NTTの「11万人リストラ」を阻止するために「統一弁護団」を結成して本日記者発表したことを紹介。「東会社は1月18日までに、西会社は1月31日までに、退職する者は申し出なさい」という雇用形態選択通知書を全員に配った。これを提出しない者は「NTTで60歳まで働けるが会社のいう配転には応じるという承諾を得たものとみなす」という不当なもの。
 NTTリストラにはいくつもの不法・脱法行為がある。
1) 転籍で就業規則も労働協約も守らない、
2) 外注化している50歳以上の者を対象と言いながら、「すべての業務」として篩にかける、
3) 30%の賃下げは労基法違反、
4) 新会社の概要がいっさい明らかになっていない
など。
 多くの労働者が悩んでいる。会社側は「NTTに残れる高度な技術を持っているのか。企画の仕事ができるのか」と脅し、北海道の人には「4月1日からあんたは東京だよ、大丈夫か」と脅かしている。通信労組は「110番」で相談に応じつつ、「全員がNTTに残ることを基本にたたかいぬきたい」と述べ支援を要請しました。



91%の企業が「運賃下がった」と回答8名

中小企業の経営環境改善を強調

 建交労の江沢書記長は、廃止が提案されている新潟競馬場のたたかいを紹介。「日常的には結集が弱かった組合員らが年末31日にストライキを構えて反対闘争をすすめ、雇用確保の方向での回答を引出した」うえに、「制度がなかった退職金も出させた」と報告しました。
 賃上げ要求については、「アンケート結果にもとづき平均4万3000円以上」「パート時間給を150円引き上げる」ことや、「トラックの実態調査・事業者アンケート(220社)でも91%の企業が『運賃が下がった』と回答している」ことなどを紹介しながら、労働者の積極的な大幅賃上げ要求と、中小企業での経営環境改善の必要性を強調、全力でたたかう決意を述べました。
 また、緊急地域雇用創出交付金の問題で、「各地で失業者を結集しながら県や自治体との交渉を積み重ね、入札ながら随意契約として労組に仕事を出すこともはじまっている。厚生労働省交渉でも、事業費の80%は労働者の賃金になるべき。失業時のつなぎになるようにとの回答を得た」ことを紹介しました。



大手のリストラ・賃下げ攻撃のもと

人間として積極的な賃上げ要求を

 JMIUの生熊書記長は、出張先の岡山県から会場入り。JMIUに入ろうとしている組合に賃下げ・経営危機とのたたかいについて指導してきた。神戸製鋼、横河電機などの大手でも賃下げの状況があるなか、この春闘をどうするのか。賃上げ要求を積極的にかかげ、労働者が人間として生きていくために要求することの意義を強調しました。
 雇用の問題では、中小企業の経営基盤を守るために、金融庁へ不良債権処理の問題で、経済産業省へ下請振興基準に罰則をつけて実効性を求める問題など、経営者との合意形成をすすめ世論をつくって実現を迫る共同のたたかいを強調しました。
 また、将来展望や労使関係の改善では、青年労働者の正社員化、技術教育の徹底などを具体化したいと述べました。日本の将来展望を含めて「国民的ストは何としてもやりぬきたい」と決意を表明しました。



春闘最大の対決点=小泉医療大改悪

4・12「国民的スト」に全力で

 日本医労連の前川書記長は、「医療大改悪に反対するたたかいを国民春闘の重点、土台に位置付けてくれたことに感謝する」と切り出しました。社会保障・医療保障闘争については、95年に日経連が「新時代の日本的経営」で発表したように、労働者の権利を根こそぎ交代させる攻撃がはじまり、最大の対決点が今回の「小泉医療大改悪」だと思うと述べて、「国民春闘共闘がこのたたかいをすべての労働組合や諸団体に呼びかけるという意義はおおきい。関係する単産として全力をあげてがんばりたい」と決意を表明しました。
 回答指定日については「当初『3月中旬』と言われていたので、19日も想定して準備してきたが、本日の提案を受けて全体に合せていく」と述べました。医療機関のリストラ・「合理化」の実態を紹介したうえで、4月12日の国民的ストライキについて、「すべての職場が地域に出て諸行動に参加しながらたたかっていきたい」と決意を語りました。



医療改悪阻止、公務員制度改悪は撤回しろ

今度こそ中労委委員の公正任命を

 国公労連の山瀬副委員長は、国公労連が「雇用・暮らし・いのちに関わる課題で、とりわけ医療改悪阻止と『国立医療を守れ』の要求を結合させて全国的な国民春闘に決起していきたい」と延べ、主な統一行動への参加形態を紹介しました。
 公務員制度「改革」の問題については、12月25日に政府・行革推進事務局の「大綱」を閣議決定した概要を紹介。本省優遇、キャリア・特権官僚優遇で、出先はアウトソーシング、一般職は能力・業績主義の信賞必罰の押しつけである。各省の権限を拡大して人事院の役割・機能を縮小する。そして、「労働基本権の制約は現状のままという形で決着しようとしている。我々は納得できない。撤回しろ。改めて国際公約した職員団体との交渉協議で仕切り直しをしろと要求し、この春闘でたたかっていきたい」と強調。ILO提訴を進めていることを紹介しました。
 また「中労委労働者委員に藤田前委員長を立て、民間の今井さんの任命とともに全力をあげる。これらの課題を一つひとつ勝利させていきたい」と述べました。



自治労「連」が付くだけで誇らしい

公契約条例・リビングウェイジの運動へ

 自治労連の松本中執は、「自治労の脱税・裏金」問題について、本日早朝の霞ヶ関宣伝で、「『連』が付いているだけで、これだけ誇らしい労働組合であることを痛感したことはない」と延べ、全国的に各自治体で自治労のことを話すのが辛いという状況が広がり、多くの労働組合で自治労連との共同の動きが強まっていることや、自治労主力の北海道で自治労連加盟が実現したことを紹介しました。
 公務員制度改悪に関わって、政府は「地方公務員の賃金が高い」と指摘した。官民比較のしかたを変えることも徹底したようだ。地場の賃金を引上げない限り政府の攻撃に対処できないと思う。自治労連は春闘方針で、建交労や各民間労働組合といっしょになって「公契約条例やリビングウェイジの運動を本格的に展開する」ことを提起し開始したことを紹介しました。国の財政は80兆円、しかし地方の財政と国の財政を実際に執行しているのは地方自治体である。「この100兆円を超える財政支出が公正・公平に執行される。このことを通じて地場賃金や地域経済にいかなる影響を与えるのかということが、この春闘の中でも明らかにしてたたかいをすすめる必要がある」と強調しました。
 公務員制度問題を含め今春闘は自治労連結成以来のチャンス、飛躍の年にしていきたい。全力をあげて奮闘すると決意を語りました。







「医療改悪阻止」をキーワードに

国民的ストに総決起を

 坂内事務局長が答弁と討論のまとめ 

1.参加者の状況について
 26単産団体・4地方から80名の参加をいただいた。

2.答弁と討論の特徴について
 発言は8名の方からいただいた。

 1) 出版労連の今井委員長から、議案の表現をめぐって、『個々の使用者との個別の交渉だけでは要求前進が困難になっている』との表現では不十分だとの指摘があった。
 二つの側面があって、一つは政府の政策や予算による制約のなかで個別企業のなかのたたかいでは困難になっているということ。
 もう一つは日本の労使関係の変化、とくに集団的労使関係を否定して、賃金・労働条件を労働組合を飛び越えて個別の労働者との間で決めていくという労使関係の変化のなかで、労使の交渉、たたかいだけでは要求前進が困難になっているというように正確に記述したい。後日、補強したうえで再送するが、補強部分についてはご一任いただきたい。

 2) 事前配布の方針案には「3月7日に女性と青年の決起集会をやろう」と提案したが、その後の検討の結果、「7日はパート労働者の集会」が計画されている。青年は3月9日に計画され、労働組合の青年部や新聞労連の青年部も参加することになっているが、日高教や全学連、泣き寝入りしない女子学生の会なども含めて計画していきたい。

 3) ラジオスポットなどの創意的な大量宣伝について、昨年は全労連の関東エリアで実施したが、広範にやるということで春闘共闘も前向きに検討していきたい。
 広告労協や民放労連などのお力もお借りしたい。マイカーに貼るポテッカーを大量に作って「医療改悪反対」で走ろうという計画もあるというが、創意ある宣伝をすすめたい。

 4) リストラ闘争でも、NTTの岩崎さん、京王新労組の佐々木さん、JMIUの生熊さんなどたくさんの発言をいただいた。
 いまの大企業のリストラ競争、その攻撃にたいして大企業の労働組合が無抵抗であるという状況はきわめて残念だ。ヨーロッパはもちろん、アジアでもアメリカでも労働組合運動ではおよそ考えられないことだ。
 少数といえども春闘共闘に結集する我々が果敢にたたかって、世論を喚起するということがきわめて重要だということを改めて強調したい。
 裁判闘争を含めてお金のかかる問題だ。NTTで言えば統一弁護団を組織して全国的な裁判闘争を展開する。1000万、2000万という闘争資金が必要になろうかと思う。通信労組の皆さんからも支援共闘としても皆さんに物心両面でのご支援をお願いしたい。

 5) 賃金闘争についても、いくつか発言をいただいた。建交労からは大幅賃上げ問題の言及があった。国民春闘共闘の賃金要求目標については建交労の主張も十分反映させた形で、大幅賃上げの必要性、三位一体の賃金闘争の重要性を強調している。春闘共闘全体としての一致点として、提起した三つの賃金要求目標でご確認いただきたい。

 6) 回答指定日をめぐって、当初3月13日を想定し、その後14日になり、今回13日に戻して提案した。これは春闘共闘事務局の事前調整の遅れによるものだが、各々もう一度検討していただいて、13日に合わせるようお願いしたい。そのうえで難しいものについては相互理解しあいたい。

 7) 発言者全員が、国民春闘の重要性、総決起春闘の重要性や国民ストライキ問題について触れていただいた。今年1年でこの方針が絵に描いたように成功するとはいかないかも知れない。しかし、今年を新しい出発点にして、社会闘争としての国民総ぐるみの春闘に挑むという姿勢を明確に示して一歩でも二歩でも春闘共闘や労働組合の存在感が示されるような春闘を前進させたいと考えている。
 出版労連からは全面的な支持と、「雇用・暮らし・いのち」の3課題でスト権を準備するとの発言をいただいた。すべての組合が同じように今から準備を強めていただきたい。
 これまで、春闘共闘の統一行動参加者は最大約70万人であった。ここ数年間は45万〜50万人で推移している。今年は、180万組合員全員が結集する国民的ストライキに、広範な諸団体が包んでたたかうストライキが成功するよう、今からお互いに努力していきたい。

 8) 医療問題について、医労連の前川さん、国公労連の山瀬さんから発言があった。今年の国民春闘のキーワードは、「医療改悪阻止」を死守するか否かにある。4月12日の国民的スト最大の課題もこれになるのではないかと思う。これに触発されて、秋田では国立療養所秋田病院の統廃合移譲問題をめぐって労働組合が主導する住民投票条例に挑もうという話もすすんでいるという。住民との共同、労働組合の共同にも大胆に踏み出していきたいと思う。
 この間、連合からは「雇用問題」に限定した時限的な共同の呼びかけがあった。全労協からは「解雇規制」などに関わる共同の呼びかけが大会方針で示された。春闘共闘は以前から一致する要求での共同を強調してきた。ようやく機運が高まってきている。連合は今年の春闘で、2月8日に闘争宣言集会、2月22日にパート集会、3月1日に明治公園で春闘総決起集会、3月29日に解決促進集会を日比谷野音でやるなど、行動設定が具体化されている。こうした行動を睨みながら一致する要求での共同を追求していきたい。
 世界労連と国際自由労連が1947年の分裂以来50数年ぶりに書記長同士の正式会談があって、共同行動にむけての協議がはじまった。グローバル化の否定的な側面をどう克服するのか、世界の労働組合の共同も機運が高まっているという。こうした情勢に確信をもって奮闘していきたい。

 9) 組織拡大の成果がJMIUや自治労連から報告された。長野県地労委で工藤さんが労働者委員に選任された。春闘を前にして幸先の良い出来事もおきている。この勢いを落とさないで02春闘を力いっぱい奮闘する。常任幹事会はその先頭に立つ。このことを申し上げて総会の答弁とまとめとしたい。