加重平均で7005円、2.03%
統一スト前夜。78組合が上積みかちとる
4月上旬の回答の特徴について
2002年4月12日●2002年国民春闘回答集計センター
産業別・単産別総括表
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1万円以上の回答
1.春闘回答集計センターは4月11日、2002年国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇など)各単産と地方共闘より4月上旬の回答を中心とする第4回目の報告を受けた。12日の「4・12統一スト・国民総行動」を前にして、この間は産別統一行動が少なかったこともあり、回答報告があったのは23単産・部会(前年は25)にとどまった。
2.回答+妥結状況は各々集計表のとおりで、その特徴はつぎのような諸点である。
(1) |
登録組合数 |
950組合 |
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(2) |
回答組合数 |
338組合 |
引出し率 |
35.6% |
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うち上積み |
78組合 |
うち前年実績額以上 |
54組合 |
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妥結組合数 |
86組合 |
解決率 |
9.1% |
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(3) |
単純平均 |
338組合 |
5,934円 |
同率 |
1.87% |
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前年同期 |
422組合 |
6,774円 |
同率 |
2.21% |
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前年同期比 |
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− 840円 |
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−0.34P |
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加重平均 |
9.0万人 |
7,005円 |
同率 |
2.03% |
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前年同期 |
11.6万人 |
7,779円 |
同率 |
2.32% |
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前年同期比 |
|
− 774円 |
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−0.29P |
(4)4月上旬の傾向について
4月に入ってから、各単産の集中団交や統一行動がとりくまれ、建交労・建設と建設関連労連、自交総連(自教)が初回答を引出し、全労連全国一般、広告労協、出版労連などが回答引出しと上積みをめざしてきた。地方登録の地場・中小労組も第1次回答の引出しに奮闘している。しかしながら、回答引出し率は35.6%でいまだ4割にも満たず、「ベアゼロ」と「回答延期」が多いなど、かつてないきびしい状況で推移している。ここにきて、「賃下げ」攻撃の報告も増えており、電機大手や自動車などに見られる春闘収拾直後の賃下げ提案が、中堅・中小にも波及してきた反映である。このため、前年同期と比べ回答引き出しが伸びず、338組合は前年比べ84組合の減である。またこの間、各々から超低額の新規回答とあわせて上積み回答が同時に報告され、第2次〜第5次回答が78組合になり、うち計86組合が妥結した。
こうしたことから、単純平均は5,934円、1.87%となり、前回集計(4月4日)時点より17円ダウンし、一人当たりの加重平均も減少傾向を示した。前年同期水準との比較では単純平均で−840円、加重平均で−774円各々下回っている。
(5)前年同期との比較では、比較可能な22単産中、賃上げ額がプラスになっているのは全農協労連、建設関連労連、生協労連、全信労の4単産で、全労連繊維と全倉運が若干のマイナスで踏ん張り、「ベアゼロ」続出のきびしいなかで健闘している。
(6)規模別集計では、1,000人以上が最高値の8,410円で、29人以下が最低値で5,395円となっている。1000人以上の大手では7000〜8000円の定期昇給を死守していることが影響し、前年同期比でも唯一プラス552円になっている。引き上げ率も300人以上が2.05%、1000人以上が2.10%で、大手と中堅では2%台を確保している。逆に30〜99人では1.69%で、中小零細企業のきびしさが表れている。若干の凹凸はあるが、単純・加重とも規模別格差が明確になりつつある。
(7)これまでの最高額は広告労協の組合の17,800円。前年実績額との比較で、岩崎書店労組(出版労連)の12,500は前年比+9250円、みやぎ生協労組(生協労連)の4825円は前年がマイナスだったこともあって+6731円である。回答次数では医学書院労組(出版労連)が第5次、東鋼業支部、小坂研究所支部(ともにJMIU)が第4次の上積み回答を引き出している。「1万円以上」の回答は計28組合となった。個別回答一覧
3.他団体の賃上げ集計結果について
1) 4月5日現在、連合の第3回集計の回答+妥結状況は以下のとおり。
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妥結組合数 |
加重平均 |
単純平均 |
集計方式 |
組合数 |
人数(万) |
金 額 |
率(%) |
昨 年 |
率(%) |
金 額 |
率(%) |
昨 年 |
率(%) |
平均賃上げ |
449 |
118.6 |
5,431 |
1.73 |
6,107 |
1.97 |
4,733 |
1.62 |
5,319 |
1.86 |
35歳P |
33 |
9.9 |
|
|
|
|
5,811 |
2.00 |
6,162 |
2.13 |
30歳P |
40 |
12.0 |
|
|
|
|
6,893 |
2.52 |
6,802 |
2.50 |
2) 4月4日現在、日経連労政部調べの回答+妥結状況は以下のとおり。
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回答+妥結 |
加重平均 |
単純平均 |
集計方式 |
社 数 |
人 数(万) |
金 額 |
率(%) |
昨 年 |
率(%) |
金 額 |
率(%) |
昨 年 |
率(%) |
大手企業 |
123 |
- |
5,734 |
1.76 |
6,293 |
1.95 |
5,736 |
1.79 |
6,355 |
1.97 |
4・12と下旬の第3次統一行動で全面解決へ
4.「4・12」と今後の闘争強化について
国民春闘共闘・全労連の各単産・地方共闘は12日、全国各地で多くの労働者・地域の人たちとともに、「医療改悪反対、雇用・暮らし・いのち・平和を守ろう」と、4・12統一スト・国民総行動を展開している。中央・地方で、職場・地域で、ストライキや職場集会、早朝宣伝、要請行動、地域集会・デモ行進など多彩な取りくみを展開し、参加規模は単産集計で50万人以上、地方集計で35万人以上になり、過去最高の水準に迫っている。
しかしながら、本集計結果にみられるように、国民春闘共闘ではなお9割方の組合が未回答や超低額のために長期化しているのが現状である。これを打ち破るために、職場を中心に地域にも打って出ながら統一スト・国民総行動をたたかいぬいているが、深刻な経済状況下で「ベアゼロ」相場の波及など経営側のガードは固く、また中小経営のきびしさもあり、要求の前進にはなお困難がある。このため、4月下旬の23日から25日の間を第3次全国統一行動ゾーンとして、集中したたたかいで4月末決着をはかろうとしている。
(以 上)
<次回の集計調査のお願い> 次週は会議のため賃上げ集計に代わり、
第2回春闘進ちょく状況調査&諸要求獲得状況調査(全単組対象)を行います。
報告集中=4月17日(水)〜18日(木)午前中 ・発表=19日(金)予定
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