2002年国民春闘共闘情報
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第31号  2002年5月08日

医療改悪・有事法制許すな!

 「雇用」「暮らし」「いのち」を守る国会前座り込み行動  

8日。全労連と国民大運動など300人が参加

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 8日朝、雨上がりの国会前。蒸しかえる歩道に100人の仲間が座り込み、昼の集会には300人に膨れ上がり、10万筆の請願署名が寄せられました。全労連・国民春闘共闘、中央社保協の「雇用・くらし・いのちを守る」国会前座り込み行動には、日本医労連、福祉保育労、年金者組合、国公労連、九州ブロックや全日本民医連などの代表が参加。昼の集会には国民大運動の仲間が合流し、全国各地に広がる「健康保険改悪法案反対」「有事法制許すな」の声を結集したものになりました。国会では、医療改悪法案につづきGW明けの7日に有事法制関連法案が審議入りし、小泉首相は今国会(6月19日まで)での成立をねらっています。野党四党は、「鈴木宗男議員の再喚問が最優先」で一致して小泉内閣を追及中です。




●主催者あいさつ 全労連・熊谷金道副議長

雇用と景気対策、医療とくらし支援を

国会後半戦のたたかいに全力で

 「有事法制反対」「医療改悪許すな」――全国各地の声を結集しての参加、ごくろうさま。昨日より有事法制関連法案の審議がはじまった。「有事とは何か」「周辺事態とどう違うのか」などの質問に、提案した政府側が応えられない。国民に自由や人権の制限を押し付けたり、罰則で強制することが明らかになった。こんな悪法は廃案以外にない。国会終盤に向けて力をあわせて頑張りたい。
 いま、リストラ・首切り、中小企業の倒産・廃業、地域経済の破壊がすすんでいる。雇用と景気対策、医療とくらしの支援が最重要課題であり、最大の元凶が小泉内閣だ。国会の中で、労働者のくらしや雇用の問題が審議されず、宗男疑惑の徹底解明もすすまない。国会後半戦のたたかいで、「医療改悪・有事法制許すな」「くらしを守る」ために、ともにがんばっていきましょう。

(10時からのスタート集会では全労連・鈴木彰副議長が、午後3時からの閉会集会では保団連・鮫島前会長が主催者あいさつを行いました)



委員会傍聴・議員要請などに200人

 この日は座り込みと併行して、衆議院議員面会所で、有事法制は許さない!運動推進連絡センターによる特別委員会傍聴行動、中央社保協による厚生労働委員会傍聴行動がとりくまれ、あわせて100人以上が委員会傍聴し、有事法制・医療改悪を許さない熱いまなざしで審議を見守りました。また、全国食健連によるBSE問題での緊急行動、自交総連が国土交通委員会の傍聴も展開されました。議員会館では、医労連65人が全議員要請行動、全労連九州ブロック代表による九州選出議員への要請、東京土建が60人参加で議員要請行動、座り込み参加者による参議院厚生労働委員の全議員要請がおこなわれ、国会周辺は計500人規模の参加で熱気に包まれました。両委員会内では、大臣が答弁に立つたびに、傍聴席があふれているので大きな威圧になっていること、自由党などは、質問の中に「傍聴席がいっぱいだ」と触れた質問になっています。傍聴席をいつも満杯にしましょう。

 (委員会傍聴の記録と議員要請行動の内容については明日に特集を組みます。)



●激励挨拶 日本共産党・児玉健次衆議院議員

健保・有事法制…悪法は廃案に追い込もう

 1年前、小泉内閣の支持率は70〜80%もあった。いま新しい首相官邸に入ったものの「不支持」が「支持」を上回っている。国民が痛みを押し付ける「構造改革」の正体を見抜いてきたからだ。医療改悪法案は本日、厚生労働委員会で審議されるが、小泉内閣は6月19日の会期末までに成立させようとしている。
 有事法制の審議も昨日(7日)から始まったが、法案の最初に「武力攻撃」が記載され、マルカッコで(予測される。恐れがある事態)となっている。昨日の審議では志位委員長がこの点を追求したが、「予測」「恐れ」と同じことを繰り返すばかりで答弁にならず、それは小泉首相が認定するという。私たちの国民生活に関係なければまだしも、医療、土木建設、輸送に従事する者は出頭日時、場所が指定された命令が出る。看護婦やパイロットも深刻である。あるパイロットは「兵員、兵器を運ぶと民間航空機ではなくなり、他国からの攻撃にさらされる」と訴えていた。インド洋に浮かぶガソリン基地が攻撃されたら、我が国に対する攻撃として「有事」になる。武力行使を始めるための法律だ。また、国民の自由と権利を規制する法律になっている。政府側は「必要最小限の制限が加えられる」となっているから「憲法違反にはならない」という詭弁を使っている。憲法では、「基本的人権は何人とうえども侵すことのできない」「現在及び将来にわたって制限できない」とされている。みんなで力を合わせて有事3法案を廃案に追い込もう。
 健康保険の改悪も小泉内閣がすすめている。「廃案」にむけて連休明けに四野党が合意した。井上前参議院議長、加藤元自民党幹事長が金権腐敗で議員を辞めた。金権腐敗をなくすために四野党が共同して鈴木宗男の再喚問を要求している。鈴木議員からの返事は「議員は辞めない」「再喚問には出席しない」というものだ。これでは、国会審議はすすまない。国民のみなさんとしっかり手を組んで、健保、有事法制、個人情報保護法を廃案に追い込みましょう。

(座り込み中、激励にと、日本共産党より岩佐恵美参議院議員、八田ひろ子参議院議員が駆けつけ、無所属の川田悦子衆議院議員も移動中に立ち寄り、たたかうなかまを激励してくれました)



●決意表明

 中央社保協 堀事務局長

2500万を超える反対署名は怒りの声だ

 皆さんの座り込んでいる後ろにある国会議員会館の中までこの声はよく聞こえています。ぜひ国会議員の皆さんに腹のそこから受け止めていただきたい。  この医療改悪法案は厚生労働省が法案を作成してから半年以上迷走を続けている。この間にわたしたちの反対署名は700万を超え、医師会や連合の仲間のものを加えると2500万を超える署名が集まっている。これは、戦後最大の医療改悪に対する国民の怒りだ。自民党の三つの部会長も、厳しい情勢の中この法案は景気に水をさすものと反対の声をあげている。
 6月19日の会期延長を許さなければ廃案の目はある。地域・職場から反対の運動を大きく広げよう。



 年金者組合 森口中央執行委員

軍事優先では豊かな高齢期はつくれない

 私は小学校2年生のとき川崎で終戦を迎えた。空襲で一面焼け野原になった。火の下を逃げ回った記憶がある。その後の人生は勤評反対、学テ反対、ベトナム戦争反対とずっと戦争反対をしてきた。いま、日本の歴史の中で大きな転換点を迎えようとしている。高齢者は戦争反対だ。戦争になったら、高齢者、女性、子どもが一番に犠牲になる。
 スペインのマドリードで高齢者問題世界大会が20年ぶりに開かれた。高齢化が進む中、何をしなければならないかを話し合った。そこでは、高齢者の人権を守ろう、高齢者福祉のためにお金をまわそうとまとめられた。また世界各地で起こっている紛争地域の中でどう高齢者を守っていくか、紛争を防いでいくかということについても話し合われた。世界を変えなければならない。軍事優先の世界では豊かな高齢期はつくれない。



 埼玉 新間幹事

有事法制許さない。職場・地域から決起する

 4月20日に、「コスタリカ軍隊を持たない国」の上映会とあわせ、専門部会を開いた。500人の会場に700人が集まった。有事法制反対の機運が高まっている。
 今やらなければならないのは金権腐敗政治を正すこと。医療守ろう、安心して暮らせる社会を作ろう、働くルールの確立求め、職場・地域から立ち上がろう。今日の夜、埼玉で有事法制許さない活動者会議を開き、全地域からの決起をきめます。

 (決意表明・連帯あいさつは、全日本民医連・永瀬事務局長、全国保団連・室生会長、日本医労連・田中委員長、福祉保育労・民谷さん、国公労連全医労・淀さん、有事法制は許さない運動推進連絡センター・岸本原水協事務局次長、千葉県商連婦人部・星野さん、生協労連宮城・上條さん、大阪民医連・江波さん、沖縄県労連・知念事務局次長(九州ブロック代表)、全日本民医連・高柳前会長からいただきました。ありがとうございました。)




お知らせ 5月の国会前座り込み行動について

 ● 5月15日(水) 第6次国会前座り込み 10 :00〜15 :00 厚生労働委員会傍聴

  首都圏大行動とデモ、JMIUの集会とデモが取り組まれます。

 ● 5月22日(水) 第7次国会前座り込み 10 :00〜15 :00 厚生労働委員会傍聴

  この日は、医労連500人、東京民医連200人、自治労連全国動員など1000人に近い参加がみこまれますので、各組織の責任者は行動の整理をよろしくお願いします。15日には、22日の座り込み場所の割り振りをして配布する予定です。各組織からも傍聴参加者の案内などをよろしくお願いします。

 ● 両日とも500人から1000人を超える人数が参加する見込みです。

 ● 署名提出や国会議員要請を強め、国民世論で国会を包囲しましょう。

 ● 与党議員には抗議を。野党議員には「さいごまで頑張れ」の激励を送ろう。

 ● 22日以後の行動については、別途調整し、早急に連絡しますのでよろしくお願いします。