2003年国民春闘共闘情報
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第16号  2003年2月25日

 

<特集> 2・20全国統一行動 (報告その2)

  健保3割負担凍結、イラク攻撃許すな、地域経済を守れ、働くルールの確立を  

各地で多彩な行動 多くのマスコミが取材・放映・掲載

 青年部  イラク攻撃&有事法制反対  許さんっ!

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 春闘期間中の宣伝第1弾として、2月19日東京のJR新橋駅で宣伝行動をおこない、全印総連、国公労連、全教、自治労連から8名が参加し、リレーで訴えました。通行人の関心の高さもあり、チラシの受け取りと訴えに耳を傾ける人、対話してくる若い女性などおり、かみ合った宣伝行動となりました。

(全労連青年部ニュース 第7号 2/21)






 宮城  日本製紙会社門前で宣伝行動

 塩釜地域春闘共闘会議では、7時15分から8時までの早朝宣伝と自治体交渉を展開しました。JR仙石線・東塩釜駅には5名が参加し、全労連チラシ200枚を配布、多賀城駅前では7名が参加しチラシ200枚を配布しました。9時〜16時までの時間帯は、塩釜管内の2市3町の自治体に要請書を手渡し、地域経済の立て直し、医療改悪をはじめとした社会保障問題で要請しました。この行動には、のべ12名が参加しました。
 石巻地方春闘共闘会議は、午前7時から日本製紙の北門前で、出勤の労働者へのチラシを配布行動に取り組みました。この行動には5名が参加し、チラシ180枚を配布しました。
 名取・岩沼・亘理・山元春闘共闘会議では、JR岩沼駅前で7時10分から8時までチラシ配布行動に取り組みました。この行動には、9名が参加し、チラシ1000枚以上配布しました。この宣伝行動については、チラシを受け取った人から夕方電話があり、「大規模な宣伝だった。賃金・労働条件など厳しいなかにあるがいっそう頑張ってほしい」との電話がありました。

(2003春闘速報 第60号 2/21より)


 東京  組合の枠越えて共同=世田谷

 東京・世田谷では2月20日夜、「2・20世田谷総決起集会」が開かれ、イラク攻撃・有事法制阻止、春闘勝利などを訴えました。区労連(全労連)と地区労(中立)の各議長、東京土建世田谷支部(中立)委員長、大和自動車交通労組世田谷支部(連合)支部長の4氏が呼びかけ、500人が参加しました。よびかけ人を代表して内山祥隆地区労議長は、小泉首相が医療や社保を改悪しながら公共事業偏重を続けていると批判しました。世界に広がるイラク攻撃反対の運動を、小泉首相らが敵視しているのは「国際世論無視の重大な挑戦」と指摘したうえで、労組の奮闘を訴えました。
 公共一般労組世田谷支部(自治労連)は、区当局による非常勤の時給1.6%引下げ提案を押し戻したと報告。署名・宣伝などに加えてストライキを構え、引下げ幅を半分(0.8%)にさせることに成功しました。
 参加者は平野時英区労連議長の音頭で団結ガンバローを行い、「不要な戦争をやめよう」「STOP戦争」「愛と平和がすきっ」などのプラカードを手に2コースをデモ行進しました。

(「連合通信:隔日版」7365号 2/22)


 埼玉  イラク攻撃反対をメインに昨年を上回る1万7000人

 イラク攻撃反対をメインスローガンに掲げた計1万7000人規模の集会とデモが、77ヵ所(81コース)で行われ、参加者は「戦争反対」とともに、武力行使に積極的な米英を支持する政府の姿勢に「NO」の声をあげました。春闘の前段として埼労連と埼玉春闘共闘がよびかけたもので、実行委員会事務局の埼労連は、企画段階では約1万6000人と予想していたが、先行して実施したところ(所沢市・岩槻市・本庄市)を合わせて1万7000人と見ている。昨年の春闘デモ約1万人を上回る規模でした。
 この日、さいたま市では5ヵ所で実施。県庁前には正午過ぎ、約200人が集まりました。また、富士見市の東部東上線鶴瀬駅西口では、午後6時半から、「2・20富士見三芳住民集会」が開かれ、労働組合や市民団体の関係者ら約700人が参加。イラク問題や医療費改革などをめぐる政府の姿勢を批判しました。各団体の代表者が決意表明した後、参加者は公民館までデモ行進。横断幕やプラカードを掲げ、反戦や労働環境の改善を求めてシュプレヒコールを上げました。

(「埼玉新聞」2/21付け)


 石川  ストップ戦争、健保3割負担凍結、平和といのちを守る緊急集会に150名

 イラク攻撃などに反対の声を上げていこうと、県社会保障推進協議会などが呼びかけた「ストップ戦争、ストップイラク攻撃、健保3割負担凍結・平和といのちを守る緊急共同行動」が20日あり、約150名が参加しました。金沢市の中央公園で開かれた集会では、日本時間19日に開かれた国連安全保障理事会の公開討論で、原口幸市国連大使が、米英が武力行使容認を前提に作成している安保理決議を日本政府として支持することを表明したことについて、「とんでもない!」「許せない!」といった声が相つぎました。
 集会後、参加者は香林坊から武蔵まで、「イラク問題は平和的に解決しろ」などと訴えながらデモ行進しました。

(「毎日新聞」2/21付け)

 県労連と県春闘共闘委員会の春闘第2波全国統一行動は20日、5ヵ所で約60名が参加して行われました。金沢市役所前では、月額1000円以上の賃上げなどの春闘方針を「賃上げこそ景気対策の決め手などとよびかけました。

(「北国新聞」2/21付け)

 香林坊から武蔵までの昼デモに150名が参加して、「イラク戦争ストップ! 健保本人3割負担凍結」を目指して行いました。また中立・連合の労組訪問では13組合を8名で訪問しました。「働くルール署名」「労働法制改悪反対署名」「健保本人3割負担凍結」の署名を持参し申入れを行いました。懇談の中では「トヨタ労組」への批判が多く出されました。

(県労連の報告から)


 愛知  戦争阻止呼びかけキャンドル行進

 キャンドルの火に米国のイラク攻撃反対の祈りを込めてデモ行進する「2・20地域総行」が20日、名古屋市瑞穂区の州山公園で開かれ、参加者約60人が戦争阻止を呼びかけました。全労連の春闘統一行動日のこの日にあわせ、瑞穂区労働組合総連合が企画しました。この他、名古屋や愛知県春日井市内で同様のデモ行進が計7ヵ所で行われ、13ヵ所で決起集会が行われました。
 デモに先立って行われた決起集会では、同総連合の井上成人議長らが「イラク攻撃に反対し団結しよう」と反戦を訴えました。
 半分に切ったペットボトルの中で灯したロウソクを手に「罪の無いイラクの子どもたちを殺すな」「戦争に反対しよう」と叫びながら、瑞穂区役所までの市街地1.5キロをデモ行進しました。

(「中日新聞」2/21付け)

 愛知県では、愛労連加盟の25地域労連が早朝から200ヵ所以上の駅前で通勤の人たちに「国民に負担を押しつける身勝手な小泉改革をかねかえそう」と訴え、ビラを配布しました。
商工会議所や業界団体への景気回復署名の協力申入れ、各自治体への景気回復を求める要望書の提出、各地のハローワーク前での宣伝などの行動を繰り広げました。

(「しんぶん赤旗」2/21付け)


 滋賀  福祉の充実、就職支援など春の総行動

 滋賀県へ県民昇給実現を迫る県庁包囲デモや県各部との交渉など「春の総行動」を20日、労働組合、民主団体などでつくる実行委員会が繰り広げました。県への要求は、昨年11月に実施された県民一人ひとりが請願権を行使する「個人請願」総行動などで出された要求を重点に整理した88項目として提出しました。
 このなかで県は、障害児学校の児童・生徒急増への対応では、八日市と草津養護学校で対応を検討するなど、一部で前向きな回答をしめしました。また、小口簡易融資の借換制度の新設、ヤミ金融業者規制、就職難の高校卒業生を雇用する助成策も示しました。しかし、県は全体として財政難をたてに、福祉制度などへの自己負担導入や、私学授業料負担軽減制度で所得制限を強化して対象者半減など、県民に冷たい回答に終始。母親大会を県が後援する問題では、「日の丸」「君が代」や教科書問題で「県と違う方針を掲げる集会を後援するのはどうか」などと不当な態度を示し、参加者から抗議の声があがりました。

(「しんぶん赤旗」2/21付け)


 兵庫  戦争はあかん 神戸で昼休みデモ

 03春闘地域総行動実行委員会と有事法制反対中央区連絡会は、神戸市中央区で「2・20国民総行動昼休みデモ」を行い、約150人が参加しました。神戸中央区労働組合協議会の奥井基功議長は、「きょうは兵庫県内100ヵ所で3000人以上が総行動に取り組んでいます。神戸でも『小泉構造改革反対、イラク攻撃阻止』の大きな世論を作っていこう」と訴えました。
 参加者は、色とりどりのプラカードやノボリを掲げ、三宮センター街をデモ行進。初めてデモに参加した労働者は、「難しいことは分からんけど、とにかく戦争はあかん。小泉さんはきっぱりイラク攻撃に反対すべきやと思う」と語っていました。

(「しんぶん赤旗」2/21付け)


 和歌山  イラク戦争反対 世界のながれ=平和コンサート、デモ

 和歌山県春闘共闘会議と2・20国民同行動和歌山実行委員会は20日、和歌山市内の京橋プロムナードで、イラク戦争反対街頭平和コンサートと集会を開き、350人が参加。集会後、市内をデモ行進しました。平和集会での演奏ははじめてという三木研司さんは、「イラク戦争などきな臭い世の中。具体的に何が出来るのかと考え、音楽を通して平和の種をまくことが出来ればと思います」と述べていました。
 集会では、県地評の藤井穂住議長は、イラク戦争反対が世界の流れであることを強調。アメリカに追随する小泉内閣を批判し、「世論は、イラク戦争に反対、国民生活の切りすてに反対だ。世論に従えの声を大きくしよう」とよびかけました。

(「しんぶん赤旗」2/21付け)


 広島  医師会と懇談、「もう自民党支持はやめたんだ」

 03春闘の第2波全国統一行動に設定された2月20日、広島県内では、地域労連が組織されている5地域のすべてでいっせいの行動が展開されました。
 県北の仲間は、仕事を終えた後、広い範囲から3時に集まり、サングリーン前で宣伝行動。参加者は6人と少なかったようですが、集まった仲間は「元気になった」取り組みになったようです。
 福山地域では、夕方から演説会がセットされているあいにくの日となりました。それでも仲間が集まって、労働基準監督署や教育「改革」路線で子どもと教職員を痛め続ける市教委への要請と交渉に取り組みました。職場から直接駆けつけた仲間も加わり、福山駅前で夕方宣伝、終了後大急ぎで演説会に駆けつけた仲間も多かったようです。
 ヒロシマ地域総行動は今年で11年目、暮れから実行委員会を結成して準備を進めてきました。小雪混じりの雨が降る中、早朝宣伝がスタート、意思統一集会には約80人が集まり、実行委員会の本田副委員長(広島市職労委員長)があいさつ。全体の日程を確認した後、いっせいに県・市・国の諸機関への要請に飛び出しました。広島県医師会との懇談では、事務局長が対応し、「おっしゃることはその通りだ、もう自民党支持はやめたんだ」など率直な言葉で医療改悪への怒りを語りました。
 150人を超える仲間が参加した昼休みデモに続いて、西部開発に集合して昨年に続いてる中小企業訪問に取り組みました。約300社を直接訪ねて、増税反対などの署名への協力を訴えるとともに、春闘共闘・県労連が3月8日に予定している「地域経済を守り、地域の活性化をめざすシンポジウム」の案内を持参して参加の呼びかけを行いました。

(2月21日付 広島県労連FAXニュースより)


 高知  県医師会、県歯科医師会から春闘決起集会にメッセージ

 県労連は20日、高知市役所前広場で「2003春闘決起集会」をひらき、4月からの医療費負担増やイラク攻撃の阻止にむけて結束を固めました。
 傘下労組などから130人が参加。高橋委員長はあいさつで「医療費負担増やアメリカのイラク攻撃支持などで、小泉内閣への国民の怒りは頂点に達している。平和で明るい日本と世界を作るため、全力で春闘をたたかいぬこう」と呼びかけました。つづいて、同じく医療費負担増に反対する立場から、県医師会、県歯科医師会が集会に寄せた応援メッセージを紹介。解雇ルール法の制定やサービス残業の撲滅などを掲げた集会アピールを採択した後、参加者は「庶民増税を中止せよ」「いのちと平和を守ろう」とシュプレヒコールを上げながら中心街をデモ行進しました。

(「高知新聞」2/21付け)




 

自民県連 医療制度改革再考を求め

政府・与党意見書提出 統一地方選挙の逆風怖い?

 政府・与党の医療制度改革に対し、再考を求める動きが自民党県議の間で高まっている。県議会最大会派の自民党・県民会議は小泉純一郎首相や衆参両院議長らに、被保険者の3割自己負担の先送りなどを求める意見書を出す方向で調整を進めている。表向きは「不況で苦しむ地方の意見を国に届ける」という筋論だが、「統一地方選挙で逆風になる。とてもたたかえない」との本音も見え隠れする。
 国は昨年10月の高齢者医療費負担改定に続き、4月からはサラリーマン本人3割負担、保険料引上げを予定。」医療分野への株式会社参入などの政策も打ち出している。

 現行の保険制度の崩壊や患者の自己負担増による受診抑制などを懸念し、意見書には、
1)3割自己負担の実施凍結、
2)高齢者自己負担の軽減、
3)医療への株式会社参入阻止

を盛り込み、再考を求める方針だ。

 自民党県連幹部は「誰もがためらわずに医療サービスを受けることが出来る制度を確保することで、早期発見・治療の効果も上がる。誰も得をしない制度改正は再検討の余地がある」と、意見書の提出に積極的な姿勢を示す。
 自民党の支持母体でもある医師会など医療関係団体は、今回の医療制度改革に強く反発しており、県民も負担増に直結する政策には敏感で、選挙結果を左右しかねない。特に高齢化率が高い郡部は深刻な問題だ。
 「党本部から、意見書提出は見送ってほしいという要請はあったようだ。しかしそんなのに構ってはいられるか」。県南選出のある自民党県議は、選挙を目前にして「致命傷」になりそうな党の改革方針に苛立ちを隠せない。

<2/17 宮城 河北新聞より>




 
 春闘で 職場と暮らしの 元気回復