2003年国民春闘共闘情報
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第21号  2003年3月05日

 

医療費、イラク、消費税、労働法制で

 3/8〜15  宣伝カー600台の連日運行を

 全労連と国民春闘共闘、労働法制中央連絡会は3月8日〜15日を「集中宣伝週間」として、全国で街頭宣伝をくり広げます。差し迫っている健保3割負担、イラク攻撃や、消費税増税、労働法制改悪の4課題について、緊急に反対をアピールする集中行動です。全労連・春闘共闘と傘下組合などは全国で約600台の宣伝カーを保有していますが、それらをフル稼働させての取りくみになります。
 エンドレス「流しテープ」は、駅頭や繁華街、街道、路地裏、どこでも利用できるように、1回5分余で完結します。大阪の100本、東京70本、神奈川50本、埼玉と京都が各40本、通信労組は組合員の自家用を含め25本など宣伝カー台数に見合う注文(無料)があり、4日発送で5日午前中には単産・地方組織に届きます。
 全労連常任幹事会は3日、「全労連カー」の運行計画を検討し、連日(午前班、午後班)の弁士と運転手の配置を具体化しています。


セラテック11,000円、カシフジ6,300円

JMIUが第1次回答引き出す。5日スト決行

 金属情報機器のJMIU各組合は4日、回答指定日を迎え、82支部分会が第1次回答を引き出しました。支部平均は3,987円(1.32%)、組合員ひとり当りの加重平均は4,076円(1.31%)で、「賃上げゼロ」が増えています。全体として、経営の厳しさだけをことさら強調し、労働者の生活の苦しさを省みないで、犠牲を押し付け、財界や大企業連合労組による「賃上げゼロ」「定昇見直し」の大合唱のなかで、賃上げしないのが当然という態度です。
 同時に、統一要求書を真正面から受け止め、労使関係の前進と企業の将来展望をつくる努力をしていくなかで、厳しいなかでも賃上げ要求に回答してきたところもあります。とくに、東京西部のセラテック支部の11,000円をはじめ、京都のカシフジで6,300円、東京の大興電子通信で4,843円、経営再建中の長野のカネテック支部でも有額回答を引き出しています。
 JMIU各支部分会では5日、超低額やゼロ・賃下げ回答にたいする抗議のリレースト(東京、埼玉、神奈川など)をはじめ、時限ストをたたかいました。12日には統一交渉、13日に第2波統一ストを準備して回答の上積みをめざしています。

(JMIU「中央闘争委員長見解」より)



15,864円の大幅賃上げ!

青森私教連・五所一高が02年分かちとる

 多くの組合が、賃下げ攻撃にさらされ、春闘に対するあきらめ感も漂っている中、02春闘の粘り強い交渉を続け、10月までかかってベア9,210円(定昇込み15,864円)を獲得した組合があります。97年に組合を再建した私教連・五所川原一高。これで私教連は3年連続全国一のベアを実現したことになります。
 労使合意を得るための徹底した論議、産別の一貫した指導・援助、03春闘で賃上げをめざすたたかいに県労連全体でも大いに学ばなければなりません。
 経団連は「賃上げはありえない」と先制攻撃、要求を出す前に「ベアなし」の申し入れをしてきた経営者もいます。職場討議を土台に情勢に負けない賃上げ闘争を闘いましょう。

(青森県労連新聞 2月5日付け)



サービス残業根絶月間はじまる

 3月  各単産が創意工夫の取りくみ

 3月は「サービス残業根絶月間」です。不払い・サービス残業が横行するなか、03春闘では国民春闘共闘・全労連が特別月間を呼びかけたのをはじめ、連合も「サービス残業の一掃」を重要課題として、私鉄系の電車やバスに吊り広告を出し大々的に宣伝しています。
 春闘共闘の各単産は春闘要求で、「不払い・サービス残業の一掃」「厚生労働省4・6通達の遵守」などを掲げ、各企業・事業所にその実現を迫っています。全農協労連、全印総連などが3月を「サービス残業根絶特別月間」としているのをはじめ、出版労連は「職場点検のチェックポイント」を提起、郵産労は「不払い残業調査」の結果をもとに「労基署要請」へ、全損保は3月19日を「深夜残業排除集中取りくみ日」として、各々の準備をすすめています。


全農協労連は機関紙で特集

「記録カード」も紹介

 特別月間をむかえた全農協労連では、2月10日付け機関紙で特集を組み、「取りくみの位置付け」や「進め方」として、1)職場への周知徹底・教宣活動、2)経営者・会への要求、3)請求運動、4)不払い分の要求などを具体的に紹介しています。必要に応じて各組合員は別掲の「労働時間記録カード」を毎日記入するよう指導しています。


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全労連のパンフも絶好評!

 全労連が2月に緊急発行したパンフレット「ただ働き・サービス残業根絶。運動手引き」は好評で、これまでに2万1000部の注文が寄せられました。各職場で学習や積極活用がはじまっています。



 
 各産別  3・4春闘第3波統一行動を展開 (2)




 日本医労連  200名の議員に「3割負担凍結」など要請

全国から800名が参加、行動前に400名が賃金職員問題で集会

 日本医労連は、全労連の中央行動に呼応して産別の中央行動・政府交渉を行いました。全国から800名の組合員が集まり、様々な行動を展開しました。
 全医労、健保労組などの全国組合協議会は、全体の行動に先立って、「公的医療機関の統廃合縮小反対、賃金職員の全員雇用めざす共同集会」を星陵会館にて開催、約400名が参加しました。全日空の客室乗務員、尾崎恵子さんの記念講演では、「5年くらい働いて幸せな結婚を描いていたつもりが、自分の足下を見つめる中で、人間らしく生き働くことに楽しみと幸せを見いだした。『(夫に)ついていきます』ではなく『ついてきなさい』(笑)に変わった。仲間とともにたたかうことで、現実は変えられる。一緒に頑張りましょう」との話に、多くの笑いと共感が寄せられました。
 その後、県医労連からの参加者も含めて、政府交渉、国会議員要請行動、厚生労働省前集会の3つの行動へと分かれました。議員要請行動には67名が参加し、200名の国会議員に、健保3割負担凍結、安全でゆきとどいた看護実現・看護師増員の請願署名への賛同を求めました。「3割負担凍結」への賛同には与党の自民党議員も含めて、その日のうちに続々と賛同の答えが返ってきています。
 厚労省前行動グループは、国立医療闘争委員会などが主催する厚労省包囲行動に参加。主に国立病院の賃金職員問題、医療費3割負担凍結を訴えました。その後、日比谷野音での中央集会に合流、国会請願デモに行くグループとさらに厚労省前に座り込むグループの2つに分かれました。午後からの座り込みは、東京北社会保険病院の4月開設、および国立病院を守り、賃金職員の雇用継続を求める行動。北区住民のお年寄りをはじめ、組合員が厳しい北風の中、座り込みを行いました。宣伝カーの上では、地元の「守る会」代表や地元区議会議員などの激励あいさつ、当該組合員らの決意表明、そして、厚労省内の交渉団への激励と厚労省への抗議のシュプレヒコールが霞ヶ関にこだましました。


 公務労組連絡会  中央行動に全国から最大規模の3,500名

公務の賃上げ、「公務員制度」など切実な要求実現へ

 全労連・国民春闘共闘の統一行動日となった4日、公務労組連絡会は今春闘最大規模の中央行動にとりくみました。
 全国各地から集まった仲間は、総務省・人事院・行革推進事務局への要求行動、日比谷公園での総決起集会、各ターミナルでの宣伝行動などを展開し、切実な要求実現にむけて力いっぱい奮闘しました。
 中央行動には、公務労組連絡会全体で3,500名が参加しました。行動の最後にとりくまれた日比谷野外音楽堂での総決起集会では、全労連の国分事務局次長、通信労組の岩崎委員長が激励あいさつし、公務・民間の熱いエールが交換されました。
 各単産からは、一人1分の決意表明がつづき、公務労働者の賃上げ、国民犠牲の「公務員制度改革」を許さず、憲法とILO勧告にそった公務員制度をめざす決意を固めあいました。

(公務労組連絡会 黒田)




 
 春闘で 職場と暮らしの 元気回復