2003年国民春闘共闘情報
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第33号  2003年4月03日

 

「3割負担を元に戻せ」法案を野党四党が提出

全国から共同の運動で、地方選挙の争点に

 日本共産党・民主党・自由党・社民党の野党4党は、本日3日に「健保本人3割負担を停止し、2割に戻すこと」を求める法律案を衆議院に提出しました。法律案の骨格は別紙のとおりです。
 医療関係団体は、
1)健保3割負担を2割に戻すこと、
2)高齢者の患者負担を軽減すること、
3)国民健康保険の患者負担を2割に改善すること
の三項目署名を開始します。全労連は、この春闘期に取り組む社会保障署名は現在推進中ですが、情勢の変化について、別途検討し報告いたします。
 地方医師会では、政府与党の3割負担などの実施に抗議する「小泉内閣退陣決議」を採択しています。地方議会で住民の声を無視して「意見書採択」に反対する公明党の態度を徹底的に暴露し、悪政推進の勢力に厳しい審判を下していきましょう。


雨の中 4・2集会で「イラク戦争は即時中止」の声

吉永小百合さんからも「もっともっと大きな声を」

 池辺晋一郎さん、大谷昭宏さん、三木睦子さん、湯川れい子さん、中山千夏さんなど、24名の著名人が呼びかけた「平和を願う日本の良心をいま世界に NO WAR NO IRAQ! STOP有事法制 イラク攻撃即時中止を求める4・2大行動(集会&パレード)」が明治公園で開催されました。傘の波とはためくノボリ旗でぎっしりうめられた会場には15,000人の「イラク侵略戦争NO!」[即時中止を]との怒りの声が響きました。
 集会は、幼子を連れたお母さんの思いを込めた開会の言葉で始まり、元NHKアナウンサーの酒井広さんの司会で進められ、呼びかけ人を代表して僧侶の木津さんが挨拶し、政党からは日本共産党の志位和夫委員長が挨拶、社民党の土井たか子党首からメッセージが寄せられました。中山千夏さんと矢崎泰久さんの辛口のトークと横井久美子さんのうたごえ、外国の友人として韓国のファン・チャヘさんの連帯のあいさつ、ピース・インタビュー(愛労連・建交労・静岡の青年)、青年の訴え(高校生・大学生)、労働組合を代表して全労連の熊谷議長が決意表明を行いました。最後に翼をくださいの音楽にのせて、吉永小百合さんのメッセージが紹介されました。集会後雨の中元気に3コース(渋谷・代々木・新宿)に分かれてパレードを行いました。


なぜ?失業給付下げて保険料アップ

 衆院で雇用保険改悪法案の審議はじまる

 「首切り自由化」に代表される労働法制改悪の第一弾として、4月2日、衆院・厚生労働委員会で雇用保険法改悪法案の審議がはじまりました。与党側は9日にもあげて、労基法改悪を急ごうとしています。各党の質問が一巡するこの日、傍聴席には全労連、春闘共闘やJMIU、生協労連、東京土建、山梨民医連、医療生協などの代表17名が集り、審議状況を見守りました。

 午前中の審議は、自民、公明など与党委員の質問で翼賛国会の雰囲気でしたが、民主党の城島正光議員(食品労協出身)が立ち、空席が多いことを指摘して各委員の出席を要請してから空気が一変しました。城島議員は、「雇用保険は、財政、失業者救済、雇用促進の3点から考えるべきなのに、今回の改正はこうした機能が不十分で、かつ何処を向いているのか?財政の観点が強い」と指摘し、改正の趣旨、狙いなどを質問しました。坂口厚生労働大臣は「大事なことは、失業した人が長く給付を受けるのでなく、早く再就職することで雇用保険だけではできない。財政、経済事情もあるが、各企業、現職労働者、失業者相互の連携も大事だ」「再就職のミスマッチは年齢と賃金水準」「雇用情勢が回復するには産業構造の改革が必要で、まだ年月が必要だ」などと、国の責任を棚上げにする発言に終始しました。

 午後の審議のハイライトは共産党の小沢和秋議員でした。雇用保険財政破綻の責任を失業者に押付け、大企業リストラは後押しし、国庫負担率を引き下げた政府の責任を鋭く指弾。その上で、改悪法案の問題点を抉っていきました。法案では給付率を現行の6〜8割から5〜8割へと下限を引下げるとしていますが、8割を確保できる人は6.5%にすぎず、5割となる人が25%にも及ぶこと、また、機械的に給付率削減の計算式をあてはめるため、月収10万程度の人でも現行給付より引き下げられてしまうことも政府答弁で明らかになりました。政府答弁で目立つのは、「再就職賃金より給付金が上回る逆転現象」という言葉。失業給付を引き下げて、やむなく低賃金・不安定雇用でも我慢して働かざるをえない状況に人々を追い込むことが、政府の目指す再就職促進策であることが、明々白々となったやりとりでした。


有事法制法案 与党4月中旬に衆議院通過をねらう

全国から地元議員への要請、イラク攻撃即時中止の運動と一体で

 海外での自衛隊の武力行使に道を開き、米国の戦争に自治体や民間人を総動員する有事法制関連三法案の扱いをめぐって1日、衆議院有事法制特別委員会の理事懇談会が開かれました。自民・公明などの与党側は、速やかに委員会を開催するよう要求しました。与党側はすでに4月中旬の衆議院通過を目指す方針を決めています。 これに対して、日本共産党、民主党、自由党、社民党の野党4党は強く反対しています。
 イラク戦争反対の運動とともに、有事法制許すなの運動を強めなくてはなりません。1日に開催された全労連有事法制反対闘争本部で熊谷議長は「イラク戦争に名を借りた火事場泥棒的な委員会再開と、ごり押しの与党の横暴は許すことは出来ない」と表明し、闘争本部では、緊急に運動を強めることを確認しました。また2日に開催された、有事法制許すな連絡センターの緊急の会議では、毎週水曜日の国会行動の重視と議員要請行動を強化し、9日の国会内で集会(13:30〜 第1議員会館会議室)を開き、特別委員に総当りをし、中旬に国会請願デモを行うことを確認しました。東京では、12日に11時から13時までマリオン前宣伝行動を予定しています。


 全国各地の運動から



 富山  イラク戦争 組織超え平和求める

 イラク戦争に反対する「3・30ピースアクションINとやま」は30日、富山市内で行われた。反戦イベント「ピースウオーク」を行ってきた市民をはじめ、民主・社民・共産各党の議員、関係者や労働組合関係者ら約600人が組織の枠を超えて参加し、戦争の即時中止を求めて歩いた。
 富山城址公園南側広場で集会が行われ、市民団体「ピースウオークとやま」の河内実行委員が「歩くことでみんなの思いを伝えたい」とあいさつ。又市征治参議院議員が「米英の始めた戦争は、国連憲章に違反している。いち早く支援を表明した小泉首相の姿勢に反対だ」と話し、谷林正昭参議院議員は「イラクでは誤爆、自爆テロなどが起きている。人命はリセットできない」と反戦の思いを述べた。富山市民プラザ前を出発し、西町などを歩いた参加者は風船や「NO WAR」と書かれた看板を持つなど、それぞれに平和への思いを表現。「戦争をすぐ止めろ」「世界の人と手をつなごう」などと声をあげていた。

(「北日本新聞」3/31 他に毎日新聞、朝日新聞が報道)



 滋賀  時給1000円は高くない!生活できる最賃に

 パートも臨時も同じ労働者、均等待遇の実現を、時給1000円の要求は決して高くない!生活保護額より低い最賃額。働けば生活できる金額を―――のスローガンで4月〜5月にかけての最賃行動を行います。最賃委員の公正任命と、パート均等待遇を求めて、4月18日(金)全国統一行動日に、労働局へ要請します。5月19日〜22日の4日間、最賃、パート均等待遇の要求を掲げ、県内8市を含む10自治体、県をはじめ経営者団体・生協・平和堂などの流通業界との話し合い、懇談を行う計画です。

(滋賀県労連速報 4/2)



 大阪  イラク戦争即時中止 署名・駅前宣伝14団体100名参加

 アメリカはイラク攻撃をするな、有事三法案は必ず廃案にと、「有事法制に反対する大阪連絡会」は2日、ナンパ・高島屋前で街頭宣伝をしました。労働組合や平和・民主団体など14団体、約100人が参加しました。署名した28歳のCDショップのアルバイトの女性は「イラク攻撃に反対です。罪の無い人たちが犠牲に・・・話し合いによる解決をして欲しい。誰も戦争を求める人はいない」と語りました。大学生2名が「協力できたら」と飛び入りで宣伝に参加しました。
 また2日に、「有事関連法案を廃案に!5・20大阪集会」実行委員会が結成され、第1回実行委員会が開催されました。大阪の所属を超えた「陸」「海」「空」の14の労働組合が「有事法制に反対する1日共闘を」呼びかけるものです。

(大阪春闘共闘速報 4/3)



 宮城  「健保3割負担は撤回せよ」街頭宣伝

 国民の強い世論と、日本医師会、歯科医師会、看護協会、薬剤師会などが反対の姿勢を示す中で、与党3党が強行に採択した「健保3割負担」の4月1日実施にあたって、宮城県社保協は「健保3割負担は撤回」を求める街頭宣伝とチラシ配布を1番町フォーラス前で行いました。
 この宣伝には、県労連、社保協、医労連、宮教組、年金者組合、民医連、保険医協会などから17名が参加しました。ハンドマイクで、「受診手控えがさらに深刻となり病気は悪化する。リストラ、失業者の増大のもとで、これ以上の負担増は景気低迷に拍車をかけ、さらに景気を悪化させる」などと訴えるとともに、一斉地方選挙で審判を下すとともに「社会保障改悪を許さない運動をご一緒に進めましょう」と訴え、チラシを配布しました。

(2003宮城春闘速報 4/2)



 愛知  メッセージ届けます

 愛知県労働組合総連合(愛労連)婦人協議会は30日、市内で「STOP、WAR」と大書きした4メートル四方のボードを用意し、「イラクの子どもや市民が毎日殺されていくのを黙ってはいられません。一刻も早く戦争をやめさせたい! あなたの戦争反対の思いをアメリカ大使館に届けます。是非ボードに一言書いてください」と呼びかけました。
 呼びかけに応えて、小学生や高校生、青年、親子づれなどが次々にペンを取って「戦争反対!1つのいのちを大切に」「子どもや市民がいつも殺されます。アメリカは戦争をやめよ!」「平和が一番 みんな笑顔になって欲しい」「力で解決したって何にもならないよ」など、「戦争反対」の思いをボードに書き込みました。メッセージは1時間で200人に達し、アメリカのイラクへの無謀な戦争への怒りの掲示板となりました。

(「しんぶん赤旗」3/31)



4月12日を国際反戦デーにと仏・伊の団体が呼びかけ

この日は全国一斉の宣伝行動と地域から「即時中止」の運動を

 フランスとイタリアの反戦団体が、12日を国際反戦デーにと呼びかけています。世界では大規模な集会やデモが行われ、国内でも多くの団体が多様な行動を予定しています。全労連は、この日を全国一斉の宣伝行動を実施し、地域での集会やデモなどを行うことを呼びかけます。13日が地方選挙前半戦の投票日でもあり、平和を守り、悪政をストップさせる地方自治の確立をめざす行動と、イラク戦争即時中止の運動をともに強めましょう。





 
 春闘で 職場と暮らしの 元気回復