2003年国民春闘共闘情報
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第45号(改定版)  2003年5月09日

 

パート賃上げ、企業内最賃、雇用・定年延長…

前年同期を上回る661組合が成果

03春闘「パート賃上げ、最賃・時短・諸要求獲得状況」の中間集約について

2003年5月09日現在 2003年国民春闘共闘委員会


 

 [集計結果の概要] 国民春闘共闘はこのほど、「パート賃上げ、最賃・時短・諸要求獲得状況調査」を中間集約しました。各単産からの報告は一覧表のとおりで、17単産・部会からのべ661組合の獲得状況が報告されました。「ベアゼロ」「賃下げ」攻撃やデフレ局面のなかで、前年同期(568組合)を93組合上回る成果をかちとりました。但し、例年この時期に1000組合以上の成果が報告され、昨年半減した経緯があり、例年と比較すると大幅な減です。今年は直前に一斉地方選挙があって集約が不十分なところがあることも考慮する必要があります。
 [要求課題別] 03春闘でとくに重要視して取りくんできた「パート賃上げ」は、日給者を含め66組合がかちとり(生協パート、建交労、全国一般、全印総連、出版労連など)、その引上げ額は時給2円から50円までで、50組合の単純平均は8.24円(前年最終は95組合10.45円)になります。また、企業内最賃・最低保障賃金は前年同期を上回る105組合(建交労、全印総連、出版労連)が協定しました。「従来どおり(昨年同額)だから」と報告しない単組もあるようです。雇用保障・定年延長・退職金増額が68組合で、前年に迫る成果をあげました。

 育児休業制度の新設・改善が16組合(民放労連、全農協労連など)、介護・看護休業の新設・改善が9組合(全農協労連、建交労、民放労連など)で、各々前年同期を下回っているのが特徴です。一方、労災上積み補償・安全衛生は50組合(JMIU、建交労、生協労連、民放労連など)に増えています。

 労働時間関係では99組合が成果をあげました。これも前年同期を上回っています。うち残業関係が37組合(生協労連、建交労、医労連、検数労連、民放労連など)あり、厚生労働省の「4・6通達」を活用した取りくみなど、サービス残業根絶月間(3月)での運動展開が反映した成果を生み出しています。週休2日制は9組合(建交労、医労連など)、休日・休暇増も32組合(JMIU、自交総連、全倉運、生協労連、民放労連など)で前進させました。


建交労、JM、自交、生協、福保労などが前年上回る。

 [単産・地方別] 全体として93組合増えたのは、各組合が月例賃金で「ベアゼロ」などガマンを押し付けられた分、他の要求を何がなんでもかちとるという強い姿勢で臨んでいることです。とくに、前年同期水準を上回る成果を上げて奮闘しているのは、建交労の計151組合(前年同期は54組合)、JMIUの176組合(同137)、自交総連の51組合(同7)で、昨年は調査が間に合わなかった生協労連が44組合、福祉保育労も34組合が成果を上げました。このように、昨年は各単産ともこの時期に倒産や賃下げ対策に追われ、獲得状況の集約に十分手が回らないという実情がありました。
 なお、「その他」には産別・職場政策や福利厚生、諸手当改善などが多くを占めています。今回は、地方からの報告が間に合いませんでした。


[最終集計は6月末の予定です]



 
03春闘 パート賃上げ・最賃・時短・諸要求の獲得状況(のべ組合数)

(中間集約)

2003年5月07日集計

国民春闘共闘委員会


  調 査 労働時間の短縮関係 パート 企業内 社保割 育児休 介 護 労 災 雇 用 その他
単産名 組合数 所定時間 週休2日 休日休暇 残業関係 他の時短 賃上げ 最 賃 改 善 関 係 看 護 安 全 退職金 諸要求  
全農協労連 連合会      2 1 2       2 4 1 1 5 18
建交労   2 5 1 9 4 6 91     2 10 13 8 151
JMIU       7             1 18 27 123 176
化学一般労連 関西      1     1   2     2 2 4 12
自交総連       4 1         1   2 6 37 51
検数労連 全国         4                   4
全倉運       4                   3 7
生協労連   1 1 3 12             10 5 12 44
生協パート           1 41           3 2 47
全国一般             9               9
全信労           2           1   1 4
全印総連             2 11             13
民放労連       4 4 6     1 11 2 4   26 58
出版労連       2     5 3   1   1 2 9 23
日本医労連     2   5         1     1 1 10
福祉保育労     1 4 1 3 2         1 8 14 34
合 計 17単産0地方 3 9 32 37 18 66 105 3 16 9 50 68 245 661
02/5/10中間 15単産0地方 3 6 25 19 7 74 92 2 30 19 31 70 190 568


〈注〉1、単産名・地方名は本年度に報告があったところを記載しています。
〈注〉2、「労働時間の短縮関係」の分類は以下のとおりです。
「所定時間」=1日、1週、1ヵ月、1年の所定労働時間短縮、特定日を含む。
「週休2日」=完全週休2日制、4週6休などの週休2日制。土休増など。(それによる「所定時間」の短縮はダブりでカウントしない)。
「休日休暇」=有給休暇増、同半日利用。年間休日増。7月20日「海の日」有給化。GW・夏期・年末年始の連続休暇。誕生日休暇など、全員が年1日以上の休暇増。
「残業関係」=残業の上限規制、夜勤制限。割増率・手当の引き上げ。残業分母の改定など。
「他の時短」=慶弔休暇。リフレッシュ休暇。ボランティア休暇。結婚休暇。妊産婦の時短など、該当者が恩恵を受ける休暇・時短。




 
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