2003年国民春闘共闘情報
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第49号  2003年5月28日

 

「首切り自由」は阻止するぞ!

 審議2日目  国会前座り込みに80人

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 5月28日、「解雇自由」など労基法改悪の委員会審議が2日目を迎え、11時から13時まで、全労連と労働法制中連、東京地評は衆議院第二議員会館前で座り込み行動を展開しました。全国動員の日本医労連をはじめ国公労連、建交労、生協労連、検数労連や東京・首都圏地方の代表ら80人が参加、厚生労働委員会の傍聴にも取りくみました。
 昼の集会では、全労連の中嶋晴代女性局長が主催者あいさつ。「首切り自由を労基法に書き込むことは絶対に認められません。解雇規制こそ強化すべきです。人べらし・リストラが進み、過労死が増える一方で、職に就けない人が増えています…。人間らしく暮らしたいと皆が願っています。会期末まであと僅か。全国津々浦々で労基法・派遣法改悪の署名を強め、議員要請をすすめて、悪法を阻止していきましょう」と呼びかけました。
 国会報告につづく決意表明は、神奈川労連・菊谷議長、東京地評・平山副議長、建交労・高橋書記次長、岡山医労連・平井さん、全教・山本さんが発言に立ちました。各々職場・地域ですすんでいるリストラ・首切り、労働強化や正規職員の派遣化などの深刻な実態を紹介しながら、廃案に向けて宣伝、署名、国会議員要請、座り込み参加など運動強化の決意を語りました。


与野党の修正協議はじまる。大臣も動揺中

 日本共産党・小沢、山口両衆院議員が国会報告  

小沢和明衆議院議員 午前中の委員会傍聴は30人以上だが、健保法の時のように溢れるほど傍聴に来てほしい。与党は6月18日の会期末までに仕上げるために、3回目の30日の委員会審議後に採決をと言い出したが、野党側が一喝して引っ込めさせた。
 許すことが出来ないのは「使用者は労働者を解雇することができる」という点だ。労基法は労働者の権利の最低条件を列記した法律である。但し書きがあるが、不当性は労働者が証明しなくてはならず、今とは逆になる。野党四党は、
(1)解雇できるは削除する、
(2)有期雇用の期間延長は認めない、
(3)裁量労働制の拡大は認めない

という抜本的な修正を要求してきた。ここにきて、民主党から(前記)(1)(2)の二点の修正案が出され、四野党でも一致している。27日から与党・民主党間で修正協議がはじまり、いよいよ重要な山場にさしかかってきた。職場に戻ったら、たいへんな内容を組合員の皆さんに知らせて奮闘して欲しい。


山口富夫衆議院議員 23日の第1回審議で質問に立った。労基法18条―2に解雇規制を入れるというが、解雇自由が原則で但し書きで解雇を規制している。「使用者は○○できない」というのが労基法だ。坂口大臣も答弁で「上下逆さまの方が良いと思った」と言っている。解雇自由の内容についても「公序良俗に反するもの」となっているが、これも何の歯止めにならない。整理解雇四要件も「法律に明記している『合理的な理由』の中に含まれる」と答弁した。改悪内容の不当性をさらに追求していきたい。最後までともにがんばりましょう。


 国会情勢と当面の行動  

世論と運動で国会を包囲し悪法の成立を阻止しよう

 <労働法制改悪法案> 衆院厚生労働委員会の日程 労基法についての審議
  5月30日(金)午前9時30分〜12時30分の午前3時間のみ
          傍聴希望者は9:30に衆議院議面に集合
           城島正光(民主)  9:30〜10:10
           五島正規(民主) 10:10〜11:00
           武山百合子(自由)11:00〜11:30
           山口富男(共産) 11:30〜12:00
           金子哲夫(社民) 12:00〜12:30
           国会座り込み行動(11:00〜13:00)
  6月 3日(火)予備日だがここで参考人質疑(時間は未定)
          公述人は生熊茂美全労連副議長(JMIU委員長)を予定しています。
  6月 4日(水)定例日に採択の可能性あり!
          国会座り込み行動(11:00〜13:00) 
  6月 6日(金)全国キャラバン集結行動の合流する。2000人規模
          集会   11:30〜12:00 日比谷野外音楽堂
          デモ   12:15〜13:00 国会請願デモ
          座り込み 13:20〜14:20 国会座り込み行動

 <有事法制三法案> 参議院有事特別委員会
  5月29日(水) 有事特別委員会地方公聴会(福井市・横須賀市)
           議員要請行動(10時〜 昼集会 18時世話人団体会議)
  5月30日(木) 議員要請行動(10時〜 昼集会 )
           特別委員会はなし(首相のサミット参加により)
  6月02日(月) 議員要請(10時〜 昼集会)
           特別委員会 14時〜17時30分
  6月03日(火) 議員要請(10時〜 12:15昼デモ:霞門)
           「STOP有事法制6・3緊急大集会」18時30分 日比谷野外音楽堂





有事法制許すな!運動推進連絡センター

全国代表者会議の報告

 5月28日、有事法制阻止緊急代表者会議(有事法制は許さない!運動推進連絡センター主催)が都内・憲政記念館で開催されました。これには緊急の呼びかけにもかかわらず全国から81名がかけつけ、「知らせれば運動はひろがる」と、有事法制阻止にむけひきつづき「世紀のたたかい」に取組もうと決意を固めあいました。
 同会議では、新日本婦人の会の高田公子副会長が主催者あいさつし、日本共産党の富樫練三参議院国対委員長が、緊迫する参院事態対処特別委員会をめぐる情勢報告を行ないました。さらに、全労連の西川征矢副議長(安保破棄中央実行委員会事務局長)が、報告と今後の行動提起(「報告」参照)を行ないました。討論では、衆院通過後に各地で急速に広がる対話・学習・宣伝行動と、「有事法制反対」の世論の高まりが報告され、「自治体首長へのアンケートを今年も実施。昨年よりも早いスピードで回答が寄せられており、28%が慎重審議を求めている」(自治労連)など法案への危惧と批判がこれまでになく高まっていることも報告されました。 最後に、憲法会議の川村俊夫事務局長が、まとめをおこない、この数日間のたたかいの重要性を強調し、「6・3緊急集会」の成功にむけこれまでにない取組みをよびかけました。




 緊急代表者会議の報告  

 1、有事法案をめぐる局面
 ○異常な審議日程で成立を急ぐ…  29日地方公聴会、6月初旬にも成立をもくろむ
 ○参院審議で明らかになったこと…「修正」しても、本質は何も変わらない
 そのことが参院審議でも明らかにされ、衆院通過後も危惧・批判の声が出ている
(首相答弁、日弁連会長コメント、民間放送連盟コメント、浅野宮城県知事の危惧など)
 ○国会内の力関係と国民…9割の賛成の異常、国民とのねじれ
(石破防衛庁長官や久間筆頭理事さえ「危惧」)民主党への批判の声と歴史の審判
 ○政府・与党の「攻撃」と国民世論の特徴…北朝鮮・修正キャンペーン 世論調査の変化 法案の「真実」が知らされていない→「一刻をあらそって、この法案の危険な内容を一人でも多くの国民に徹底して知らせ」ること(センター5.15声明)
 ○いまたたかうことの意味…44氏の声明と異例の労組委員長宣伝行動
  参院段階での闘争、徹底審議し廃案を、「戦争する国」づくり イラク新法、有事法制の途上、憲法、世界のたたかい
2、運動の特徴と課題
○運動の発展とセンターの果たしてきた役割
――2回の国会で阻止してきた闘争をささえたかつてない世論の広がり
  (自治体決議、新ガイドライン法案279→有事法案638)
――イラク戦争反対の国際的運動の巨大な意義
  量、草の根からの運動を担ってきた
  (署名数の70%、地域連絡会500)
  政策(アメリカの戦争のための法案)パンフ、リーフ、ビラ
  共同(一致点での共同の追求) 中央だけでなく各地でも 文化人との共同
○各地での積極的経験 足を踏み出したところでは反響 新婦人(埼玉・長崎) 民青 
○国民に何を訴えるのか…法案の危険な内容を大きなスケールで平和の展望をさまざまの分野のたたかいと結んで
3、行動提起
 ○職場、地域、学園での宣伝・対話・署名をはじめとする活動を強める(連日行動)
 ○無数の地域集会・デモ・パレードをおこなう
 ○国会での監視・要請を連日、続ける(午前、昼集会、午後)
 ○6月3日緊急大集会を全国的に位置づけ、最大の取り組みとして成功させる
 (昼休み出発集会と国会請願デモ、夜は国会請願デモ) 最大のヤマ場




 

日本を「戦争する国」にするな!

STOP有事法制6・3緊急大集会

  ◆日時 6月03日(火) 午後6時30分開会

  ◆会場 日比谷野外音楽堂 集会後国会請願デモ

    ◆この日の昼には、昼デモを行います。

   日比谷公園霞門12:00集合 12:20デモ出発

   





政府税調が中期答申の論点で

消費税2ケタ税率を打ち出す

 政府税制調査会(首相の諮問機関)は27日、総会で6月にまとめる税制「改革」の「中間答申」の主な論点を提示しました。現行の5%の消費税を将来10%以上の「2ケタ税率」に引き上げることを打ち出し、食料品など一部の「軽減税率の採用」を検討課題にあげるなど税率アップに踏みこむ方向を示しました。論点は消費税を「あらゆる世代が広く公平に分かち合う上で大きな役割を果たす」「社会保障支出の増大を支えるために極めて重要な税」として、「税率を引上げ、その役割を一層高めていくことが必要」と増税を明記しました。
 一方法人課税については、「今後の税率水準の引下げ」を論議すべき課題としました。個人所得課題では、各種控除の縮小廃止を通じて、課税対象を広げるとしています。これまで、税金を払わなくてよかった低所得者層をねらいうちにする大増税です。
 各種控除の縮小・廃止は、今年度配偶者特別控除を廃止したばかり。論点は、公的年金等控除など年金生活者の課題強化を打ち出しています。
 日本経団連の奥田会長は27日の定期総会のあいさつで、社会保障制度を再構築するための国民負担のあり方として「消費税の引上げも視野に入れていくことが不可欠」と改めて表明しました。
 また、塩川財務大臣は、「消費税率の引上げは07年から。増税法案は06年から準備する」と表明しています。




 
 春闘で 職場と暮らしの 元気回復