2003年国民春闘共闘情報
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第5号  2002年12月05日

 

 ストップ!医療改悪・本人3割負担

リストラで収入減、さらに拠出金割当

 写真
組合員の健康

命とくらしを守ろう



 健保・国保・共済組合が学習交流集会ひらく








 国民春闘共闘と中央社保協は11月28日、全労連会館で「第8回健保・国保・共済組合学習交流集会」をひらきました。集会には各健保組合の理事や単産の社保担当、首都圏の各社保協など25労組・団体から45人が参加。中央社保協・関根和夫代表委員の主催者あいさつにつづき、年金実務センターの公文昭夫所長を講師に学習しました。
 公文氏は「21世紀の社会保障『構造改革』の思想と労働組合の社会保障運動」と題して講演。今日の社会保障「構造改革」と制度改悪は、大企業の利益確保、国際競争力強化のためにすすめられ、有事法制など「軍事大国化」に従属するためにすすめられているとして、
◇年金改悪は12月5日ごろ政府案の骨子が出て、03年の物価スライド凍結解除は2.3%か0.6%かの結論が出る。
◇医療改悪は02年度の改悪につづき、制度一元化にむけて政管健保の都道府県単位化、高齢者医療制度の創設、診療報酬の見直しなど、
◇介護保険は03年に保険料が11%値上げされる。
◇雇用保険は03年6月に1.4%→1.6%へ値上げ、給付日数の削減など。

反対闘争の視点として、日本国憲法25条をはじめフィラデルフィア宣言、世界人権宣言、社会保障憲章、ILO「21世紀の社会保障」が紹介されました。

健保・共済役員に労組代表を選出しよう

 国民春闘共闘・国分事務局次長が問題提起(写真)。国分次長は、健保、国保、共済など各組合の財政赤字と拠出金(老人医療+退職者医療)増、とくにリストラによる加入者の減少が収入減に大きく影響していること、共済組合の統合一元化問題などを紹介しました。当面する課題として、
◇改悪医療保険法の実施を中止することを求め、請願署名(500万筆)にとりくむこと、
◇健保組合などの経営健全化のために拠出金の大幅引下げなど、
◇活動推進と運営民主化のために理事や議員に労組代表を選出すること、
◇職場で健康増進活動にとりくむこと、
◇経営者にたいして時間外労働の削減、早帰り・ノー残業デー、リストラ反対、要員確保

などを要求する。保険料負担「3・7要求」の実現と逆提案の阻止を呼びかけました。

 各健保  財政健全化と運営民主化で奮闘中

 特別報告では、「医療改悪の実施阻止、労災・社会保険など公的病院の見直し問題」で日本医労連、「国公共済・地公共済の一元化問題」で自治労連、「健保組合財政と民主化問題」で建交労と出版労連、「国保滞納者の救済問題」でさいたま市社保協、「補助金削減攻撃から土建国保をまもる運動」で東京土建の代表が各々報告しました。
 教訓として、建交労では組合会・理事会とも労使半々の役員構成で民主的に運営していること。5地方のトラック運送の健保が共同で毎年厚労省交渉を積み重ね、
@赤字健保へ医療給付の国庫補助、
A拠出金算定における扶養人数加算の減額、
B介護保険料徴収の事務負担への補助増額

などを要求しています。
 フリー討論では全商連、検数労連、生協労連、全教、全厚生、国公労連など9組織から発言。
 国分事務局次長がまとめを行い、「今後の方向」について、
◇独自の厚労省交渉を強めていくこと、
◇調査結果を国民春闘共闘のなかで活用していくこと、
◇「2・3国民集会」を成功させること

の3点を補強しました。



12・10職よこせ!失業なくせ!

 昼デモ、決起集会など総行動へ結集を 

 国民・東京両春闘共闘と建設首都圏共闘、建交労、生公連、働きたいネットは来る10日(火)、「職よこせ、失業なくせ」をテーマとする総行動を展開します。
 小泉内閣がすすめる不良債権処理の加速策によって、デフレが深刻化し中小企業の倒産や失業を増大が危惧されています。いま必要なことは、不良債権発生の原因である景気を回復させることで、その中心は消費購買力の増大を促すことです。主催団体では、きびしい雇用情勢のもとで、広範にひろがる失業者の「仕事に就いて年を越したい」という思いを実現することこそ緊急課題であるとして、すべての参加単産から総行動への積極的な参加をお願いしています。
 当日は、12時から500人規模の国会請願デモ(集合=日比谷公園霞門)、14時から「職よこせ!失業なくせ!総決起集会」(会場=星陵会館。15時まで)が行われ、このあと、各組織代表らによる政府(金融庁、経済産業省、国土交通省、厚生労働省)交渉を行います。



中央メーデー実行委から「3つのお願い」

 中央メーデー実行委員会は、このほど、各参加団体・労組に、会場問題の裁判傍聴と団体署名、来年のメーデー実行委発足総会など、3つのお願いの文書を送りました。要請内容はつぎのとおりです。複数参加、代表参加など積極的な対応を。
 1) 会場裁判第7回口頭弁論の傍聴=12月19日(木)13時集合/東京地裁第705号法廷。
 2) 同・公正判決を求める団体署名=目標1万団体。期日は12月末。できれば19日に持参を。
 3) (来年の)第74回中央メーデー実行委員会発足総会
              =12月11日(水)午後6時〜 東京労働会館7F「ラパスホール」



「STOP!有事法制大集会」に2万5000人

 陸・海・空・港湾労組20団体と宗教者団体が呼びかけた「STOP!有事法制 12・1大集会」(国民春闘共闘・賛同)は1日、東京・代々木公園でひらかれ、小雨のなか幅広い労組、宗教者団体、平和団体や地方代表など2万5000人が参加しました。「有事法制反対」を掲げる大規模な共同集会で、中央段階では今年四度目です。
 「日本を『戦争のできる国』にさせないために、あらゆる行動を通して、有事関連法案を廃案にするまで運動する」との集会宣言を確認、都内3コースをデモ行進しました。


(以 上)