2003年国民春闘共闘情報
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第7号  2002年12月25日

 

最終は2.27カ月+α、70万円

  年末一時金。デフレ下で6%、5万円の減額

逆風下、ストや残業拒否で粘り強く

産業別・単産別総括表

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1.国民春闘共闘委員会は20日、2002年年末一時金の第5回・最終集計を行った。これには、各単産・部会、地方春闘共闘からこの間の新たな回答引出し、上積みをはかった組合の回答・妥結状況など最終的な報告が寄せられた。

2.回答+妥結状況は各々総括表のとおりで、その特徴はつぎのような諸点である。

(1) 登録組合数 842組合 登録31単産中 全単産に回答
(2) 回答組合数 706組合 回答引き出し率 83.8%
(3) 2次回答以上 247組合 回答上積み率 35.0%
(4) 妥結組合数 485組合 妥結・解決率 57.6%
(5) [回答+妥結]      
  単純平均 706組合 2.27カ月+α 697,880円
  前年実績 同一組合   747,534円
  引上げ率 同一組合対比   −6.64%
  加重平均 180,101人   783,352円
参考 前年同期(12.21) 739組合 2.45カ月+α 741,352円
  加重平均 182,685人   831,823円



.03年末一時金は、既にほとんどの組合が支給させている。この間、未解決の各組合は全面決着を迫る交渉を重ねて回答引出し、上積みをめざしてきた。その結果、回答引出し率は80%を超え、妥結する組合も60%に近づいた。また、未解決の組合でも回答のあった水準で所定の支給日に仮払いさせつつある。
 全体(合計欄)の特徴の
 第一は、単純平均が2.27カ月プラスαで69万7880円、一人当たりの加重平均は78万3352円になったが、月数で0.22カ月減、金額では4万9654円の減(△6.64%)と大幅な減少を余儀なくされたことである。長びくデフレ基調のなか、製造業大手では「リストラ効果」や海外需要によって業績を回復しているが、中小企業では需要の低迷、コスト圧力など深刻な経営状況を反映した回答水準となっている。
 第二は、こうした経済状況を反映して「マイナス相場」からのスタートとなった組合が多いなか、前年実績以上をかちとったところが139組合(同額を含む)見られるなど、勝ち組みと負け組みの格差が大きかったことである。
 第三は、山場の11月20日以降に「スト突入」「残業拒否」などの闘争報告が多くの単産から寄せられ、第2次、第3次と回答を上積みさせた組合は247組合(回答組合数の35%)に及んでいる。03春闘につながる粘り強い奮闘であったといえる。

.産業別に見た特徴は、前年実績対比でプラスになっているのが化学一般労連と全労連繊維、建交労・製造、生協労連の4単産で、同率が外銀連であった。他の単産はマイナスで、下げ幅が大きいのは建設業単産と金融業単産など8単産で10%を超えるマイナスが見られた。
 個別組合の回答では、50〜59万円台に91組合、60〜69万円台に86組合と二つの水準に集中の山があり、70〜79万円台に61組合、40〜49万円台に55組合が続いている。100万円以上が計86組合見られたものの、30万円未満も58組合あり高低のバラツキが拡大している。前年比較では低い水準の左側にシフトしている(グラフ参照)。
 これまでの最高は出版労連傘下の311万2484円(4.05カ月)。150万円以上の回答は出版、民放などマスコミ関係を中心に20組合が勝ちとり、回答次数の最高は大証大塚証券分会(全証労協)が第6次回答まで上積みさせた。



5.他団体の集計結果について(いずれも妥結集計)


連 合(最終) 12月19日現在 月 数 金 額 (引上げ率)
単純平均 245組合 1.84カ月 484,152円 −7.19%
加重平均 34.8万人 2.24カ月 652,922円 −4.45%


日経連(最終) 12月18日現在 月 数 金 額 (引上げ率)
単純平均 主要219社   688,422円 −2.91%
加重平均     789,778円 −3.11%


来春1月10日に全国で「新春宣伝行動」

国民・東京両春闘共闘は主要4駅頭で

  15日、第2回総会で春闘方針を確定 

 新春の10日(金)は全国で「新春宣伝行動日」で、すでに、各地方ごとに宣伝個所、ビラ配付の計画がすすみつつある。前回は40都道府県が取りくみ、駅頭・繁華街など301個所で春闘宣伝を実施し、計25万枚余の新春ビラなどを配付した。今回はこれを上回る取りくみが期待される。
 中央では、国民春闘・東京春闘共同による早朝宣伝を、東京、新宿、池袋、霞ヶ関周辺の各駅頭で実施するのをはじめ、都内40個所で一斉宣伝行動(東京春闘主催)が取りくまれる。また、15日午後には、国民春闘共闘の第2回総会で「春闘方針」を確定し、03国民春闘のスタートを切る。





 [御礼]2002年年末一時金の回答集計は今回をもって最終です。この間の定期的な調査報告にご協力いただいた各位に深く感謝申し上げます。



国民春闘共闘委員会 年末年始休業のお知らせ
年末12月28日(土)から 新年1月5日(日)まで休業します

(以 上)



 
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