2004年国民春闘共闘情報
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第 34 号  2004年7月02日

 

 第3回最終・春闘進ちょく状況調査

回答引出し率は53%、妥結33%

「年金改悪反対」含め、スト実施数は28%に増加

 国民春闘回答集計センターは6月30日、国民春闘共闘参加の各単産より、加盟する全単組を対象とした春闘進ちょく状況の第3回・最終調査を実施した。参加28単産から報告があり、回答引出し率が53%、妥結がいまだ33%など、昨年以上にきびしい進ちょく状況が明らかになった。


要求提出数は73%。前年比4ポイントの減

[調査組合数、要求提出数]

 調査組合数は全加盟組合のうち「交渉能力のある単組」が基準で、28単産の報告計で4174組合になり、ほとんどが中小労組です。組合数が多いところは建交労の751組合、福祉保育労557組合、日本医労連442組合、全労連全国一般360組合、自交総連330組合、JMIU322組合など。なお、昨年の最終集計で全体計は3776組合(26単産)でしたが、今年は福祉保育労と外銀連の報告が間に合いその分増えました。増えたことによって、全体計・比率に微妙な影響が出ていることも考慮する必要があります。

 要求提出は、計3051組合で全体の73%になり、前年に比べ4ポイント減になりました。繊維産労、検数労連、通信労組、地銀連、銀行労連、外銀連、全損保、郵産労、特殊法人労連の9単産が100%で、全信労94%、自交総連92%、広告労協91%、出版労連90%などが高率です。


回答引出し53%。半数以上がベアゼロか定昇カット

[回答引出し、妥結数]

 回答引出しは計2233組合で、昨年同様6月が経過してもなお53%(昨年は54%)の低水準です。遅れている要因は、消費不況や規制緩和などを背景とした「業績赤字」「経営難」が多く、賃下げ強要、リストラ提案とセットの回答は「回答とみなさない」などもあります。
 こうしたなかで、回答引出し数が多いのは、通信労組、地銀連など5単産が100%で、銀行労連93%、出版労連92%、全倉運83%、全損保81%などです。
 回答内容は、本来の「定昇プラス・ベア上積み」が少なくなり、「ベアゼロ」と「定昇カット」「賃下げ」などが計1293組合で回答数の58%を占めました。なかでも「定昇あり・ベアゼロ」が急増して968組合(回答数の43%)に達し、回答の主流になっています。きびしいのは「定昇なし・ベアゼロ」や「定昇なし・賃下げ」で、建交労の118組合、全労連全国一般32組合、全損保13組合などです。また、「定昇カット」や「体系変更」は145組合(回答数の6%)に達し、福祉保育労の38組合、日本医労連36組合、全国私教連23組合、民放労連16組合、生協労連10組合などで、昨年来の定昇攻撃が続いています。JMIUや全国一般には「業績主義賃金の逆提案」などが見られます。

 うち、妥結または妥結方向に達しているのは1376組合で、いまだ33%の低水準にとどまり、前年と比べ4ポイント低下しました。妥結しているのは、当初「2次回答」や「前年実績以上」を確保した組合が中心でしたが、ここにきて「超低額」ながら一時金で一定の回答を引出して妥結したり、上積みもかなわず「超低額」のまま妥結する組合も見られます。「全体としてほぼ集約方向」(解決率80%以上)になっているのは、繊維産労と検数労連、郵産労の100%、地銀連89%、全倉運83%、出版労連83%、銀行労連80%の7単産のみで、全損保と映演共闘が70%弱になりました。各々低額なりに決着・区切りを付けています。このほかの単産では、前述のようなきびしい回答内容のために未解決が多く、解決率が50%に満たない単産が16もあります。


スト権確立が61%、決行は28%に増える

[スト権確立・実施数]

 スト権は1896組合で確立し調査計の61%になり、前年比で2ポイント低下しました。その要因は「春闘終えん」論などの思想攻撃と、不況・業績低迷や連敗春闘がつづくなかでの闘争力低下があげられています。それでも、検数労連、通信労組、全労連全国一般、全損保が100%で、建交労79%、特殊法人労連78%、出版労連と自交総連ともに66%などが高率でした。

 うち、ストライキ実施組合数(指名スト含む)は、のべ860組合で全体の28%(昨年は15%)に増えました。今年は「集中回答日」翌日の3・18第三次全国統一行動、「年金改悪反対」の4・15年金スト・第四次全国統一行動の2回のストライキをたたかったのが反映したものです。1組合が2回のストを打てば「2」とカウントしますから、今年は通信労組の200%と検数労連150%が見られ、JMIU62%も例年から見れば突出しています。


粘り強く全面解決へ、夏季一時金と結合して

 以上の数値と各単産からの報告を総合すると、春闘の進ちょく状況は史上最低であった昨年に比べ(福祉保育労と外銀連を除いた集計で)、要求提出数、妥結組合数が若干減少し、回答引き出し数とストライキ実施数は改善されています。それでもなお、春闘・賃金要求をめぐるきびしさは格段のものがあり、多くの組合が7月上・中旬の一時金支給日などを目途に粘り強く要求前進をめざしています。





第3回 04春 闘 進 ち ょ く 状 況

2004年7月01日 国民春闘共闘委員会

  調査 スト権 春闘要求 回答引出し スト実施組合 妥結・妥結方向
単産名 組合数 確立数 提出数
全農協労連 27 12 44% 20 74% 19 70% 3 11% 9 33%
建交労 751 590 79% 590 79% 323 43% 85 11% 323 43%
建設関連労連 55 4 7% 19 35% 25 45%     25 45%
JMIU 322 165 51% 257 80% 209 65% 200 62% 209 65%
化学一般労連 142     123 87% 110 77% 14 10% 85 60%
繊維産労 1     1 100% 1 100%     1 100%
自交総連 330 218 66% 305 92% 161 49% 74 22% 111 34%
検数労連 2 2 100% 2 100% 2 100% 3 150% 2 100%
通信労組 70 70 100% 70 100% 70 100% 140 200% 0 0%
全倉運 47 12 26% 39 83% 39 83%     39 83%
生協労連 177 13 7% 72 41% 68 38% 6 3% 20 11%
全国一般 360 360 100% 298 83% 168 47% 77 21% 72 20%
全信労 47 15 32% 44 94% 23 49%     3 6%
地銀連 9     9 100% 9 100%     8 89%
銀行労連 15 9 60% 15 100% 14 93% 1 7% 12 80%
外銀連 11     11 100% 3 27%     3 27%
全損保 16 16 100% 16 100% 13 81%     11 69%
全証労協 27         8 30%     2 7%
全印総連 149 43 29% 106 71% 86 58% 46 31% 69 46%
民放労連 150 63 42% 122 81% 116 77% 20 13% 62 41%
出版労連 143 95 66% 129 90% 132 92% 29 20% 119 83%
広告労協 47     43 91% 35 74%     31 66%
映演共闘 19     13 68% 13 68%     13 68%
日本医労連 442 202 46% 338 76% 278 63% 162 37% 58 13%
郵産労 1     1 100% 1 100%     1 100%
福祉保育労 567     287 52% 154 28%     84 15%
全国私教連 248     112 45% 151 61%     4 2%
特殊法人労連 9 7 78% 9 100% 2 22%        
報告計 4174 1896 61% 3051 73% 2233 53% 860 28% 1376 33%
前年同期 3776 2161 63% 2917 77% 2041 54% 513 15% 1415 37%


 (注)、「スト権」「スト実施組合」の分母は調査組合数からスト権確立数の未調査分を引いたものです。




 
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