2005国民春闘共闘情報
全労連HP

第 19 号  2005年4月12日

 

加重平均で6362円、1.99%に

70組合が上積み、159組合が前年上回る

 4月上旬の回答の特徴について 

2005年4月12日 国民春闘回答集計センター

産業別・単産別総括表   個別回答一覧へ

 1.春闘回答集計センターは4月8日、国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇など)各単産と地方共闘より4月上旬の回答を中心とする第3回目の報告を受けた。回答報告があったのは前回より3単産増えて23単産・部会であった。

 2.回答+妥結状況は各々集計表のとおりで、その特徴はつぎのような諸点である。

 
(1) 登録組合数 897組合      
(2) 回答組合数 301組合 引出し率 33.6%  
  うち上積み 70組合 上積み率 23.3%  
  うち前年実績額以上 159組合 回答数の 52.8%  
  妥結組合数 91組合 解 決 率 10.1%  
(3) 単純平均額 301組合 5,608円 同率 1.90%
  前年同期 315組合 5,593円 同率 1.81%
  前年同期比   +   15円   +0.09P
  加重平均額 8.2万人 6,362円 同率 1.99%
  前年同期 7.7万人 5,976円 同率 1.85%
  前年同期比   +  386円   +0.14P


 4) 回答状況の傾向について
 3月末決着をたたかった各単産は、4月に入ってからも集中団交や統一行動など配置して回答引き出し、上積みをめざしてきた。この間は、繊維産労と自交総連(自教)、全信労、全証労協が初回答を引出し、JMIU、化学一般、全国一般製造、建交労運輸、検数労連、マスコミ関係単産などが新規回答の引出しと上積み回答を同時にかちとっている。回答の特徴は、「ベアゼロ(定昇のみ)」と「回答延期」が多いものの、一部に「純ベア」の獲得が見られ、前年実績額以上(同額を含む)が159組合、52.8%に達するなど、きびしかったこの2年間とは一変した状況で推移している。しかしながら、回答引出し率は33.6%でいまだ4割に達せず、一部に前年同期実績を下回るなど、産業別格差の特徴もあわせもっている。

 301組合の単純平均は5,608円、1.90%となり、前回集計(3月31日)時点より17円アップし、一人当たりの加重平均も69円増加した。前年同期水準との比較では単純平均で+15円、加重平均で+386円となっている。この背景は、中堅中小と大企業の善戦、先行組合の上積み回答引き出し(第2次回答以上70組合)によるところが大きい。

 5) 各単産の特徴では、前年同期との比較が可能な21単産中、賃上げ額がプラスになっているのはJMIU、化学一般労連紙パ、繊維産労、全国一般製造、建交労運輸、検数労連、全倉運、全印総連、民放労連、日本医労連、地方マスコミ(新聞)などの13単産で、マイナスが7単産、プラスマイナス・ゼロ(同額)が1組合となっている。

 6) 規模別集計(単純)では、29人未満と100〜299人が対前年マイナスで、30〜99人、300〜999人、1000人以上がプラスになるなど読みにくい状況にある。しかしながら、大勢としては中小が苦戦し、大手が善戦しており、規模別格差の傾向が表われている。

 7) これまでの最高額は出版労連の組合の1万4599円。前年実績額との比較で、民放労連キィ局労組の1万4449円は前年比+9449円である。回答次数ではJMIUの小坂研究所支部など3支部と地方マスコミ(新聞)の2組合がともに第4次の上積み回答を引き出している。「1万円以上」の回答は計24組合となった。

 3.他団体の賃上げ集計結果について
1) 3月29日現在、連合の第2回回答+妥結集計は以下のとおり。

  妥結組合数 加重平均 単純平均
集計方式 組合数 人数(万) 金 額 率(%) 昨 年 率(%) 金 額 率(%) 昨 年 率(%)
平均賃上げ 1682 132.4 5,271 1.72 5,015 1.70 4,297 1.63 4,065 1.60
35歳P 36 4.4         4,729 1.70 4,733 1.72
30歳P 3 0.4         7,933 2.84 6,900 2.35

 2) 4月6日現在、日本経団連調べの回答+妥結状況は以下のとおり。

  回答+妥結 加重平均 単純平均
集計方式 社 数 人 数(万) 金 額 率(%) 昨 年 率(%) 金 額 率(%) 昨 年 率(%)
大手企業 86 - 5,206 1.60 5,115 1.57 4,830 1.58 4,687 1.53



「4・20全国統一行動」で回答引き出し・上積みを

月末の「闘争集中ゾーン」で解決へ

 4.「4・20第2次全国統一行動」と月末の「闘争集中ゾーン」について
 国民春闘共闘は7日に開催した第5回常任幹事会で、来る20日に05春闘の要求実現とともに「介護保険法」「郵政民営化」「公務員リストラ」などの課題を結合した「4・20第2次全国統一行動・中央行動」の成功をめざし、最大限の結集をはかることを確認した。すでに各単産では、ストライキ、職場・地域集会など各地方・各職場でのたたかいや、中央集会(日比谷野音)、政府要請の準備、参加体制の確立にむけた意思統一がすすんでいる。
 民間単産の多くは、回答状況に見られるように賃金闘争が未解決で、様子見や地域相場待ちの経営者も回答を提示する時期になり、政治課題・経済要求を結合したたたかいになろうとしている。また、4月中旬には賃金闘争が解決する単産も出始めることから、「流れ解散」せずに4・20中央集会へ全単産が結集することも併せて確認した。
 この全国統一行動を経てもなお、納得できる回答が引き出せない場合も想定されることから、常任幹事会では、春闘共闘全体で「4月決着」を迫ってメーデーを迎えようと、25日(月)〜28日(木)の間を「闘争集中ゾーン」に設定したところである。

(以 上)



 


 

<次回の賃上げ集計調査のお願い>

 次週は「4・20全国統一行動」のため、第4回賃上げ集計(パート含む)の日程を若干ずらし、以下の日程で行います。

 ◇報告集中=4月21日(木)午前。集計作業=21日午後。発表=22日(金)予定

 




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