2005国民春闘共闘情報
全労連HP

第 22 号  2005年4月25日

 

加重平均6,329円、2%台に上昇

回答引出し、上積みさせ「4月末決着」を

 4月中旬の回答の特徴について 

2005年4月25日 国民春闘回答集計センター

産業別・単産別総括表   個別回答一覧へ

 1.春闘回答集計センターは4月22日、国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇など)各単産と地方共闘より「4・20第2次全国統一行動」前後の回答を中心とする第4回目の報告を受けた。この間に回答報告があったのは33単産・部会中の24単産と7地方共闘である。

 2.回答+妥結状況は各々集計表のとおりで、その特徴はつぎのような諸点である。

 
(1) 登録組合数 885組合      
(2) 回答組合数 364組合 引出し率 41.1%  
  うち2次回答以上 99組合 上積み率 27.2%  
  うち前年実績額以上 196組合 回答数の 53.8%  
  妥結組合数 139組合 解 決 率 15.7%  
(3) 単純平均額 364組合 5,614円 同率 1.90%
  前年同期 341組合 5,566円 同率 1.80%
  前年同期比   +   48円   +0.10P
  加重平均額 9.0万人 6,329円 同率 2.00%
  前年同期 7.2万人 5,976円 同率 1.86%
  前年同期比   +  353円   +0.14P


 4) 「4・20第2次全国統一行動」前後の傾向について
 4月8日の前回集計時以降、20日には各単産・地方共闘が「4・20第2次全国統一行動」をたたかい、前日を中心に、回答引出し、上積みを求める産業別いっせい交渉を展開した。これらのたたかいを背景に、全労連全国一般をはじめ、建交労建設、建設関連労連、化学一般労連紙パ、自交総連(自教)、全倉運、全信労、日本医労連、印刷、広告、映演などのマスコミ関係単産が新規回答と上積み回答をあわせて引出した。総じて中小労組の新規回答には「ベアゼロ(定昇のみ)」が多く、一部には超低額が見られる。一方、この間のたたかいによって、主力組合など99組合が第2次〜第5次の上積みをかちとり、196組合が前年実績以上(同額40組合含む)とし、これらを中心に139組合が妥結した。
 こうして、単純平均は5614円、1.90%、一人当たりの加重平均は6329円、2.00%となり、2週間前(4/08)に比べ単純平均は上昇傾向を堅持している。また、加重平均の引上げ率が2%の大台に到達したのが特徴である。

 5) 前年同期水準との比較では、単純平均で48円増、加重平均で353円増となり、ひきつづき中小労組の苦戦、中堅・大手労組の善戦がつづいている。こうしたなかで、比較可能な23単産部会中、賃上げ額がプラスになっているのは建交労建設、JMIU、化学一般労連紙パ、建交労運輸、検数労連、全倉運、全国一般、全信労、広告労協、日本医労連、地方マスコミ(新聞)などの14単産と地方登録組合である。

 6) これまでの最高額は出版労連の組合の1万4599円で変わらず。前年実績額との比較で、出版労連の組合の1万1388円は前年比+7223円である。回答次数ではJMIUの北村バルブ支部が第5次の上積み回答を引き出している。「1万円以上」の回答は計28組合となった。

 3.パート労働者等の賃上げ結果について(第4回中間集計=明後日発表)

 4.他団体の賃上げ集計結果について
1) 4月13日現在、連合の第3回回答+妥結集計は以下のとおり。

  妥結組合数 加重平均 単純平均
集計方式 組合数 人数(万) 金 額 率(%) 昨 年 率(%) 金 額 率(%) 昨 年 率(%)
平均賃上げ 2547 154.4 5,204 1.71 4,872 1.68 4,151 1.61 3,869 1.54
35歳P 43 4.5         4,489 1.63 4,435 1.62
30歳P 3 0.4         7,933 2.84 6,900 2.35

 2) 4月20日現在、日本経団連調べの回答+妥結状況は以下のとおり。

  回答+妥結 加重平均 単純平均
集計方式 社 数 人 数(万) 金 額 率(%) 昨 年 率(%) 金 額 率(%) 昨 年 率(%)
大手企業 96 - 5,208 1.59 5,118 1.56 4,817 1.56 4,688 1.51
中小企業 122 - 4,111 1.56 3,987 1.50 3,844 1.47 3,739 1.43



許すな!介護保険法改悪。27日に国会要請・抗議行動

月末の「闘争集中ゾーン」で賃金要求の解決迫ろう!

 5. 国民春闘共闘の第5回常任幹事会(4/07)は、「4・20全国統一行動」を経てもなお、この間の闘争経過からみて納得できる回答が提示されない場合も想定されることから、4月25日(月)〜28日(木)の間を4月末決着をめざす「闘争集中ゾーン」に設定したところである。
 現段階の進ちょく状況は登録組合をみても、回答引き出しが41%、妥結が16%の水準である。多くの中小労組を含む全単組を対象とした場合は、この水準をさらに下回る状況であることが推察される。春闘共闘としては、未解決を残したまま「春闘の流れ解散」は回避しなくてはならない。ひきつづく第76回メーデーの成功、5月に本格化する金融、私学などの春闘をたたかいぬくためにも、全体で「4月末決着」を迫るたたかいの強化を呼びかけるものである。
 また国会では、焦点の介護保険改悪法案が衆議院で審議の山場を迎える。全労連・春闘共闘、中央社保協などは委員会採決が予想される27日(水)に要請・抗議行動を展開し、悪法阻止に全力をあげようとしている。また同日は、「労働安全衛生法」「時短促進法」の改悪阻止をめぐり、厚生労働省交渉と国会議員との懇談会を実施する。

(以 上)



 


 

<次の集計調査のお願い>

 今週は全単組を対象とした「パート賃上げ・企業内最賃の獲得状況調査」「第2回春闘進ちょく状況調査」などを以下の日程で行います。

   調査項目 @パート賃上げ等            A進ちょく状況 

 ・報告集中 4月25日(月)〜26日(火)午前  26日(火)〜27日(水)午前

 ・集計作業   26日(火)午後         27日(水)午後

 ・発  表   27日(水)           28日(水)

 




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