春闘変質打ち破り、くらしと平和を追求
ベア、パート賃上げの成果を確認
国民春闘共闘 第2回代表者会議で春闘総括
国民春闘共闘委員会は7日、東京・ラパスホールで第2回単産・地方代表者会議をひらき、「05春闘の経過と到達点および今後の課題(案)」について討議、確認しました。50年の節目の春闘として、ベアの追求、パート賃上げでの成果を確認し、日本経団連の「春闘終えん」論、大企業労使の一時金シフトのもとで、くらしと平和を守る「国民春闘路線」を評価。ひきつづく夏季闘争では最低賃金の大幅引上げ、公務員賃金(人勧)の改悪阻止とともに、郵政民営化法案を阻止する大運動を確認しました。
4年ぶりの前年比増額を評価。郵政法案阻止へ全力で
総会には19単産・団体・5地方の代表ら55人が参加。代表幹事あいさつで老田弘道氏は、(1) 05春闘の要求提出組合が全体の77%に達し前年比4ポイント改善されたこと、(2) 平均賃上げ額が6298円・1.99%になり4年ぶりに前年実績を432円上回ったこと、(3) パート賃上げ169組合の報告では金額回答の平均が11.0円になったことなどを紹介し、「“賃上げなど論外だ”という攻撃のなかで私たちが要求を出さなかったら、こうした成果は得られなかったことに確信を持とう」とあいさつ(写真。あいさつ要旨は別掲)。今後の課題について、みんなが参加する組合運動づくり、中央・地方春闘共闘の役割の再検討を指摘しました。当面する運動では、郵政民営化法案阻止、平和憲法を守るたたかいに全力をあげるとともに、最低賃金・人勧闘争への結集を呼びかけました。
岩田幸雄事務局長が「05春闘の経過と到達点および今後の課題(案)」を提案。賃金闘争の到達点では、別添の「国民春闘情報」を紹介しながら、(1) 要求提出、スト権確立、回答・妥結状況の到達点、(2) パート時間額の引上げと均等待遇の前進、(3) 企業内最賃・地域最賃の取りくみ状況、(4) 公契約・公務員賃金の取りくみ、(5) 各単産の産業別重点課題の前進、(6) 成果・業績主義賃金制度への取りくみについて、到達点と課題を明らかにしました。
リストラ反対、働くルール確立の闘いでは、CSR(企業の社会的責任)確立の課題で「企業通信簿チェックリスト」のアンケートはがきが有名大企業の労働者などから542通も返送されていることや、1・20日本経団連包囲行動をはじめ、2・11トヨタ総行動、2・23地域総行動などで、大企業の社会的責任を追求してきた実績を紹介し、国鉄・NTT闘争と郵政民営化反対の闘いをひきつづき追求することを呼びかけました。社会保障・消費税など国民的運動、憲法改悪反対・核兵器廃絶の課題では、この間の署名活動の前進、職場・地域からの共同の広がりなどを紹介し、ひきつづきくらしと平和を守る運動の強化を強調しました。統一行動の配置と課題では、日本経団連や大企業申入れの実現、地域総行動の波状的な設定(5月にも)、要求アンケートの抜本的な改善・強化、集中回答指定日への結集のバラツキ解消、4月の統一行動での力の集中などをあげ、06春闘にむけて議論を深めるよう要請しました。
官民一体で7・14&7・26最賃・人勧闘争の成功へ
岩田事務局長は最後に、05夏季闘争における具体的取りくみを提案。憲法・教育基本法改悪反対の取りくみとして、7月30日の「9条の会・有明1万人集会」への結集、公務員賃金・最低賃金闘争の強化として、7月14日の第3次最賃デー・厚労省前665分ハンスト(のべ1000人規模)、7月26日の第4次最賃デー・厚労省前座り込み&人事院等への要求行動(6500人規模)、8月第1週の人事院前&地方事務局前座り込み行動を官民一体で成功させる、「郵政国会」への結集と「労働契約法制の大改悪」に反対する緊急FAX要請の取りくみ、NTT・国鉄闘争・野村證券など大企業の社会的責任の追求として、7月22日の朝日火災争議をかたせる7・22総行動(トワイライト行動)への大規模参加などを呼びかけました。なお、国民春闘共闘の06年度総会は10月26日に開催する予定です。