要求提出59%、回答はいまだ21% 全体の進ちょく状況調査 スト権確立60%。実施は13% 国民春闘共闘委員会は20日、各単産に加盟する全単組を対象とした春闘進ちょく状況の第1回調査を実施。これまでに第1次回答を引出した単産など19単産から報告がありました。調査結果の概要はスト権確立が60%、要求提出59%、回答引き出し21%などとなりました。 (別表参照。前年と実施時期が違うため対比不可)
多数の中小労組が回答引出し中。下旬に正念場[スト権確立、要求提出数] 調査組合数は建交労の733組合、日本医労連の440組合、全労連全国一般の380組合、JMIUの283組合など、この段階での調査数は2703組合で、ほとんどが中小労組です。 うちスト権を確立したのは1619組合で報告計の60%でした。全国単一組合の検数労連と通信労組が100%で、建交労の91%、JMIUの88%が高率です。 要求提出は計1598組合でいまだ59%の水準です。単一組合以外では地銀連と特殊法人労連が100%で、JMIU88%、出版労連76%、合同繊維75%などが高率です。 [回答引出し、妥結数] 回答引出しは計556組合で21%の低水準です。要求提出した1598組合の3分の1しか回答提示がありません。「ベアゼロ」の通信労組(100%)を除けば、出版労連53%、JMIU51%、合同繊維50%が高率で、逆に全労連全国一般2%、建交労6%など多くの中小単産がこれから本格化します。回答内容の特徴として、各単産からの報告によれば、(1)実質賃上げ(ベア)を獲得した組合が伸びないことと、(2)不況型産業・業種では「ベアゼロ(定昇のみ)」が復活しつつあることです。 妥結または妥結方向は、出版労連10組合、JMIU4組合、地方マスコミ(新聞)3組合など、全体でも僅か20組合(0.7%)にすぎません。 [平均賃上げ額] 回答のあった組合のうち450組合で平均金額(定昇込み)の提示がありました。産別平均が比較的高いのは、民放労連の7,868円、地方マスコミの6,863円、出版労連の6,078円などで、いずれもマスコミ関係です。引き上げ率では、これらに加えて日本医労連の1.98%が見られます(指定日前に回答が示された建設関連労連2組合を除く)。一方、定昇制度が殆どない中小労組を組織する建交労や合同繊維の組合では2000〜3000円台に集中しています。 [スト実施数] 3・16全国統一行動を中心にストライキを実施した組合数(指名ストを含む)は計351組合で、全体の13%でした。全国的な支援を受けて実施した通信労組が100%、比較的高率なのはJMIUの53%、日本医労連と出版労連がいずれも19%です。 以上、06春闘の第1回進ちょく状況は昨年対比ができませんが、若干前進した面と後退した面を併せもっているようです。各単産とも3月下旬の決着をめざすたたかいと「4・14全国統一行動」に向けてこれからが正念場です。 なお、国民春闘共闘全体では29単産4400組合ほどが本集計の対象組合になります。今回は調査時期を早めたため、調査組合数の多い全農協労連、自交総連、福祉保育労などが「調査中」でした。回答指定日を迎えていない単産も調査がすすんでおらず、本集計から除外しました。
第1回 06春 闘 進 ち ょ く 状 況2006年3月20日17時現在 ●国民春闘共闘委員会 |