中小が回答引出し中、28%に回答
第2回進ちょく状況調査 要求提出66%、スト権確立は53%。
国民春闘共闘委員会は3日、各単産に加盟する全単組を対象とした春闘進ちょく状況の第2回調査を実施しました。これまでに第1次〜第2次回答を引出した25単産から報告があり、調査結果の概要はスト権確立が53%、要求提出66%、回答引き出し28%などとなりました。
(別表参照。注:前年は1週間前の3/24実施)
回答水準は4000〜7000円台。各単産、4月決着へ
[調査組合数、要求提出数]
進ちょく状況調査は、国民春闘共闘に参加する民間29単産約4400組合を調査対象としています。うち、3月末日までに回答報告のなかった単産や調査中の4単産を除く25単産の3499組合の進ちょく状況が報告されました。調査数が多いのは、建交労の742組合、日本医労連の440組合、全労連全国一般の350組合、自交総連の330組合、全農協労連の289組合、JMIUの283組合など、ほとんどが中小労組です。
要求提出は、計2298組合で66%(前年3/24は67%)になりました。単一組合の検数労連、通信労組、全損保、郵産労が100%、繊維産労、地銀連、外銀連、特殊法人労連も100%で、JMIUと全倉運がともに88%、出版労連82%、化学一般労連76%などが高率です。
[回答引出し、妥結数]
回答引出しは計986組合の28%(同28%)で、いまだ3割に満たない低水準です。繊維産労、検数労連、通信労組の100%、出版労連69%、JMIU67%、地方マスコミ(新聞)65%が高率で、逆に全農協労連や交通運輸、金融保険の単産など多くの中小労組がこれから本格化します。回答内容の特徴として、(1) 回答組合数が増えている分、実質賃上げを獲得した組合が増えたことと、(2) 「ベアゼロ(定昇のみ)」も317組合(同316組合)と前年並みに見られること、(3) 昨年減少した定昇カットや賃下げ回答が、今年は復活していることに注意する必要があります。
妥結または妥結方向は、建交労55組合(7%)、JMIU55組合19(%)、出版労連40組合(30%)、地方マスコミ41組合(49%)などの計238組合(6.8%)にすぎません。
[平均賃上げ額]
回答引き出し986組合中、692組合に金額又は率の回答がありました。他は「定昇のみ」「ベアゼロ」などです。産別平均は一部を除き4000円台〜7000円台に集中しているのが特徴で、マスコミ関係単産は比較的高い水準を獲得しています。引き上げ率では1.6%〜2.0%に集中し、民放労連、全農協労連、日本医労連、地方マスコミなどが2%台に乗せて奮闘しています。
[スト権確立、スト実施数]
スト権を確立したのは1846組合で、報告計の53%(本項目の調査をしていない単産を除く実質で61%)になりました。単一組合以外では、建交労の90%、JMIUの88%、特殊法人労連の78%などが高率です。集中回答日翌日の3・16全国統一行動を中心にストライキを実施した組合数は474組合(14%)で、前年を90組合ほど上回りました。通信労組が100%で、比較的高率なのはJMIU53%、日本医労連41%、出版労連31%などです。
以上、06春闘の進ちょく状況は、昨年より若干後退した面もありますが、回答引出し、平均賃上げ額、スト実施では奮闘しており、各単産とも4月上旬のたたかいと「4・14全国統一行動」、決着を迫る月末の「4・26統一行動」に向けてこれからが正念場です。
第2回 06春 闘 進 ち ょ く 状 況
2006年4月03日17時現在 ●国民春闘共闘委員会
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