要求提出65%、回答引き出し25%
全体の進ちょく状況調査 スト権確立55%。実施は12%
国民春闘共闘委員会は20日、各単産に加盟する全単組を対象とした春闘進ちょく状況の第1回調査を実施。これまでに第1次回答を引出した単産など15単産から報告がありました。調査結果の概要はスト権確立が55%、要求提出65%、回答引き出し25%などとなりました。
(別表参照)
中小労組が回答引出しに奮闘中。下旬に山場
[スト権確立、要求提出数]
調査組合数は建交労の750組合、日本医労連の437組合、JMIUの285組合など、この段階での調査数は2357組合で、ほとんどが中小労組です。
うちスト権を確立したのは1297組合で報告計の55%(前年同期は59%)でした。全国単一組合の検数労連と通信労組、全損保が100%で、JMIUの88%、建交労の87%が高率です。
要求提出は計1530組合でいまだ65%(同60%)の水準です。単一組合以外ではJMIU88%、出版労連79%、化学一般労連73%、特殊法人労連70%などが高率です。
[回答引出し、妥結数]
回答引出しは計592組合で25%(同20%)の低水準です。要求提出した1530組合の4割弱しか回答提示がありません。2年連続の「賃上げ春闘」ですが、様子見や業績不振からの回答延期が報告されています。「ベア500円」の通信労組(100%)を除けば、出版労連52%、JMIU50%、生協労連44%が高率で、逆に、金融労連0%、建交労7%など多くの中小単産がこれから本格化します。各単産からの報告によれば、 (1) 実質賃上げ(ベア)を獲得した組合が期待するほどは伸びないこと、
(2) 不況型産業・業種では「ベアゼロ(定昇のみ)」が復活していることです。
妥結または妥結方向は、建交労20組合、出版労連11組合、化学一般労連4、建設関連労連3組合など、全体でも僅か42組合で1.87%(同0.7%)にすぎません。
[平均賃上げ額]
回答のあった組合のうち531組合で平均金額(定昇込み)の提示がありました。単純平均は4,912円、1.91%(同4,713円、1.86%)になり、前年同期を200円ほど上回っています。産別平均が比較的高いのは、建設関連労連の9,202円、民放労連7,563円、出版労連6,132円などです。引き上げ率では、これらに加えて全印総連の2.52%、日本医労連の2.21%が見られます。一方、NTT労組(連合)と同一回答が示された通信労組では500円、定昇制度が殆どない中小労組を組織する建交労の組合では1,000〜4,000円台に集中しています。
[スト実施数]
3・15全国統一行動を中心にストライキを実施した組合数(指名ストを含む)は計262組合で、全体の12%(同12%)でした。比較的高率なのは、全国的な支援を受けて実施した通信労組が100%、JMIUの49%、出版労連16%です。
以上、07春闘の第1回進ちょく状況は前年対比で見ると、要求提出、回答引き出し、平均賃上げ額など若干前進した面と、スト権確立など後退した面を併せもっています。各単産とも3月下旬のたたかいと「4・12全国統一行動」「4・24〜26決着めざす統一行動」に向けてこれからが正念場です。
(注)本集計は、国民春闘共闘全体では27単産約4400組合が対象組合になります。今回は調査時期が早めたため、組合数の多い全農協労連、自交総連、全労連全国一般、福祉保育労などが「調査中」のため、本集計から除外しました。
07春 闘 第1回 進 ち ょ く 状 況
2007年3月20日現在 ●国民春闘共闘委員会
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