回答引出しは30%。中小が奮闘中
第2回進ちょく状況調査 要求提出65%、スト実施は26%
国民春闘共闘委員会は3月30日、各単産に加盟する全単組を対象とした春闘進ちょく状況の第2回調査を実施した。これまでに第1次〜第4次回答を引出した21単産から報告があり、調査結果の概要は要求提出65%、回答引き出し30%、スト実施が26%などとなった。
(別表参照)
回答水準は4000〜6000円台。各単産、4月決着へ
[調査組合数、要求提出数]
進ちょく状況調査は、国民春闘共闘に参加する民間26単産約4400組合を調査対象としている。うち、今回は「調査中」を除く21単産から3050組合の進ちょく状況が報告された。調査組合数が多いのは、建交労の748組合、日本医労連の437組合、自交総連の314組合、JMIUの306組合、全農協労連の297組合などで、ほとんどが中小労組である。
要求提出は、計1990組合で65%(前年同期は66%)になった。単一組合の検数労連、通信労組、全損保、郵産労が100%、繊維産労、合同繊維、外銀連も100%で、特殊法人労連が90%、全倉運88%、自交総連83%、化学一般労連と出版労連の各81%などが高率になっている。
[回答引出し、妥結数]
回答引出しは今のところ計902組合で全体の30%(同28%)、いまだ3割の低水準である。繊維産労、通信労組の100%、特殊法人労連80%、出版労連64%、JMIU63%が高率で、逆に全農協労連や交通運輸、金融保険の単産など多くの中小労組がこれから本格化する。
回答内容の特徴としては、
@回答引き出し組合数の割合が若干増えていること、
A「ベアゼロ(定昇のみ)」が361組合も見られ前年同期(317組合)を上回っていること、
B昨年も見られた定昇カットや賃下げ回答が、今年は減少傾向にあること
である。
妥結または妥結方向は、建交労39組合(5%)、出版労連35組合(27%)、JMIU29組合(9%)、化学一般労連17組合(15%)などの計142組合(4.7%)にすぎず、前年同期(6.8%)よりも遅れているのが実態である。
[平均賃上げ額]
回答を引き出した902組合中の793組合に金額又は引き上げ率の回答があった。他は「定昇のみ」「ベアゼロ」などである。産別平均は一部を除き4000円台〜6000円台に集中し、今のところ建設関連労連とマスコミ関係単産が比較的高い水準を獲得している。引き上げ率では1.5%〜2.3%に集中し、全印総連、日本医労連、繊維産労、JMIUなどが2%台に乗せている。
[スト権確立、スト実施数]
スト権を確立したのは1308組合で、報告計の51%(前年実績は53%)になった。単一組合以外ではJMIUの78%、特殊法人労連の70%、建交労の65%、合同繊維の63%などが高率である。集中回答日翌日の3・15全国統一行動を中心にストライキを実施した組合数は672組合(26%)で、前年を200組合ほど上回った。とくにJMIUは3回の産別統一ストを中心にのべ500組合が決行して163%になり、通信労組も全支部で100%、比較的高率なのは日本医労連18%、出版労連16%などががんばっている。
以上、07春闘の進ちょく状況は、昨年より若干後退した面もあるが、回答引出し、賃上げ率、スト実施では前進、奮闘しており、各単産とも4月上旬のたたかいと「4・12全国統一行動」、決着を迫る月末の「4・24〜26統一行動」に向けてこれからが正念場である。
07春 闘 第2回 進 ち ょ く 状 況
2007年3月30日現在 ●国民春闘共闘委員会
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