講演と映像・パフォーマンスで
なくせ貧困!08春闘勝利へ決意
1・31総決起集会に970人
国民春闘共闘と東京春闘共闘は1月31日夜、中野ゼロホールで「なくせ貧困!08春闘勝利1・31総決起集会」を共同で開催、中央・東京の各単産、地域組織から970人が参加、坂内三夫代表幹事の講演と映像・パフォーマンスなどを通じて、「貧困をなくし、労働者・国民の最低生活保障の確立に向けて労働組合の闘争力を発揮しよう」と意思統一しました。
集会は全労連、青年ユニオンの若い二人の司会で元気よく開会。闘う仲間からのアピールでは、全生連の辻清二事務局長が生活保護裁判原告の横井さんら都生連の仲間ともに登場。「朝日訴訟のようなたたかいを起こし、国民生活の土台を守るたたかいに立ちあがっていただきたい」と労働組合への期待を述べました。
坂内三夫春闘共闘代表幹事が「08春闘をめぐる情勢の特徴と闘いの展望」と題して講演しました(写真)。冒頭、「いまの労組を取り巻く状況は厳しいが、現実に埋没する春闘になっていないか」と問いかけ。「組合は厳しい現実を乗り越え、希望を切り開くために生まれた組織である。もっと夢とロマンをもってプラス思考で明るく楽しくたたかおう」と訴えました。マスコミの変化や、最賃法の一部改正、被災者支援法の住宅本体への適用、薬害肝炎問題などの例をあげながら、「いま、私たちの運動が世論を作り、世論が政治を動かす状況が生まれている、情勢と切り結んだ運動を」と述べました。そのうえで、最低賃金引き上げ、下請け単価改善、農産物の最低価格保証、最低保障年金など、社会で最も困っている人に光を当てる春闘を展開しようと強調。最後に春闘勝利の決め手は主体的力量の強化だとして、「職場の未組織労働
者に声をかけたのはいつだったか、署名が
組合員数も集まらないのはなぜか」と問い、「いま、まだすべての組合員の力を出し切っていなくてもこれだけの成果が出ているなかで、今春闘で100%の力を出し切ればいったいどういうことになるかわくわくする」と全員参加春闘への挑戦をよびかけました。
映像とアピールでは、突然会場が真っ暗になり、巨大スクリーンに「ドレイ工場」の宣伝映画が流れ、若き日の前田吟さん、日色ともゑさんらの活躍も見られました。映画の舞台である関東鉄工(現日本ロール)の委員長と若い組合員たちが登場し「昨春闘で2万円の賃上げを勝ち取りました」と報告して会場から大きな拍手。「それでもまだ生活は苦しい。大幅賃上げめざしともに闘いましょう」と決意表明しました。つぎの映像は、昨年の「5・20青年雇用集会」の様子が再現されました。壇上に首都圏青年ユニオンの若者たちが登場し、委員長の竹田敦さんは「青年の労働運動は活発になっている。助け合いネット、3月には反貧困フェスタも考えている。従来の枠を超えた共同を呼びかけるとともに皆さんと一緒に運動していきたい」と訴えました。
決意とアピールでは、東京の組織が次々と登壇。1月23日に東京地裁の勝利判決を勝ち取った全動労争議団は、「21年目になる今年こそ解決したい」と決意を語りました。東京土建からは産対バンドがのぼりや旗、アスベストに侵された肺の写真などを持って登場、公契約条例運動の成果を報告し、アスベストバスターズの歌にのせてアスベスト根絶を訴えました。東京パートネットの仲間たちは色とりどりの横断幕や旗を持って最低賃金引き上げと均等待遇、最賃委員の公正任命を訴え、年金者組合は大きなむしろ旗をかかげた5人が登場し、最低保障年金の確立を訴えました。都教組の磯崎委員長は、子どもがいる貧困世帯は3割に達している。物が買えないだけでない、ダブルワークで働く親と接する時間が減り子どもが不安定になっている。都立高校しか受けられない子も増えていると報告。地域で貧困なくす一斉宣伝とともに30人学級実現を訴えていくと決意を語りました。
集会の最後に、「国民的なたたかいを大きく広げ、08国民春闘勝利、貧困撲滅、最低生活保障制度確立、憲法改悪を許さないために、08春闘に結集し、職場・地域から全力でたたかいぬこう」とするアピールを採択し、国民春闘共闘の老田弘道代表幹事(全農協労連委員長)の音頭で力強く団結ガンバローを三唱しました。
<御礼> 会場で訴えのあった「東京生存権裁判の勝利をめざす個人カンパ」は、計8万5629円が寄せられました。ご協力ありがとうございました。
なくせ貧困、ストップ改憲! つくろう平和で公正な社会