2008国民春闘共闘情報
全労連HP

第 19 号  2008年03月13日

個別回答状況一覧  産業別・単産別総括表

 

 10単産・部会が第1次回答を引き出す

139組合単純平均 6,120円(1.94%)

一人当り加重平均 5,855円(1.86%)

前年同期比193円減からのスタート


 1.国民春闘共闘に結集する各単産は12日、回答指定日(JMIUは第2次)をむかえ、本日13日の全国統一行動を背景に産別いっせい団交、集団交渉などで回答引出しに奮闘しました。これまでに、日本医労連、JMIU、化学一般労連、建交労、生協労連、全印総連、出版労連、民放労連、地方マスコミ(新聞)などから回答報告が寄せられました。13日午後5時現在、集計対象登録814組合の状況は、回答を引き出した139組合の単純平均で6120円、1.94%(前年同期比193円減、0.09P減)、加重平均で5855円、1.86%(前年同期比10円増、0.08P減)、となっています。

産業・規模別格差。生活悪化無視の回答に怒り


 2.第1次回答の特徴は第一に、福田首相、御手洗日本経団連会長ら政府・財界の首脳が「景気対策」や「消費拡大」のために積極的な賃金引き上げを個別経営者に要請しているにも拘わらず、回答引き出し数で見ると、登録組合では前年同期を若干下回っていることです。こうしたなかで第二に単純平均額ではJMIU、化学一般労連、民放労連、出版労連、地方マスコミ(新聞)などが前年同期比を各々上回って奮闘していることです。第三に、翌13日に実施した全国的なストライキ、産業別統一闘争によって、前年実績額以上や第2次上積み回答を引き出すなど、個別経営者が繰り返し主張する「総額人件費抑制」の攻撃をはね返しつつあることです。

 しかしながら、ここにきて急展開している「燃料・原材料の高騰」や「円高・株安」に加えて大企業での「ベア1000円」「業績配分は一時金で」の回答を受けて、共闘参加の中堅・大手労組を中心に「ベアゼロ」や回答延期が押し付けられています。一方、中小企業では燃料・原材料の高騰とともに親会社による取引単価の引き下げ強要など経営環境の悪化、収益低迷が続いており、大企業や親会社の「過去最高益」と裏腹のきびしい回答が見られます。こうした産業間・規模別格差や、生活必需品の高騰による労働者の生活悪化、切実な要求を無視した回答に、組合員の怒りが広がっています。

「1万円以上」は12組合。最高は1万9000円


 3.こうしたなかで、JMIUや日本医労連、出版労連、民放労連などの12組合が定昇込みで5桁・1万円以上を引き出しました。いまのところ、出版労連が7組合を占めています。最高はJMIUの村松フルート支部が1万3774円(登録以外では建交労の分会が1万9000円)を引き出し、同日本ロール支部は第1次回答に5000円上積みさせ1万1000円に、同小坂研究所支部は第2次回答で1500円、第3次回答で700円の上積みをかちとっています。

パート賃上げは平均38.0円

医療、生協、JMIU、建交労など28組合が引き出す


 4.今春闘の重点要求として重視しているパート・アルバイト等の賃上げ回答については、日本医労連、生協労連、JMIU、建交労などの、のべ28組合(時間給のみ)が第1次回答を引き出しました。

 これまでの特徴は、パート労働者の労働力不足と地域別最賃の引き上げが反映して、5円、10円、50円、最高350円などの回答を引き出し、平均は38.0円(前年同期は24.5円)となっています。日本医労連では看護師、薬剤師、ヘルパーなどの専門職を中心に50〜350円の引き上げ、JMIUでは正規労働者の賃上げ率と同率で41円アップ、生協労連でも5〜22円アップの回答が出ています。

 一方、生協労連では、ゼロ回答や「定昇のみ」が数組合見られ、「ギョーザ事件」の直撃を受けた回答になっています。組合では、事業運営の改善要求とともに、生活関連物価の急騰がパート世帯にいっそう厳しく押し寄せていることから、10円、20円のアップでは追いつかないことを訴え、理解を広めています。




 
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