要求提出57%、回答はいまだ23%
第2回進ちょく状況調査 前年比▲302円、中小が引出し中
国民春闘共闘委員会は4月2日、各単産に加盟する全単組を対象とした春闘進ちょく状況の第2回調査を実施した。これまでに第1次〜第3次回答を引出した24単産から報告があり、調査結果の概要は要求提出57%、回答引出し23%、スト実施が8%などとなった。
(別表参照)
回答水準は2000〜8000円台。各単産、4月決戦へ
[調査組合数、要求提出数]
進ちょく状況調査は、国民春闘共闘に参加する民間26単産約4400組合を調査対象としている。うち、今回は「調査中」を除く24単産から3938組合の進ちょく状況が報告された。調査組合数が多いのは、建交労の766組合、福祉保育労の540組合、日本医労連の415組合、全労連全国一般380組合などで、ほとんどが中小労組である。
要求提出は、計2228組合で57%(前年同期は66%)と低調である。単一組合の検数労連、通信労組、全損保、郵産労が100%、繊維産労も100%で、全倉運93%、金融労連と日本医労連が82%、合同繊維80%などが高率になっている。
[回答引出し、賃上げ額、妥結数]
回答引出しは計923組合で全体の23%(同28%)、いまだ3割に到達しない低水準である。繊維産労、検数労連、通信労組、郵産労の100%、特殊法人労連78%、全倉運72%、民放労連53%が高率で、逆に建設関係、交通運輸、金融保険の単産や福祉保育労など多くの中小労組がこれから本格化する。
回答内容の特徴としては、
@回答引き出し組合数の割合が前年同期比で5ポイントも減っている、
Aベア獲得組合が53組合確認されるが前年同期の223組合に比べて大幅に減っている、
B逆に「ベアゼロ(定昇のみ)」を中心に「定昇カット」などの不誠実回答が569組合あり、全体の62%を占める
ことなどである。
回答を引き出した923組合中の663組合に金額又は引き上げ率の回答があり、平均は5044円(1.89%)で、前年比−302円(−0.14P)となった。産別平均は2000円台〜8000円台の幅が見られ、今のところ建設関連労連と民放労連が比較的高い水準を獲得している。引き上げ率では1.2%〜3.3%に集中し、建設関連、民放に加え日本医労連が2%台に乗せている。
妥結または妥結方向は、建交労70組合(9%)、出版労連38組合(25%)、化学一般労連12組合(12%)、合同繊維3組合(30%)などの計145組合(全体の3.7%)にすぎない。
[スト権確立、スト実施数]
スト権を確立したのは1604組合に増えたが、報告計の53%(前年実績は49%)の水準である。単一組合以外では建交労の91%、特殊法人労連の89%、JMIUの78%、映演労連の67%、全労連全国一般の66%などが高率である。
集中回答日翌日の3・12全国統一行動と3月下旬の統一行動ゾーンを中心にストライキを実施した組合数は256組合(8%)で、前年を160組合ほど下回った。こうした中で、通信労組と郵産労が全支部で100%、産別初の統一ストを敢行した映演労連が61%、JMIUは3回の産別統一ストを中心にのべ120組合が決行して40%になり、出版労連や民放労連などもがんばっている。
以上、09春闘の進ちょく状況は、スト権確立が昨年より改善しているものの、要求提出数、回答引出し率、平均賃上げ額、スト実施が後退しており、各単産とも4月中旬のたたかいと「4・21〜23の第2次全国統一行動」に向けてこれからが正念場である。
09春 闘 第2回 進 ち ょ く 状 況
2009年4月02日現在 ●国民春闘共闘委員会
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