第 25 号　 2010年03月24日

１０春闘・　第１回進ちょく状況調査　 スト背景に、積極回答引出しも 　全労連・国民春闘共闘委員会は24日、各単産に加盟する全単組を対象とした第1回の「春闘進ちょく状況」調査を実施し、12単産（2035組合）から報告が寄せられました。賃上げ回答では「ベアゼロ」が大幅に増加するなか、ストを背景としたねばり強い交渉でベアを獲得する組合も出てきています。 １．要求提出、スト権確立状況 　これまでに報告が寄せられたのは、別表の１２単産・２０３５組合で、このうち要求を提出した組合は８１２組合（４１％）となっています。単産別では、単一組合の通信労組をはじめ全損保、郵産労が１００％、これに民放労連が７３％の高率で続いています。 　スト権確立状況は、同じく通信労組、全損保、郵産労が１００％となっています。全体の確立状況は２７％と、前年（５７％）を大きく下回っています。先行して回答を引き出している建交労、ＪＭＩＵをはじめ、現在集約中の単産からの報告が待たれるところです。 ２．回答引出しの状況 　これまでに回答を引き出したのは２５７組合（１３％）と、前年同期（３１０組合・１６％）をやや下回っています。要求提出した組合（８１２組合）に対し、回答があったのは約３割強であり、「回答延期」などが多数出ています。こうしたなか、郵産労をはじめ、民放労連（４８％）、出版労連（４６％）などが高い割合となっています。 　回答内容では、「定昇あり」でベアを獲得した組合が１５組合と、前年同期の２８組合から減少する一方、「ベアゼロ」は前年の１０６組合から１６４組合へと大幅に増加しています。「定昇凍結・カット」も６組合報告されており、厳しい状況を反映しています。こうしたなか、単産では出版労連が「定昇あり」で１１組合、「定昇なし」でも２０組合がベアを獲得するなど、全体をけん引しています。 ３．平均賃上げ額など 　回答のあった２５７組合のうち、２０４組合で賃上げ額（または率）の提示がありました。平均賃上げ額は、単純平均（組合ごとの平均）で５５７４円（１.７％）であり、前年をやや上回っています。回答が全産業的にまだ十分出そろわない状況のなか、民放労連（平均７３８５円）、出版労連（同５７７９円）が全体を押し上げています。 ４．スト実施状況 　スト実施状況は、１８日に全国的な支援を受けて決起した通信労組（全国１６２事業所で実施）、郵産労（全国１０拠点１７職場で実施）をはじめ、計６７組合（支部・分会）が敢行しています。出版労連（１４組合が実施）、民放労連（１０組合が実施）など、ストを背景に積極的な回答を引き出している状況がうかがえます。 　全体の傾向としては、製造業、建設業関係など未報告がありますが、要求提出、スト権確立・実施、回答引出しとも、前年をやや下回る状況となっています。 　本日から２６日までの回答引出し・追い上げゾーンをはじめ、４月の集中回答ゾーン（１４日〜２０日）、「４・２１中央行動・国会集中行動日」へ向けて、４月から交渉が本格化する単産も含めこれからが正念場です。 １０春 闘 第１回 進 ち ょ く 状 況 2010年3月24日現在 ●国民春闘共闘委員会

単産名	調査組合数	スト権		春闘要求		回答引出し		平均賃上げ		スト実施組合
		確立数	率	提出数	率	数	率	組合数	額	数	率
全農協労連	210	47	22%	22	10%	3	1%	3	3517	0	0%
建設関連労連	46	3	7%	0	0%	2	4%			0	0%
通信労組	30	30	100%	30	100%	集約中				30	100%
生協労連	173	72	42%	集約中		61	35%	39	3146	1	1%
全損保	12	12	100%	12	100%
全印総連	129	60	47%	16	12%	36	28%	25	4864	5	4%
民放労連	128	93	73%	38	30%	61	48%	61	7385	10	8%
出版労連	134	87	65%	集約中		62	46%	58	5779	14	10%
日本医労連	500	331	66%	168	34%	18	4%	18	5367	2	0.4%
福祉保育労	615	72	12%	集約中		9	1%
全教	53	集約中		集約中		集約中
郵産労	5	5	100%	5	100%	5	100%			5	100%
報告計・12単産	2035	812	41%	291	27%	257	13%	204	5574	67	5%
前年3/17 計・8単産	1941	1023	53%	1024	57%	310	16%	247	5037	162	9%

(注)、�@,各項目における「率」について…「集約中」の単産については、分母から単組数を除いてあります。
　　 　�A,「平均賃上げ額」は、加盟全単組を対象とした単純平均（組合ごとの平均）額です。

 
　変化をチャンスに、貧困・格差の解消、内需の拡大を　

↑このページのトップへ