第3号 2010年11月19日
2010年・年末一時金第2回集計結果
単純平均68.1万円 ほぼ前年並み
国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は18日、年末一時金の第2回回答集計をおこないました。ほぼ前年並みながら、製造業関係を中心に全体平均で若干のプラスに転じ、前年実績額以上を引き出した組合は約3分の1に達しています。おもな数値と特徴を紹介します。
<回答状況>
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2010年 |
2009年(同期) |
登録組合数 |
684 |
711 |
回答組合数 |
317(46.3%) |
292(41.1%) |
うち上積み獲得 |
31(9.8%) |
26(8.9%) |
うち前年実績以上 |
107(33.8%) |
48(16.4%) |
妥結組合数 |
88(12.9%) |
76(10.7%) |
<回答内容>(月数および金額)
集計方法&対象 |
2010年 |
2009年(同期) |
(前年比) |
単純平均 |
月数(同一組合) |
2.11
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2.10
|
+0.01
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月数(前年281組合) |
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2.06
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+0.05
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額(同一組合) |
681,414
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679,364
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+2,050
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額(前年192組合) |
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663,774
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+17,640
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加重平均 |
額(同一組合でない) |
700,320
(81,287人)
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685,589
(89,166人)
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+14,731
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<集計結果の概要>
第2回集計には、21単産団体の317組合(登録組合の46%)から回答が寄せられました。今回新たに報告があったのは、合同繊維、建交労・鉄道、金融労連、民放労連、映演労連、日本医労連の6組織です。このほか、生協労連、出版労連、地方マスコミなどが新規の回答引出し数を伸ばしています。多くの単産が先週から今週にかけて第1次回答指定日を迎え、回答組合数は登録組合の約半数に迫りました。
製造業関係がけん引 全体でも若干のプラスに
1組合あたりの単純平均額は68万1414円(前年同期比+2050円)、組合員1人あたりの加重平均は70万0320円(同+1万4731円)と、いずれも若干ですが前年同期を上回りました。
製造業関係では、前回集計に続き、ほぼすべての単産で前年比プラスを維持しており、化学一般労連は11.6%増となっています。その他の産業はプラスマイナスが混在していますが、運輸・通信関係は軒並みマイナスとなっているほか、生協労連も7%近い減を強いられています。規模別では「100〜299人」が前年同期比で2%増、「300〜999人」もプラスとなるなど、全体の加重平均を引き上げています。
第2回集計の大きな特徴は、前年実績を上回る回答を引き出した組合が107組合と、前年同期(48組合)から倍増していることです。前年比で10万円以上の増額をかちとっているのは20組合で、このうちJMIUが8組合を占めています。
これまでに回答を引き出した組合のうち、初回回答からの上積みを獲得したのは31組合で、前年同期(26組合)を上回っています。このうち12組合がJMIU、5組合が化学一般労連の組合です。
前年同期は2年前同期との比較で10万円以上の減、率にして14%近いマイナスを強いられていたことから、単純に評価することはできませんが、各組合でねばり強く交渉を重ね、奮闘している状況を反映しています。
これまでの最高額は出版労連の組合の256万円で、150万円以上の回答を引き出したのは出版労連、民放労連など7組合となっています。
パート等非正規… 平均0.92カ月 ほぼ前年並み
並行して実施しているパート等非正規の年末一時金は、医労連、生協労連、全印総連の55組合から回答が寄せられました。単純平均で0.92カ月、8万5441円となっており、ほぼ前年並みという状況です。
非正規労働者は正規よりもさらに厳しい生活実態にあることから、最低でも前年実績以上を求めて奮闘が続いています。
※第3回集計は12月初めに予定しています。