本日、国民春闘共闘委員会、東京春闘共闘会議は、「すべての労働者の賃上げ、雇用確保を 実現しよう、内需主導の景気回復」をスローガンに、2011年国民春闘勝利!総決起集会を開催しました。
すべての働く仲間のみなさん
日本は、先進国のなかで唯一賃金が下がり続け、GDPが横ばいのままという異常な状況となっています。非正規労働者が1800万人に達し、ワーキングプアと呼ばれる年収200万円以下の労働者が1100万人と「格差と貧困」は広がっています。そして、派遣切りは昨年末に30万人を超え、完全失業率は5.1%と高止まりし、就職内定率は、高卒70.6%、大卒68.8%と最悪となっています。
国税庁の「民間給与実態統計調査(2009年)」では、年収が前年より23万7千円減り、この10年間で一人62万円、総額で30兆円減少しました。消費購買力の落ち込みが続く中で景気が回復するはずがありません。
一方、大企業は、この1年間で自動車・電機など輸出関連企業を中心に純利益を4兆円から7兆円に、内部留保を233兆円から244兆円へと膨れ上がらせ、手元資金52兆円の有効な使途が見当たらないという異常な「カネあまり」状態となっています。大企業の内部留保を賃上げや非正規社員の正社員化、労働時間短縮、下請け単価の改善などに使わせるなど、労働者と社会に還元させるために、大企業に社会的責任を果たさせる運動の強化が求められています。
すべての働く仲間のみなさん
24日から第177通常国会がスタートしました。菅内閣は、施政方針演説で消費税率引き上げ、TPP参加、日米同盟深化を強調し、財界本位・アメリカ追随の政治をいっそう強めています。また、全国紙などマスコミは、「バスに乗り遅れるな」とばかりにTPPへの参加をあおり、消費税率引き上げでも政府・財界を応援しています。真実を国民に伝える本来の報道のあり方を放棄した大政翼賛会ばりの論調で報道しています。連合もTPP参加にはいち早く賛成の立場を表明しています。
一方、TPP参加反対のたたかいが全国各地で広がり、JAも断固反対を表明しています。最賃、公契約運動も確実に前進し、総務省は、「指定管理者制度が官製ワーキングプアをつくっている」とし、自治体に適切な運用を求める通知を出すなど、私たちの運動と共同が広がっています。
菅内閣に対して、国民のくらしに目を向けよ、内需主導の経済で仕事おこしをという要求の実現を迫り、消費税増税・TPP参加、地域主権改革反対にむけて春闘の諸行動と重ね合わせて中央と地方・地域で運動と共同を大きく発展させましょう。
すべての働く仲間のみなさん
景気回復のためには何としても内需の拡大が必要です。職場討議をもとに、賃金要求を掲げ、「すべての労働者の賃上げで内需拡大を」、「時給1000円は当たり前」、「正規雇用は当たり前」などの世論を広げることが重要です。職場を基礎にたたかいを地域に広げ、大企業の社会的責任を徹底して追及しましょう。
JALの「整理解雇」、旧社会保険庁職員の「分限免職」など政府・財界の不当な解雇を許さず、早期職場復帰をめざす運動を大きく広げましょう。
4月には、13都道県の知事選をはじめ、いっせい地方選挙がたたかわれます。住民のくらしを守る砦としての自治体の機能強化と、雇用とくらしを守り地方自治を発展させるために、春闘と一体で取り組みましょう。
2011年春闘の勝利をめざし、積極的な要求をかかげ、労働者・国民が安心して生き、働くことができる社会の実現に向けた決起を呼びかけます。
2011年1月27日
2011年国民春闘勝利!/1・27総決起集会