第17号 2011年3月18日
2011年春闘勝利! 3・17全国統一行動
列島一丸 『被災者を救え』
全労連・国民春闘共闘に結集する単産・地方は17日、前日の集中回答を受けて、全国でストライキを含む統一行動に立ちあがりました。直前に東日本が大地震に襲われ、行動中止を余儀なくされる組織が続出するなか、全国の多くの地域では、行動趣旨を被災者救援に切り替え、敢然と立ち上がる仲間の姿が見られました。今号では、地方のとりくみを特集で紹介します。
山口 『どこの団体?』“県労連です”『がんばって!』と1万円札
当初計画していた昼休みデモやスト支援行動を、震災カンパ宣伝行動に切り替えて実施。宣伝中に通行人の男性から「どこの団体?」とたずねられ、「山口県労連です」と答えると、財布から1万円札を出して募金箱に入れ、「がんばって」と激励されました。このほか、男子・女子高校生や、母親といっしょにお金を入れてくれた子ども、「自分は年金生活者だが、力になりたい」とカンパを差し出すお年寄りなど、募金総額は約12万円に達しました。
大阪 一人で10万円カンパも 府内全域で1700人が展開
「大阪春闘共闘・大阪労連の3・17大阪総行動」を実施。17日夕方時点の集約では、1688人が参加しました。府内各地で早朝からとりくんだ被災者支援募金宣伝には、合計で661人が参加し、募金総額は107万円を超えています。なかには、一人で10万円をカンパしてくれた方も。夕刻に開催した春闘決起集会には650人が参加し、農民組合から激励のあいさつがありました。大阪労連からは、コメ300キログラムとマスク2万8000枚を現地に送りました。地域行動の状況は集約中ですが、17日現在、2地域で70人が早朝から募金行動に参加し、募金額は9万円を超えています。
島根 カンパ20万円以上、医療・介護の増員署名178筆
行動は松江と出雲の2カ所でとりくみました。JR松江駅前での大震災救援カンパ宣伝行動には8組織から参加。出雲では、朝から医労連の仲間がティッシュを配布し、昼は市内のスーパーで被災者支援カンパ宣伝と医労連・福保労の署名活動をおこない、3組織から参加しました。カンパは合計で20万円以上に達し、署名は178人分集まりました。松江保健生協労組の仲間は、「カンパしてくれる方が多くおられ、温かい気持ちになれました」と感想をのべていました。
愛知 集会参加500人 交差点埋めつくし募金訴え
愛労連・愛知春闘共闘は17日、名古屋市中心街の栄広場で「春闘勝利・東北関東大震災被災者支援集会」を開催し、500人が参加しました。決意表明にたった岩手県釜石市出身の谷藤賢治・建交労愛知県本部委員長は、陸前高田市の拡大地図を示しながら、親族が津波にさらわれたとのべ、懸命に情報を収集し、親族と仲間を救いたいと発言。名古屋水道労組の渡辺泰委員長は、すでに多くの水道局職員が現地に向かっていることを紹介し、組合あげて支援していく決意を語りました。集会後、100人以上が栄交差点を埋めつくし、救援募金を訴えました。 愛知県医労連は、午後に金山駅北口で「被災者救援といのちを守る3・17白衣の行動」を実施し20人が参加。震災カンパ2万1195円、増員・夜勤改善署名133筆を集めました。
愛媛 雪ちらつく中で横断幕かかげ 労組委員長が被災地へ出発
当初の予定を、春闘要求実現とともに被災者救援カンパを訴える行動に変更してとりくみ、各労組・団体から60人が参加しました。松山市の「坊っちゃん広場」で『東日本大震災 被災者を支援しよう』の横断幕をもち、街頭募金を訴え。春闘と被災者支援、愛媛の原発(伊方原発)・地震・災害対策を訴えるビラ、労働相談ティッシュも配布しました。この日は愛媛でも雪がちらつく寒さで、被災地はいかほどかと心配する声も。募金は3万7375円が寄せられました。今治水道労組と新居浜水道労組の委員長がそれぞれ被災地をめざして出発しました。
和歌山 “こんなときこそ大企業は責任をはたせ”
早朝に開催した和歌山県春闘・交流決起集会には、ストライキや休暇部隊、始業前にかけつけた仲間も含めて50人が参加。武内正次議長は、ただちに救援カンパにとりくむこと、要請があればすぐにボランティアを派遣できる準備をすすめることを提起し、「これ(震災)に乗じた賃下げや社会保障の切り捨てなどがあってはならない」「こんなときこそ大企業に責任をはたさせよう」と訴え。JR和歌山駅前で行ったカンパ行動には50人が参加し、1時間で6万1138円が寄せられました。
岡山 わずか1時間で募金13万円
「日本経済と雇用を破壊するTPP参加にNO!」「東日本大地震被災者救援」をかかげた昼休みデモと、救援募金宣伝を実施。のべ136人の仲間が参加しました。救援募金宣伝には50人が参加し、正午前の1時間で12万6196円の募金と、TPP参加反対署名34筆が集まりました。
富山 県知事あてに緊急要請 地元紙が取材
富山駅頭で8人の組合員が「賃上げ、雇用確保で内需拡大」を求めるチラシ600枚を配布。同時に、被災者支援カンパを呼びかけました。午前11時には、富山県知事あてに緊急要請書((1)県として全力で被災地・被災者救援対策をとること (2)県内の震災・防災体制の再点検、ライフラインや物資食糧の備蓄確認と充実 (3)近隣県に設置されている「志賀」「柏崎」などの原発施設の緊急安全対策の確認と結果公表 (4)震災・防災対策に従事する労働者の安全・衛生管理の充実と労働条件の改善など)を提出。地元紙の北日本新聞社が取材しました。
熊本 大学生といっしょにハンドマイクで訴え
当初予定していた行動を、大震災被災者支援に切り替えて実施。カンパ宣伝行動には30人が参加しました。宣伝では、熊本大学の学生といっしょになり、ハンドマイクで双方の活動を紹介しながら共同でおこなうことができました。
三重 ティッシュ配布とともに募金訴え
16日に9組織25人の参加で早朝駅頭宣伝を実施。ティッシュを配布しながら、震災被災者救援の募金も訴えました。少なくない人から募金が寄せられましたが、行動の参加者からは「募金なら募金だけで訴えたほうがいいかもしれない」という感想もありました。
福岡 昼休み集会に250人
県知事選の宣伝とあわせ、被災者支援募金活動を実施。早朝宣伝には30人が参加しました。昼休み集会に250人が参加したほか、民放労連KBC労組、医労連、民医労などもそれぞれ集会を開催。夕方は生協労連エフコープ、医労連、民放労連TNC労組の団体交渉に入るなど、終日行動しました。
上記のほか、岐阜県労連が名鉄岐阜駅前の行動で15万円を超えるカンパを集めて地元紙で報道されたのをはじめ、震災発生から連日カンパにとりくんでいる北海道など、29地方で被災者救援と春闘要求を結合した行動がとりくまれました。震災発生を理由とした「回答延期」が多く出るなか、各単産・地方では、「被災者救援も春闘も」の立場で、連日奮闘が続けられています。