第7号 2011年12月26日
2011年末一時金・第4回最終集計
単純平均67.1万円 中小が健闘
国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は22日、2011年末一時金の第4回最終集計をおこない、27単産部会から報告を受けました。製造業関係を中心に、単純平均で前年実績を上回り、景気が低迷するもと、とくに中小組合が健闘しました。
第4回最終集計のおもな数値は以下のとおりです。
<回答状況>
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2011年
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2010年
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登録組合数 |
717 |
682 |
回答組合数 |
566(78.9%) |
520(76.2%) |
うち前年実績以上 |
183(32.3%) |
182(35.0%) |
うち上積み獲得 |
163(28.8%) |
142(27.3%) |
うち妥結組合 |
423(74.7%) |
334(64.2%) |
<回答内容>
集計方法など |
2011年 |
2010年 |
(前年比) |
単純平均 |
月数 |
2.04 |
2.05 |
△0.01 |
額(円) |
671,031 |
657,212 |
+13,819 |
加重平均 |
額(円) |
651,852 |
674,865 |
△23,013 |
組合員数(人) |
136,489 |
129,000 |
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※単純平均は同一組合対比。月数のみ、金額のみの回答を含むため、双方は連関しない
<集計結果の概要>
最終集計には、別表の27単産部会566組合から報告が寄せられました。
各単産は、12月の支給日を前後して、ストライキを含む統一行動を背景に未解決組合の全面解決をめざして交渉を重ね、回答引出し・上積みをはかってきました。これらの奮闘により、登録組合全体の約8割が回答を引き出し、うち前年を10ポイント上回る75%が妥結しました。
中小組合が大健闘
一時金の単純平均額(一組合あたりの平均)は67万1031円で、前年比1万3819円増。加重平均額(組合員一人あたりの平均)は65万1852円で、同2万3013円減となりました。月数の単純平均は2.04カ月で、前年とほぼ同水準になっています。
全体の加重平均が前年比減となっているのは、規模別「1000人以上」のマイナス(2.7万円減)が影響しています。一方、「30人未満」が前年比で4万円以上(+6.3%)、「30〜100人未満」が2万円以上の増(+3.9%)を示すなど、中小組合の健闘が最後まで目立ちました。
来春闘につながる貴重な成果
産業別では、金額で前年と比較可能な23単産部会のうち、プラスが14、マイナスが9となりました。製造業関係は第1回集計時から前年比増を維持し、JMIUは5.8万円増(+10%)となっています。単産別では、検数労連の15.2%増を筆頭に、JMIU、出版労連(+8.3%)、全印総連(+4.7%)が続いています。
前年実績以上を獲得しているのは183組合(32%)で、前年(35%)から若干下がりました。初回からの上積みを引き出しているのは163組合(29%)で、前年の水準(28%)を上回っています。前年実績以上獲得ではJMIUと出版労連、回答次数では同じくJMIUと日本医労連が全体をけん引しています。
これまでに「150万円以上」の回答を引き出したのは11組合(前年は8組合)で、出版労連の組合が多数を占めています。
世界的な経済・金融危機、歴史的な円高、震災による打撃など、経営側がさまざまな口実で引上げを渋るなか、「生活できる一時金を」求めてねばり強くたたかい、単純平均で前年を上回る成果をあげたことは、内需拡大で景気の回復をめざす来春闘のたたかいにつながる貴重な一歩です。
パート等一時金 平均1.18カ月 すべての単産が前年上回る
並行して実施しているパート等非正規の年末一時金は、医労連、生協労連など5単産から報告がありました。支給月数は154組合の単純平均で1.18カ月(前年比0.37カ月増)、金額は55組合の単純平均で6万7645円(同3331円減)となりました。
金額は未報告の単産があるため単純に比較できませんが、月数ではすべての単産が前年比でプラスを示し、秋年末闘争の重点課題として奮闘した成果が表れています。とくに医労連は0.47カ月増(77組合の単純平均)を獲得して気を吐きました。
国民春闘共闘委員会は、1月6日を中心に全国でとりくむ「新春いっせい宣伝」を皮切りに、2012年国民春闘の勝利に向けて、意気高くスタートを切ろうとしています。