第44号 2012年7月13日
2012夏季一時金・第3回集計結果
単純平均64.2万円 1.90ヵ月
国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は11日、夏季一時金の第3回集計を行ない、27単産部会492組合から回答があり、その内容は単純平均で約64万2千円・1.90ヵ月、加重平均で約67万5千円となっています。パートの一時金は約8.4万円、0.74ヵ月と前進しています。
夏季一時金第3回集計のおもな数値は以下のとおりです。
<回答状況>
|
2012年 |
2011年(同期) |
2010年(同期) |
登録組合数 |
705 |
723 |
689 |
回答組合数 |
492(69.8%) |
470(65.0%) |
488(70.8%) |
うち上積み獲得 |
116(23.6%) |
115(24.5%) |
109(22.3%) |
うち前年実績以上 |
163(33.1%) |
153(32.6%) |
129(26.4%) |
うち妥結組合数 |
319(64.8%) |
308(65.5%) |
302(61.9%) |
<回答内容>(月数および金額)
集計方法&対象 |
2012年 |
2011年(同期) |
(前年比) |
2010年(同期) |
単純平均 |
月数 |
1.90 |
1.92 |
−0.02 |
1.92 |
額(円) |
641,458 |
648,946 |
−7,488 |
636,406 |
加重平均 |
額(円) |
674,462 |
661,512 |
+12,950 |
630,916 |
組合員数(人) |
132,386 |
131,871 |
|
131,409 |
*単純平均は同一組合対比。
<集計結果の概要>
解決に向け取り組み強化
第3回集計には、新たな報告となる検数労連を含め、別表の27単産部会から回答が寄せられました。登録705組合での回答引出し状況は492組合・69.8%となり、昨年同期よりもプラス22組合・4.8ポイント増、一昨年同期よりもプラス4組合・1.0ポイント減となっています。
なお、回答引出し組合での妥結率は、319組合・64.8%で、前回調査(6月26日時点、240組合・55.3%)からプラス79組合・9.5ポイント増えています。6月末から7月中旬にかけて集中する一時金支給日を前に、各組合で解決に向けた取り組みの強化がはかられたことが伺えます。昨年同期(308組合・65.5%)、一昨年同期(302組合・61.9%)とほぼ同水準となっています。
大規模組合が奮闘
前年比較可能な組合での一時金の単純平均額・月数(一組合あたりの平均)は641,458円・1.90ヵ月となっています。前回調査(655,303円・1.92ヵ月)からは、13,845円・0.02ヵ月減、昨年同期からは7,488円・0.02ヵ月減、一昨年同期から5,052円増・0.02ヵ月減となりました。
加重平均額(組合員一人あたりの平均)は674,462円で前回調査(688,784円)から14,322円減となりましたが、昨年同期比では12,950円増、一昨年同期比でも43,546円増となっており、「1000人以上」の大規模組合での奮闘が伺える結果となっています。
日本医労連が2組合で5次回答まで引き出したのをはじめ、数次にわたる上積み回答を引き出したのは116組合となりました。昨年同期(115組合)、一昨年同期(109組合)から微増しています。
前年実績以上を獲得したのは163組合・33.1%で、昨年同期より10組合、一昨年同期より34組合増えています。JMIU(12)、地方マスコミ(4)、建設関連労連(2)、全印総連(1)、地方登録(1)、建交労(1)、出版労連(1)、全倉運(1)、民放労連(1)の24組合では前年実績から100,000円以上の引き上げを獲得しています。
高水準での回答状況を月数で見ると3.5ヵ月以上の回答を得た組合は前回調査と変わらず12組合、金額で見ると100万円以上の回答を引き出したのは前回調査の24組合から1組合増え25組合となりました。そのうち150万円以上を引き出したのは9組合となり、昨年同期8組合、一昨年同期5組合から増加させています。
産業別でみると、内需中心型の卸売・小売業、マスコミ関係で前年実績と比べやや厳しい回答状況となっています。単純平均月数で2ヵ月以上の回答を引き出しているのは、前回調査と同じく、金融・保険、マスコミ関係、地方登録となっています。
単産部会別では、比較可能な22単産部会のうち単純平均金額で前年実績比プラスが15、マイナスが7となっています。単純平均では、化学一般労連、建交労・鉄道、通信労組、全証労協、民放労連、出版労連、映演労連、地方マスコミが全体平均額以上に。それに全倉運、外銀連を加えた11単産部会で平均2ヵ月以上の回答を引き出しています。加重平均金額でも全体平均以上を獲得している単産部会は化学一般労連、建交労・鉄道、民放労連、出版労連、映演労連の5単産部会となっています。
規模別では、「29人以下」「300人〜999人」「1000人以上」の組合が単純平均で前年実績を上回り、「1000人以上」のも組合平均で前年比2.63%の伸びとなり、全体を押し上げています。
パートの一時金 8.4万円・0.74ヵ月に
パートの一時金を獲得した組織は、6単産109組合となりました。昨年同期(6単産98組合)、一昨年同期(7単産104組合)とほぼ同水準となっています。
単純平均で84,383円・0.74ヵ月となりました。前回調査(79,941円・0.72ヵ月)から4,442円・0.02ヵ月増となり、生協労連では平均金額で約1万円増額となっています。前年実績(67,752円・0.67ヵ月)比は、16,631円・0.07ヵ月増と大きく前進しています。
臨時・嘱託職員等でも49組合が一時金を獲得し、契約や有期で働く仲間の一時金も8組合で獲得しています。
<参考>
他団体の賃上げ集計結果
●連合の夏季一時金第7回回答集計(7/4公表・最終)は以下のとおりです。
金額(円)
集計組合 |
加重平均 |
単純平均 |
組合数 |
人数(万) |
2012年 |
昨年 |
2012年 |
昨年 |
2,110 |
116.4 |
634,454 |
653,175 |
475,252 |
473,377 |
月数(ヵ月)
集計組合 |
加重平均 |
単純平均 |
組合数 |
人数(万) |
2012年 |
昨年 |
2012年 |
昨年 |
2,918 |
179.6 |
2.08 |
2.11 |
1.90 |
1.88 |
●日本経団連の夏季一時金妥結集計(大手企業=5/31現在)は以下のとおりです。
集計対象 |
集計
企業 |
加重平均 |
単純平均 |
金額 |
昨年 |
金額 |
昨年 |
大手企業 |
80社 |
772,780 |
801,160 |
686,605 |
696,790 |
※集計対象は東証一部上場、従業員500人以上の企業