2013国民春闘共闘情報
全労連HP

第43号 2013年7月12日

2013夏季一時金・第3回集計

単純平均61.7万円 加重平均68.4万円

 国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は11日、2013年の夏季一時金第3回集計をおこない、26単産・部会(556組合)から報告が寄せられました。

 夏季一時金第3回集計の結果は以下のとおりです。

<回答状況>
2013年 2012年
登録組合数 777 705
回答組合数 556(71.6%) 492(69.8%)
うち上積み獲得 116(20.9%) 116(23.6%)
うち妥結組合数 425(76.4%) 319(64.8%)

<回答内容>(月数および金額)
集計方法&対象 2013年 2012年(同期) (前年比)
単純平均 月数 1.85  1.90  −0.05 
額(円)  616,965 623,675  −6,710 
加重平均 額(円) 684,265  674,462  9,803 
組合員数(人) 162,854  132,386 
※額または率のみの報告があるため、双方は連動しません。

<単純平均額で前年実績と比較可能な組合での回答状況>
2013‐2012年 2012‐2011年
比較可能組合数 260 268
うち前年額以上 152(58.5%) 163(60.8%)
 (前年超) 133 145
 (同 額) 19 18

<前年実績と比較可能な組合での単純平均金額>
組合数 単純平均額(円) 前年実績 (前年比)
2013 - 2012
260
642,551
640,701
 1,850 
2012 - 2011
268
641,458
644,205
−2,747 

<集計結果の概要>
 夏季一時金の第3回集計には、別表の26単産・部会の結果を集約しました。今回新たに報告が寄せられたのは、検数労連、全証労協、特殊法人労連の3単産です。
 6月末から7月中旬に集中する夏季一時金の支給日を前に、回答引き出し、妥結組合が増え夏季一時金闘争は収束方向に向かっています。
 回答水準は、ほぼ前年並みです。大まかな傾向としては、建設業関係や運輸・通信関係、金融・保健関係ではプラス、農林水産業関係、製造業関係ではマイナス基調となっています。ただし、各単産・部会別のばらつきや企業毎・交渉単位毎の違いも大きく、産業特性による傾向は一概には指摘しにくい結果となっています。
 規模別では依然として「1000人以上」が高水準で推移をしていますが、中小規模の組合も奮闘しています。パートなど非正規雇用で働く仲間の一時金の獲得数は、前年を超えており、春闘同様、各組織で非正規の仲間の処遇改善の取り組みが強められた成果が表れています。

回答引出し・妥結状況
 回答を引き出したのは、登録777組合のうち556組合で、引き出し率は71.6%となりました。前回調査(6月24日時:443組合・55.4%)から113組合・16.2ポイント増えています。前年同期(2012年7月11日時点:492組合・69.8%)との比較では、引き出し率は1.8ポイント増となっています。
 単産・部会別に見ると、郵政産業ユニオン、外銀連、全倉運、検数労連が回答引き出し率100%となり、それに生協労連(92.2%)、日本医労連(91.7%)、JMIU(91.5%)、通信労組(90.9%)が9割台、出版労連(88.6%)、化学一般労連(87.5%)、映演労連(81.8%)が8割台、全印総連(76.5%)、地方マスコミ(74.3%)建交労・鉄道(71.4%)、金融労連(70.6%)が7割台の高率で続いています。
 一方で、全労連・全国一般の卸売・小売(37.5%)、建交労・建設(31.6%)、全証労協(27.8%)建交労・製造(25.0%)、全労連・全国一般の製造(25.0%)、地方登録(20.5%)などでは、引き続き粘り強い交渉が行われている状況が伺えます。
 規模別で見ると、1000人以上(91.2%)、300〜999人(89.1%)、100〜299人(74.4%)、30〜99人(68.7%)、39人未満(59.0%)と規模が大きくなるにつれ回答引き出し率が上がっています。
 回答引き出しのあった組合のうち、数次にわたる上積み回答を引き出したのは前回調査の84組合・19.4%から116組合・20.9%となりました。前年同期の116組合・23.6%と比べると2.7ポイントの微減となっていますが、民放労連(2組合)、JMIU、化学一般労連、全印総連、日本医労連(各1組合)の計6組合では5次回答まで、建設関連労連、JMIU、全倉運、全印総連、民放労連、日本医労連の6組合では4次回答まで引き出しています。
 現時点で妥結したのは、回答を引き出した556組合の76.4%にあたる425組合となりました。妥結率100%は、建交労・製造、全労連・全国一般の製造、検数労連、全倉運、外銀連、映演労連、特殊法人労連となっています。検数労連では、前年実績を上回る成果を勝ち取り夏季一時金闘争を決着し、外銀連、全倉運でも全登録組合で妥結をしています。

全体での回答状況
 金額回答のあった310組合での単純平均額(一組合あたりの平均)は、616,965円となりました。前回調査比(6月24日時点)27,769円減、対前年同期比でも6,710円減となっています。加重平均額(組合員一人あたりの平均)は684,265円で、前回調査から42,627円減、対前年同期比では9,803円増となっています。
 100万円以上の高額回答を引き出したのは、23組合(前年同期25組合)で、うち8組合(前年同期9組合)は150万円以上を勝ち取っています。最高額は出版労連の組合の266万円です。
 月数回答のあった533組合の単純平均月数(一組合あたりの平均)は1.85ヵ月で、前回調査から0.04ヵ月減、前年同期(1.90ヵ月)から0.05ヵ月減となっています。出版労連の2組合で5.0ヵ月を、民放労連の2組合で4ヵ月台を引き出したのをはじめ、37組合が3ヵ月以上の回答を引き出しています。26単産・部会のうち月数で前年実績からプラスとなったのは14単産・部会で、±0が1、マイナスが11となっています。
 規模別で見ると、「1000人以上」が単純・加重平均額で、月数では「30人未満」が2.11ヵ月と高水準で推移しています。

前年実績比較可能組合での回答状況
 同一組合での対比が可能な260組合の単純平均の結果を前年実績額と比べると、今期は642,551円で前年から1,850円増と、ほぼ前年並みとなっています。
 このうちうち58.5%にあたる152組合が前年実績額以上の回答を引き出し、全労連・全国一般の組合で対前年実績比約42万円増を勝ち取ったのをはじめ、20組合が10万円以上高い回答を得ています。前年同期(前年実績以上:163組合・60.8%、前年実績比プラス10万円以上24組合)からは微減しています。
 単産・部会別では、前年実績額と単純平均額で比較可能な22単産部会中、プラスは13、マイナスが9となりました。
 規模別で前年実績と比較すると、「30〜99人」以外はすべてプラスとなり、「300〜999人」では前年比1.75%の伸び率を示しています。

前年比大幅増のパート一時金の獲得組合数
 パートで働く仲間の一時金獲得は、新たに全労連・全国一般から報告が寄せられ、7単産・157組合となりました。前回調査(6月24日時点:6単産98組合)から59組合増え、前年同期(7月11日時点:6単産・109組合)を48組合上回っています。
 金額報告のあった30組合の単純平均額は36,330円で、月数では126組合の単純平均で0.715ヵ月となっています。
 前年実績と比較可能な組合でみると、22組合の単純平均で42,900円となっており、前年実績(46,268円)から3,368円減となっています。月数では101組合で平均0.722ヵ月と前年実績(0.711ヵ月)から微増しています。
 臨時・嘱託職員などでも32組合が一時金を獲得。契約や有期で働く仲間の一時金も5組合で獲得しています。

<参考> 他団体の賃上げ集計結果

●連合の第7回回答集計 夏季一時金(7/3現在)は以下のとおりです。

金額(円)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2013年 昨年実績 2013年 昨年実績
1,661 97.1 628,524 634,454 478,097 475,252

月数(ヵ月)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2013年 昨年実績 2013年 昨年実績
2,417 153.9 2.12 2.08 1.94 1.90

●日本経団連の夏季一時金妥結集計(大手企業=5/30現在)は以下のとおりです。

集計対象 集計
企業
加重平均 単純平均
金額 昨年実績 金額 昨年実績
大手企業 64社
846,376
788,316
700,961
694,500
※集計対象は東証一部上場、従業員500人以上の企業

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