2013国民春闘共闘情報
全労連HP

第50号 2013年8月9日

2013夏季一時金・第4回集計結果(最終)

単純平均60.2万円1.82ヵ月
加重平均64.3万円

 国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は8日、2013年の夏季一時金の第4回目となる最終集計を行い、27単産・部会624組合から報告が寄せられました。

夏季一時金第4回集計の結果は以下のとおりです。

<回答状況>
2013年 2012年
登録組合数 771 704
回答組合数 624(80.9 %) 548(77.8%)
うち上積み獲得 128(20.5%) 133(24.3%)
うち妥結組合数 517(82.9%) 434(79.2%)

<回答内容>(月数および金額)
集計方法&対象 2013年 2012年(同期) (前年比)
単純平均 月数 1.82  1.88  −0.06 
額(円)  601,865 617,025  −15,160 
加重平均 額(円) 643,412  662,553  −19,141 
組合員数(人) 168,382  141,562 
※額または率のみの報告があるため、双方は連動しません。

<単純平均額で前年実績と比較可能な組合での回答状況>
2013‐2012年 2012‐2011年
比較可能組合数 304 289
うち前年額以上 176(57.9%) 177(61.3%)
 (前年超) 155 158
 (同 額) 21 19

<前年実績と比較可能な組合での単純平均金額>
組合数 単純平均額(円) 前年実績 (前年比)
2013 - 2012 304 617,019 614,757 2,262
2012 - 2011 289 636,778 635,054 1,724

<集計結果の概要>
 夏季一時金の第4回目となる最終集計には、別表の27単産・部会の結果を集約しました。
 回答引き出し率、妥結率は8割を超え、残る組合も交渉を継続し収拾に向かいつつあり、回答水準は前年から微減となっています。
 今年度の回答状況の推移を見ると、比較的高水準の組合から先行して回答が引き出されたため、調査を重ねるごとに回答水準は減少方向となりました。大まかな傾向としては、建設業関係や運輸・通信関係、金融・保険関係ではプラス、農林水産業関係、製造業関係ではマイナス基調での推移となりました。ただし、各単産・部会別のばらつきや企業毎・交渉単位毎の違いも大きく、産業特性による傾向は一概には指摘しにくい結果となっています。
 規模別の傾向は、金額では規模の大きな組合が、月数では「29人以下」の組合が高水準となっています。
 パートなど非正規雇用で働く仲間の一時金の獲得数は、前年を超えており、臨時・嘱託職員などでは、前年同期から倍増しています。春闘同様、各組織で非正規の仲間の処遇改善の取り組みが強められた成果が表れています。

回答引出し・妥結状況
 登録771組合のうち80.9%にあたる624組合が回答を引き出しました。回答引き出し率は、前年同期(2012年8月8日時点:548 組合・77.8%)から3.1ポイント増となっています。
 規模別で見ると、1000人以上(97.0%)、300〜999人(93.6%)、100〜299人(85.7%)、30〜99人(80.8%)、39人未満(66.3%)と、大規模組合ほど回答引き出し率が高く、大きな差があります。これは従来と同様の傾向です。
 回答を得た組合のうち、数次にわたる上積み回答を引き出したのは128組合・20.5%です。前年同期(133組合・24.3%)に比べ3.8ポイント下回っています。ただし、5次回答まで引き出した組合の数を前年と比較すると、今年度は民放労連(2組合)、JMIU、化学一般労連、全印総連、日本医労連(各1組合)の計6組合となり、前年の2組合(日本医労連)を上回っています。また、4次回答も前回調査から2組合増えるなど、粘り強い交渉が行われたことが伺える状況となっています。
 現時点で妥結したのは、回答を引き出した624組合の82.9%・517組合です。産業別にみると、妥結率100%は、建設関連労連、化学一般労連、合同繊維、建交労・製造、建交労・鉄道、検数労連、全倉運、外銀連、民放労連、映演労連、特殊法人労連となっています。検数労連、外銀連、全倉運、映演労連では全登録組合で妥結をしています。また、残る組合も交渉を継続し収拾に向かいつつあります。

全体での回答状況
 金額回答のあった343組合での単純平均額(一組合あたりの平均)は、601,865円となりました。前回調査比(7月11日時点)15,100円減、対前年同期比でも15,160円減となっており、調査を重ねるごとにマイナス傾向となっています。加重平均額(組合員一人あたりの平均)は643,412円で、前回調査から40,853円減、対前年同期比では19,141円減となっています。
 100万円以上の高額回答を引き出したのは、前回調査時と同じく23組合(前年同期25組合)で、うち8組合(前年同期9組合)は150万円以上を勝ち取っています。
 月数回答のあった597組合の単純平均月数(一組合あたりの平均)は1.82ヵ月で前回調査から0.03ヵ月、前年同期(1.88ヵ月)から0.06ヵ月減となっています。月数回答のあった597組合のうち4割にあたる253組合が2ヵ月以上を、うち38組合が3ヵ月以上の回答を引き出しています。最高月数は出版労連の2組合で5.0ヵ月です。27単産・部会のうち月数で前年実績からプラスとなったのは13単産・部会で、±0が1、マイナスが13となっています。
 規模別で見ると、「1000人以上」が単純・加重平均額で、月数では「30人未満」が2.08ヵ月と高水準となっています。

前年実績比較可能組合での回答状況
 同一組合での対比が可能な304組合の単純平均の結果を前年実績額と比べると、今期は617,019円と前年から2,262 円増(引き上げ率0.37%)となっています。
 このうち57.9%の176組合で前年実績額以上の回答を引き出し、23組合が10万円以上高い回答を得ています。前年同期(前年実績以上:177組合・61.3%、前年実績比プラス10万円以上27組合)からは微減しています。
 単産・部会別では、前年実績額と単純平均額で比較可能な22単産部会中、プラスは13、マイナスが9となっています。
 規模別で前年実績と比較すると、「30〜99人」以外はすべてプラスで推移しており、「1000人以上」で前年実績比1.75%を示したのをはじめ、「300〜999人」で1.63%、「100〜299人」で1.43%の引き上げ率を示しています。

パートの一時金 0.81ヵ月
 パートで働く仲間の一時金獲得は、日本医労連の100組合をはじめ、生協労連(59組合)、全労連・全国一般(21組合)など7単産・189組合となりました。前年同期(7月11日時点:6単産・164組合)から25組合増加しています。
 金額報告のあった40組合の単純平均額は41,210円で、月数では146組合の単純平均で0.807ヵ月となっています。
 前年実績と比較可能な組合でみると、23組合の単純平均で41,753円となっており、前年実績(44,908円)から3,155円減となっています。月数では111組合で平均0.775ヵ月と前年実績(0.773ヵ月)とほぼ同水準となっています。
 臨時・嘱託職員などでは前年同期61組合から倍増して、121組合が一時金を獲得。契約や有期で働く仲間の一時金も10組合で獲得しています。

<参考> 他団体の賃上げ集計結果

●連合の第7回回答集計(最終)夏季一時金(7/3現在)は以下のとおりです。

金額(円)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2013年 昨年実績 2013年 昨年実績
1,661 97.1 628,524 634,454 478,097 475,252
月数(ヵ月)
集計組合 加重平均 単純平均
組合数 人数(万) 2013年 昨年実績 2013年 昨年実績
2,417 153.9 2.12 2.08 1.94 1.90

●日本経団連の夏季一時金妥結集計(大手企業=8/7現在)は以下のとおりです。

集計対象 集計
企業
加重平均 単純平均
金額 昨年実績 金額 昨年実績
大手企業 64社 809,502 771,040 697,645 703,580
※集計対象は東証一部上場、従業員500人以上の企業

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