2014国民春闘共闘情報
全労連HP

第14号 2014年3月10日

「経営責任」をはたさない姿勢に抗議!

JMIU回答引出し 全国各地でストライキ決行

たたかいはこれから!怒りをもって「様子見」回答をはねかえそう
 JMIU(全日本金属情報機器労働組合)では、産別統一回答指定日の3月5日、全国で75支部分会が有額回答を引き出しました。有額回答の平均は、単純平均(支部・分会平均)で5,423円(2.00%)、加重平均(組合員平均)で5,374円(1.95%)となっています。前年同期比を単純平均で725円(+0.27ポイント)、加重平均で647円(+0.25ポイント)上回っています。
 しかしながら、32支部分会でゼロ回答もしくは回答延期がされ、11支部分会で前年同期を下回る回答がされるなど、経営者の様子見傾向が強くなっています。
 また、4月から始まる消費税増税の負担増に対する労働者の生活悪化を経営者が真剣に受け止め、労働者のくらしをまもる責任をはたそうと努力している経営者がいる一方で、「昨年回答よりは上回っている」、「国の施策は会社とは関係ない」などと労働者の生活悪化を省みず開き直った姿勢に終始する経営も少なくない状況です。
 そういった中でも、57支部分会が前年同期の回答額以上の回答を引き出し、31支部分会で前年妥結額を超える回答を引き出して善戦・奮闘しています。
 JMIUは、7日付の「2014年春闘達示4号」の中で、「昨年水準をやや上回る回答を引き出したものの、これでは、(1)生活を改善するどころか、4月から始まる消費税増税による生活悪化への歯止めにはならないこと、(2)『経済の好循環』どころか、増税による『消費不況』を加速させ、『デフレ・スパイラル(経済の悪循環)』がいっそう加速することは必至であり、中小企業の業績改善も労働者の雇用をまもることもできないという点からも、労働者のくらしと雇用をまもり、企業の将来展望をつくる経営責任を放棄した回答と言わざるを得ない」と指摘。「経営者は、消費税増税による負担増から労働者の生活をまもる経営責任をはたすべきであり、経営者が労働者のくらしをまもる責任をはたすために精一杯努力してこそ労働者のやる気を引き出すことができる」と経営側に大幅な上積み回答を迫る姿勢を示しています。
 回答指定日翌日6日の第1次統一ストライキ行動には、こうした「経営責任」はたさない姿勢に抗議し、リレーストライキを軸として、全国で100以上の支部分会がストライキや決起集会、職場集会などに決起しました。
 兵庫では、これまでストライキに踏み出せなかった福原精機支部で、「今年こそは大幅賃上げを勝ち取るために、ストライキを背景に交渉する」と、低額の初回回答に抗議する昼休み報告集会を、10分間延長して抗議集会に切換えストライキに立ちあがりました。
 長野・カネテック支部では、昨年同期を上回る回答を引き出したものの「増税分からすると実質的に賃下げだ」と怒りの声があがり、24時間ストライキを決行。長野県国民春闘共闘委員会に結集する仲間40人が支援に駆けつけました。長野ではカネテックのストライキ支援後、2コースに分かれリレーストライキに取り組みました。
写真 京滋地本でも、京都総評、滋賀県労連から40名を超す仲間が参加し、リレーストライキ・激励行動が行われました。雪が舞い、真冬のような寒さの中、畑鐵工の早朝門前宣伝をスタートに京都コース・滋賀コースに分かれ、7職場でスト集会、激励行動、会社への抗議行動などを展開し、夕方にはカシフジ構内での地本決起集会を開催。集会には、1時間の時限ストライキで参加したカシフジ支部の組合員を始め地本各支部の組合員が駆けつけ、200名の参加で決意を固め合いました。カシフジ支部の草川委員長からは、5日の団交での会社の泣き言が紹介され、12日の団交では、13日の2時間ストライキと残業拒否闘争を背景に上積みを迫る決意が述べられました。
 秋田・愛知・兵庫では、文化シャッター支部のストライキ集会に結集。茨城では、東京電機支部で春闘決起集会を開催。東京地本では61支部分会の950人が参加し、7コースに分かれてのリレーストライキに取り組みました。栃木、千葉、埼玉、神奈川でも、それぞれリレーストライキを行い抗議の声を上げました。
 JMIUでは、みんなでつくりあげた要求をあらためてつかみ直し、全員参加の春闘を徹底して追求し、「今年は大幅賃上げが当たり前」の職場世論をつくりあげようと呼びかけ、3月13日(木)には、第2次統一ストライキを配置し、大幅な上積み回答を求めて、要求をあきらめず、粘り強くたたかいを進めていきます。
 また、7日には、指示文書「派遣法改悪など安倍雇用改悪(労働法制改悪)とのたたかい強化について」を発出し、労働法制改悪阻止をはじめとする「二方面のたたかい」の取り組み強化を呼びかけています。

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