2014国民春闘共闘情報
全労連HP

第39号 2014年7月8日

第2回単産・地方代表者会議

確信を今後のたたかいに繋げよう!

 国民春闘共闘委員会は6月26日、全労連会館で2014年度第2回単産・地方代表者会議を開催。22単産・団体11地方から72名が参加し、「2014年春闘の中間的な到達点と総括」について討議しました。討論では15名の単産・地方の代表が今春闘における賃金闘争や共同の取り組みなどについて成果と教訓を報告し、夏季闘争から秋年末闘争、来春闘にむけてたたかいを発展させていく決意を固め合いました。代表者会議に先駆け、首都大学東京・大学院社会科学研修科の脇田成教授をお招きし、「賃上げはなぜ必要か―春闘と賃金設定15の質問」と題し、講演頂き、学習を深めました。

 大黒作治代表幹事(全労連議長)が、安倍政権の進める「戦争する国づくり」は許されるものではなく、これをストップするための国民的なたたかいが一層重要になっていると述べ、2014年春闘の到達状況に触れながら開会あいさつを行いました。今春闘では「賃上げこそ景気回復の道」だというこれまでの主張が国民的世論と重なって動き出したことは貴重な成果だと強調。回答状況も集約が進むにつれ上がってきたが、消費税の引き上げ分には届かず、消費購買力を向上させるには至っていないと指摘し、2000万人を超える非正規雇用労働者に直結する均等待遇と最低賃金の大幅引き上げ、全国一律最低賃金制の実現のたたかいを強めようと呼びかけました。そして、安倍内閣の暴走政治ストップと最賃闘争、公務の賃金制度改悪反対、労働法制の改悪反対のたたかいを結合し、引き続き、職場・地域から奮闘していこうと訴えました。
 つづいて、「2014年春闘の中間的な到達と総括(案)」を提案した小田川義和事務局長(全労連事務局長)は、「2014年春闘方針」や今春闘期の情勢に触れながら、この間のたたかいの到達点を紹介し、「回答引状況は右肩上げりで推移し、前年額以上の回答を引出した組合が増えるなど、先行する組合の妥結状況も見つつ、消費税増税などによるくらし悪化の是正を使用者に迫るたたかいが粘り強く取り組まれ、「横並びの賃上げ」を迫った経過が伺える。財界が主張した『春闘終焉論』は事実として否定された」と指摘。「『ベアは論外』という職場の雰囲気を払拭する転機になり、春闘への確信を深めた職場の広がりが確認できた。また、『すべての労働者の賃上げ』にこだわる組合の増加が確認できる到達点となった」と述べ、インフレ下での賃金闘争や「ベア」の概念についての認識の共有、4月以降の統一闘争のあり方、法制度改善闘争と職場の制度改善闘争との関連付け、「当たり前の労働組合活動」の強化など、議論の論点・課題を示しました。
 
〜討論では15名が発言〜
 討論では各組織の代表15人が発言しました。(要旨は以下の通り)

全農協労連・国分書記長:春闘のたたかいと農業改革の問題について
 例年より、早期に要求を提出した組合が増えたことと、3、4月にしっかりたたかって「ベア」を勝ち取ろうとした組合が増えたことが特徴だ。その結果19単協で「ベア」を勝ち取った。課題としては、「消費税増税で農協経営も大変だ」という経営者に対し、反論できない組織もあったことだ。規制改革会議の農業ワーキンググループが打ち出した農協改革には大問題がある。大企業のビジネス拡大のために、農業や農村に進出して、農業経営を取って代わり、その障害となる農業委員会や農協は潰すということだ。また、会社化されると赤字部門が切り捨てられる恐れがある。二つ目は、共同販売、共同購買、委託販売を潰す共同組合全体への攻撃だ。三つ目は、安心・安全が二の次になり、儲からなければ、農地を他に転用するということになりかねないとうことだ。闘争本部を立ち上げて、全力でたたかっていく。

民放労連・斉田常任中央執行委員:春闘の総括について
 「ベア獲得」にこだわって闘争を組み、この10年で最多の20組合3支部でのベア獲得となった。また、「ベア」にこだわってたたかったことで、一時金や退職金の算定に含まれるような、限りなく「ベア」に近い部分での手当引上げを勝ち取った組合も多数出た。「構内労働者への還元」にもこだわってたたかい、昨年の3倍以上の組織で構内労働者要求の回答を引き出した。そのうち2局では派遣労働者の賃金引き上げを、経営者が派遣元に申し入れるといった成果を勝ち取っている。朝日放送では、昨年から1年間、裁量労働制が試験的に導入されたが、業務量、時間外は全く減らず、残業代が削られ賃金が下がったことから、延長の申し入れに対し、再締結せずに、撤回させた。

化学一般労連・宮崎書記長:2014年春闘の総括について
 要求段階では、アベノミクスの負の部分を受け、「賃上げムード」ではなかった。しかし、例年1万円の統一要求を1万5千円にする議論を始め、徐々に、情勢認識や今春闘での「ベア」の必要性が浸透していった。具体的戦術をしっかりと設定し、これを背景に、譲歩を引き出す原則的な方法に立ち返って、全員参加、全員発言で春闘をたたかうといった意味では、これまでになく多くの支部が方針に団結をして、団体交渉を進めた。「ベア」獲得は14支部で、昨年から倍増し、有額回答の2割に及ぶことは今年の特徴だ。また、東海地本では回答促進オルグを行い、京滋地本では全支部オルグを完全実施。関西地本では、重点支部を設定し「ベア獲得」の決意を固め合った。3月13日には「黄色いワッペン」を作成し統一行動に取り組み奮闘した。

いわて・中村事務局長:震災復興の取り組みと春闘について
 JR東日本の山田線、大船渡線は復旧の見通しが立っていない。震災に乗じて赤字路線を切り捨てるといったJRの姿勢がはっきりと見て取れる。要求署名に取り組み、6月18日にはJR本社、国土交通大臣への要請と新宿駅頭での宣伝を行った。また、職員の不足や資材の高騰などで、復興は思うように進んでいない。介護・医療などでも人手不足が深刻化している。引き続き、労働条件の改善と合わせて、人手不足の解消も取り組んで行く必要がある。「くらし守れの大行動」では、独自の「黄色」のティッシュとボールペンを準備した。外への行動に結集できない職場では、これまで統一的な行動が難しかったが、今年は、そういった点では、一定程度の取り組みとなった。

生協労連・渡邊書記次長:春闘に関わる取り組みと今後の取り組みについて
 3月、4月を「春の種まき月間」とし、要求実現と結んで組織拡大に繋げていく春闘にしようと位置づけ取り組み、成果が生まれている。組織拡大と強化を一体に取り組み、3月13日には、黄色いステッカーとマスクを作成し、未組織の仲間に配布するプレゼント作戦を提起し、実行する中で、労働組合に主体的に関わる仲間が増え、組織強化にも繋がった。また、生協の店舗では、非正規の仲間がいないと事業が成り立たないが、均等待遇が担保されていないことや最低賃金が低すぎることから正規との処遇の格差が大きい。引き続き最低賃金1,000円の運動を広げていきたい。昨年から改正労働契約法を活用した取り組みが前進しており、「検討」も含め無期雇用への転換で31件の前進回答を引き出した。これを残りの職場にも広げていきたい。

映演労連・柗坂書記次長:2014年春闘について
 全単組での「ベア獲得」と大幅賃上げ、非正規労働者の雇用と労働条件改善をめざした本格的な産別春闘を投げかけ、昨年までの要求基準に約2%付加した統一要求額を示した他、産別最低賃金について時給1,200円を新たに定めた。3月13日に「黄色のビラ」配布と学習会を開催するなど、4次の統一行動に取り組んだほか、改憲解釈や労働法制のたたかいに奮闘した。回答状況は、経営の先行きの不透明感を理由に厳しいものとなった。その代わりに一時金で補填するという状況が長年続いているが、この経営側の主張に、単組もなれてしまっていることが問題だ。産別スト権は、昨年を上回る82.8%の賛成での批准となった。春闘への強い期待感を共有でき、4月15日の産別統一ストライキには、昨年超す390名が決起し、良いスタートとなった。しかし、4月後半に入るとトーンダウンしてしまった。最初の勢いを後半までどのように維持するかが今後の課題だ。

北海道・出口事務局長:北海道の状況と取り組みについて
 5・15の世界同時アクションは、大きな反響があった。要求の打ち出し方やアピールの仕方の工夫をしていく必要があると考えさせられる行動となった。「1,000円を、700円、800円で売る働き方を変えよう」と打ち出し、「怒りを込めて、明るく楽しくたたかっていこう」をキーワードにたかいを進めている。地域経済は、賃上げどころか、打開策すら見えていない状況だ。だからこそ、「私たちが目指す日本、私たちが目指す地域」を示すことが必要だ。まだ企業の決算に合わせた春闘という側面が強いので、各年の統一闘争の発展、強化は大切だが、中期的な目標、戦略を立てた賃金闘争をめざす時期に来ているのではないだろうか。労働条件を守り、企業を健全に発展させ、地域の経済を支えるうえでも、労働組合の役割、意義は高まっている。

全教・今谷書記長:春闘アンケート、安倍「教育再生」、臨時教職員問題について
 昨年から秋季年末闘争に向けての要求集約と合わせ、春闘アンケートに取り組み始め、国民春闘共闘などの要求に反映させることが出来た。これが、あらゆる組織での要求確立や要求提出の基礎になるということを強調していきたい。また、憲法や教育課題に力を入れ、3月29日の全国集会には、2,700人を超える参加を得て、貴重な到達点を築くことが出来きた。「地方教育行政の大改悪法案」に関わっては、国会審議日程に合わせ20回に亘り、全国からのべ798人が参加をする大規模な国会行動を展開し、全国で要請や懇談の取り組みを重視して進めてきた。同時に、大学の教授会自治を否定する「学校教育法」の改悪も強行突破されている。憲法改悪と一体となった安倍「教育再生」を許さない全国的な取り組みを一層強化したい。学校の現場の非正規雇用化が進んでいる。1日の空白を作り、新たな任用をし、社会保険や年金の被保険者資格を取り除く「空白の1日」問題では、3省通知が出され、全国での取り組みが進み、この半年弱の間に25都県で突破し、残りは15府県となった。今年度中には突破をし、学校現場における非正規の労働条件改善にむけても全力をつくしていく。

JMIU・三木書記長:JMIUの春闘の取り組みについて
 189支部で要求提出し、168支部で回答を引き出した。組合員平均6,150円・2.12%で昨年比923円増となった。1万円を超えたのは13支部・分会だった。今年の春闘は、財界の「春闘終焉論」を乗り越え、全国の労働組合が一斉に賃上げ要求を出したたかう春闘の力が、改めて示された春闘だった。職場の春闘に向かう本気度が今までとは違った。本気でたたかったところで成果を勝ち取っていることを見る必要がある。東京西部のリオンで、毎週、数時間から1日ストライキを構えることを要求討議の段階から大いに議論し、たたかう体制を確立し、経営者に大幅賃上げを迫る中で5ケタの回答を引き出すなど、ストライキを軸にしたたたかう構えをつくる組合が増えた。もう一つは、職場の世論をどれだけつくれたのかということだ。家計簿調査、アンケート、一言メッセージの3点セットを使った、職場での対話や世論作りが強化された。また、困難だと思われていた職場や大企業の職場で少しずつだが組合員が増え始めるなど職場に変化が生まれつつある。「このままではどうしようもない」といった労働者の思いをしっかり掴んで、職場・地域でたたかっていくことが重要だ。

日本医労連・中野書記長:2014年春闘の状況と来春闘に向けて
 4万円の賃上げ要求を掲げ、早くから意思統一をしながら、春闘期間中に2回の書記長会議と3つのゾーンを設定してたたかってきた。賃上げ結果は、単純平均2.06%で、ベア771円含み5,190円となっている。この数字を見てもベースが低いということを改めて実感している。「ベア獲得」は51組合で昨年を下回った。(1)診療報酬が十数年間続くマイナス改定、(2)消費税増税、(3)病院の老朽化で新築費用の積み増しが必要だ。といった3つのことを大きな理由にして経営の出し渋りがあった。春闘アンケートや行動など運動面でも昨年を超える数字があがらなかったが、方針をきちんと受け止めた組織では、「17年ぶりにベースアップを勝ち取った」、「12年ぶりに半日ストライキを打った」など成果を勝ち取っている。春闘期に学んだ青年層を講師に賃金シミュレーション学習会がつづいていることや官民一体のたたかいが来春闘につながる動きとなっている。

東京・柴田事務局次長:東京での特徴的な取り組み
 国家戦略特区は、雇用、医療も含めて大きな動きとなっているので、総括で一言触れてほしい。労働法制改悪に対し、自由法曹団東京との共同の取り組みを進め、各地域での宣伝や学習が前進している。また、臨時国会に向けて、9月に学習と主要駅頭での宣伝に取り組む計画だ。最賃闘争に関して、東京労働局前での宣伝に加え、自治体非正規の賃上げと最低賃金、公契約条例の前進を求めるチラシを作り、各自治体前での宣伝に取り組んでいる。東京の5自治体で成立している公契約条例制定運動では、弁護団とも協力してQ&Aを作り、この夏から秋に向けて更に運動を前進させようと取り組みを進めている。もう一つ大きな特徴としては、公務と民間の共同の取り組みを1年間追及してきたことだ。学習を重ねながら、この間6回の宣伝行動を行い、6月17日には、人事院前に100人近い仲間が結集した。引き続き秋闘に向け、こうした取り組みを強めながら、来春闘に繋げていきたい。

通信労組・宇佐美委員長:14春闘でのベースアップ要求に対し、評価部分への格差賃上げを持ちこんだグローバル企業NTTの経営姿勢問題と改正高年法の趣旨を捻じ曲げ60歳超えの無年金者が雇用継続を希望しても継続雇用しない大企業の横暴について
 NTTは15年ぶりに1,600円のベア回答を出した。しかし、その内容は、全労働者を対象としたベア改善ではなく、一部のエキスパート職だけに限定したものであり、その上、上位グループだけを対象とした評価での昇給額と上限額の賃金改善という、職種間の賃金格差を拡大させる、ベア改善とは言えない回答となった。また、60歳を超えた希望する全社員を継続雇用とはしていない。また、継続雇用されても、賃金は時給885円で、福利厚生も含め、60歳までの社員とは大きな隔たりがある。株主を最優先し、利益の最大化を追求する、海外投資には湯水のごとく資金を使う、経営姿勢を改めさせるために、全国運動を展開し、社会的に包囲していく運動を強めていく。


出版労連・寺川書記長:出版労連の春闘と春闘期の取り組みについて
 賃上げ回答は、組合平均6,290円で昨年同額となり、一時金は2.15ヵ月で昨年を0.04ヵ月下回った。今春闘の特徴は、賃上げにこだわる取り組みで、粘り強く数次の回答を引き出し、昨年並みの水準にこぎつけたことだ。また、制度要求に関して、介護・看護や育児の休暇関連で前進がした。非正規の仲間を組合に迎え入れ、非正規の仲間の要求を前進させたこと。これまで、ストライキが困難だった職場で、十数年振りに2度の半日ストライキに決起し、回答を引き上げ、組合の結集力を高めたことが特筆される。また、秘密保護法廃止の取り組みに全力をあげ、国会前集会や院内集会、国際シンポジウムなどに参加し、「秘密保護法廃止法案」の野党共同提出を呼びかける運動を展開した。教育教科書検定基準問題では、大きく成功させた「5・23教科書集会」の教訓も生かし、政府の狙いを明らかにし、横のつながりを広くし、運動を広げていきたい。

大阪・菅事務局長:組織拡大と共同の広がり、労働組合活動への警察の干渉について
 大阪では、賃金闘争とともに要求闘争としての組織拡大と経験交流が議論になり、組織拡大を頑張らなければならないということが広がっている。「安倍政権と橋下維新の暴走政治ストップ」を大きく位置づけ共同を広げたのが今春闘の特徴だ。3月13日に向けて、9団体アピールを発信し、黄色のワッペンを作成した。当日は雨の中、3万人が行動決起した。昨年から特定秘密保護法廃止に向けた共同が大きく広がり、集団的自衛権行使反対の共同にも繋がりつつある。橋下維新とのたたかいでも共同が前進している。来年の統一地方選挙も視野に入れながらたたかいを進めていく。また、街頭宣伝への警察による不当な干渉が増え始めている。我々が不法行為をしているかのように描く警察のやり方は、絶対に許してはならないし、全国的な状況についての、情報の集約、分析、方針化が必要だ。

建交労・赤羽書記長:建交労の春闘の到達点と課題について
 要求提出は昨年とほぼ同水準となっている。回答引出しは昨年を若干上回った。例年のことだが、この後、要求提出が40組織程増える。なお、夏季一時金闘争とも結合し、春闘が粘り強くたたかわれている状況だ。被災地や沖縄などでのダンプの仲間の単価や過積載の改善の取り組みなどでは成果が上がりつつある。一方で、粘り強いたたかいはしているが、統一闘争への結集が出来ていない現状となっている。春闘アンケートは、全組合員参加の春闘の中心に位置づけているが、組織内の組合員での回答率は37%に止まっている。全組合員参加の闘争を夏季闘争の中で作り上げて、来年の春闘に向けて、足腰を強くしていきたい。そのための学習運動や組織建設推進員の取り組みを成功させていきたい。

〜討論のまとめ〜
 討論のまとめで、小田川事務局長は、個別課題に関して7点について触れ、
(1)農協改革の問題は、労働者雇用として重要な問題を抱えており、この国の社会のあり方に関わっている。共同を強めて行く方向で議論を深めていきたい。
(2)民放労連から発言があった、裁量労働制の施行については、非常に重要な経験の発言だった。裁量労働制の入りやすい大企業職場で、頓挫をさせたことは重要であり、その経験は全体に広げていきたい。
(3)岩手からの発言があった、震災復興の問題は、春闘共闘全体としてどう位置づけるか議論し、最終の総括では、来春闘に向けてたたかいをどう進めるかという視点で、入れていきたい。
(4)公契約については、全体としての取り組みを強めていきたい。
(5)春闘期に約3分の1の組織が、夏季一時金と月例給を同時に交渉している状況が伺える状況となっている。発言があった問題意識、業績反映部分での論議が強まっていることも含め、春闘でのたたかい方、論議の進め方に工夫が必要であり、引き続き議論していくとともに、問題意識を共有したい。
(6)中長期的な視野での春闘、賃金闘争の課題の置き方に関して、成果主義が強まる中、対抗軸として、「何にこだわらなければならないのか」といった議論の中で、中長期的な課題が見えてくるで、そのことを含め議論を強めたい。
(7)「春闘3月集中」は当然のことだが、それを前提としても尚、単産ごとに3つ程のグループがあるのは事実であり、4月、5月に山を持たざるを得ない組織があることを踏まえたうえで、春闘共闘全体で力を寄せ合いながら、集中期を作る議論を進めていく。

 全体のまとめとして以下の5点について述べ、まとめとしました。
(1)「ベアにこだわるたたかい」、「すべての労働者の賃上げにこだわるたたかい」の成果への確信を広げ、どう次に繋げるのか、引き継いでいくのかということが、この夏から秋、来春闘への大きな課題だ。
(2)「一点共闘」も含め、この間のたたかいの確信、その状況が変化を生み出しているという確信が広がった。
(3)3月13日のような国民共闘の組み立ては、統一シンボルカラーなどへの積極的な受け止めがされているので、統一闘争の工夫として、引き続き論議をしたい。
(4)春闘をたたかう上で、職場や地域の実態からくる困難さ、今手を付けなければならない課題がこの春闘で見えてきた。課題の解決に力を合わせたい。とりわけ、「組合員の春闘への結集をどう強めるか」、「全員参加の春闘をどう作り出していくか」という点は、更に強めたい。
(5)春闘をたたかいながら、各組織の組織強化につながっている課題についても、交流の場の検討も含め、春闘共闘としても取り上げていけるように努力したい。


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