第46号 2014年8月11日
2014夏季一時金・第4回集計(最終)
加重平均68.9万円 前年同期6.2万円超
国民春闘共闘委員会(全労連、純中立労組懇、地方共闘などで構成)は7日、2014年の夏季一時金第4回目となる最終集計を行い、26単産・部会602組合から報告が寄せられました。
<回答状況>
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2014年 |
2013年 |
登録組合数 |
763 |
771 |
回答組合数 |
602(78.9%) |
624(80.9%) |
うち上積み獲得 |
164(27.2%) |
128(20.5%) |
うち妥結組合数 |
461(76.6%) |
517(82.9%) |
<回答内容>(月数および金額)
集計方法&対象 |
2014年 |
2013年(同期) |
(前年比) |
単純平均 |
月数 |
1.87 |
1.82 |
+0.05 |
額(円) |
631,348 |
600,764 |
+30,584 |
加重平均 |
額(円) |
689,175 |
626,877 |
+62,298 |
組合員数(人) |
165,358 |
168,382 |
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*額または月数のみの報告があるため、双方は連動しません。
*2013年同期・実績の平均金額は、前年総括表の数値に補正をかけています。
<単純平均額で前年実績と比較可能な組合での回答状況>
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2014年 |
2013年 |
前年との比較が可能な組合数 |
281 |
304 |
うち前年額以上の組合 |
189(67.3%) |
176(57.9%) |
(前年超) |
170 |
155 |
(同 額) |
19 |
21 |
<前年実績と比較可能な組合での単純平均額・月数>
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組合数 |
金額・月数 |
前年実績 |
(前年比) |
単純平均 |
額(円) |
281 |
643,445 |
627,958 |
+15,487 |
月数 |
535 |
1.87 |
1.84 |
+0.03 |
<集計結果の概要>
回答引出し・妥結状況
夏季一時金の第4回目となる最終集計は、別表の26単産・部会での集計となりました。
登録763組合のうち78.9%にあたる602組合が回答を引き出しています。回答引出し率は、前年同期(2013年8月8日時点:624組合・80.9%)から2ポイント減少しています。
単産・部会別にみると、回答引出し率100%は検数労連、郵政産業ユニオン、全倉運、外銀連、民放労連、映演労連の6単産・部会となっています。続いて、9割台が生協労連(97.9%)、日本医労連(96.7%)、通信労組(92.3%)、化学一般労連(91.7%)の4単産・部会。8割台が特殊法人労連(88.9%)、建設関連労連(87.5%)、JMIU(86.2%)、建交労・鉄道(85.7%)、金融労連(84.4%)、合同繊維(83.3%)、出版労連(83.3%)の7単産・部会。7割台が全農協労連(77.1%)、地方マスコミ(77.1%)、全印総連(73.5%)の3単産・部会となっています。
規模別にみると、1000人以上(97.1%)、300〜999人(93.4%)、100〜299人(89.3%)、30〜99人(76.0%)、29人以下(61.5%)と、規模が大きくなるにつれ回答引出し率が高くなっているのは例年と同様の傾向となっています。
回答引出し組合のうち、春闘期に一時金交渉を行った組合も含め、数次にわたる上積み回答を引き出したのは164組合・27.2%で、前年同期(128組合・20.5%)を36組合・6.7ポイント上回っています。JMIU、映演労連の計2組合(前年同期0組合)で6次回答を引き出し、5次回答が化学一般労連、民放労連の計2組合(同6組合)、4次回答が11組合(同8組合)、3次回答が30組合(同22組合)となっています。春闘と同様に各組合で粘り強い交渉が展開されたことが伺える状況となっています。
全体の回答内容
月数回答のあった569組合の単純平均月数(一組合あたりの平均)は1.87ヵ月で、前回調査(7月11日時点)から0.05ヵ月減となっています。前年同期との比較では0.05ヵ月増となり、前年実績と比べても0.03ヵ月上回っています。
月数回答のあった組合のうち43.8%にあたる249組合(前年同期253組合・42.4%)が2ヵ月以上の回答を引き出し、うち49組合(前年同期38組合)が3ヵ月以上を獲得。最高月数は、出版労連の2組合での5ヵ月分となっています。
金額回答のあった314組合での単純平均額(一組合あたりの平均)は631,348円となっています。前回調査と比べ10,646円減となりましたが、前年同期を30,584円上回っています。加重平均額(組合員一人あたりの平均)は689,175円で、前回調査から4,579円減少しましたが、前年同期比62,298円増と大きく上回りました。
金額回答のあった組合のうち100万円以上の高額回答を引き出した組合は26組合(前年同期23組合)で、そのうち9組合(前年同期8組合)が150万円以上を勝ち取っています。最高額は出版労連の組合での2629,500円となっています。
単産・部会、規模別での傾向
単産・部会別にみると、26単産・部会のうち、建交労・建設、JMIU、化学一般労連、全労連・全国一般の製造、建交労・鉄道、通信労組、全倉運、全労連・全国一般の卸売・小売、外銀連、民放労連、出版労連、映演労連、地方マスコミの13単産・部会が月数で全体平均以上となっています。額では、建交労・鉄道、民放労連、出版労連、映演労連、地方マスコミが単純・加重ともに全体平均以上となっています。
規模別にみると、月数では「29人以下」が単純平均2.13ヵ月と高水準となっており、「30〜99人」が1.89ヵ月、「1000人以上」が1.82ヵ月、「100〜299人」が1.77ヵ月、「300〜999人」が1.71ヵ月と続いています。額では、「1000人以上」が単純平均695,620円、加重平均787,156円と高水準となっています。
前年実績比較可能組合での回答状況
同一組合で対比が可能な281組合での単純平均額での結果を前年実績と比べると、今期は643,445円で、前年実績から15,487円増(引き上げ率2.47%)となっています。このうち、67.3%にあたる189組合が前年実績額以上の回答を引き出し、170組合(60.5%)が前年を超す回答を得ています。前年同期(前年実績比以上:176組合・57.9%、前年実績超:155組合・51%)から大きく前進しています。
同一組合で対比可能な535組合の単純平均月数での前年実績比較では、今期は1.87ヵ月で、前年実績の1.84ヵ月を0.03ヵ月上回っています。
単産・部会別に月数での前年実績比をみると、25単産・部会のうち、15単産・部会が対前年実績比プラス、同月数が3単産・部会、マイナスが7単産・部会となっています。産業別に月数での前年実績比をみると、鋼業・建設業関係で前年実績比プラス0.35ヵ月となったのをはじめ、製造業関係、卸売・小売業関係、金融・保険業関係、特殊法人関係、マスコミ関係、地方登録がプラス傾向、農林水産業関係、運輸・通信業関係、医療関係が前年並みもしくは、マイナス傾向となっていますが、産業内でも若干のばらつきが出ています。
規模別にみると、小幅ながらもすべての規模でプラス傾向となっており、「29人以下」、「300〜999人」では、単純平均額で前年実績比3%以上の引上げ率を示しています。
妥結状況
回答を引き出した組合のうち妥結したのは461組合(妥結率76.6%)で、前年同期(517組合・82.9%)を6.3ポイント下回っています。
検数労連、全倉運、外銀連が全登録組合で妥結したのをはじめ、建設関連労連、合同繊維、特殊法人労連では回答を引き出した全組合で妥結しています。残る組合も交渉を継続し収拾に向かいつつありますが、消費税増税や物価上昇などによる生活悪化をくい止めるため、前年実績以上の回答を引き出しながらも、生活改善に資する回答を求め粘り強くたたかっている組合もあり、春闘同様に前年と比べ若干解決が遅くなっている傾向が伺えます。
パート・アルバイトなど非正規雇用で働く仲間の一時金
非正規雇用で働く仲間の一時金獲得は、別表の11単産の211組合で313件の成果獲得となっています。前年同期(2013年8月8日時点:310件)とほぼ同水準となっています。
このうち、パートやアルバイトなどを中心とした時給制で働く仲間の一時金獲得は、生協労連(89件)、日本医労連(83件)など、8単産・198件となり、前年同期(189件)を9件上回っています。金額報告のあった64件の単純平均額は45,901円で、前年同期(40件平均41,210円)を4,691円上回っています。月数では、146件の単純平均で0.781ヵ月と、前年同期(146件平均0.807ヵ月)を0.026ヵ月下回りました。
日給制で働く仲間の一時金獲得は、2単産・7件となっており、単純平均額は258,814円(5件平均)となっています。
月額制(臨時・準職員・契約社員など)で働く仲間の一時金獲得は、10単産で89件の成果を獲得しています。金額では141,484円(26件平均)、月数では0.928ヵ月(64件平均)となっています。
また、再雇用・継続雇用で働く仲間の一時金獲得は、4単産から19件(時給制9件、月給制10件)の報告が寄せられています。
時給制では単純平均36,111円(5件平均)・0.286ヵ月(5件平均)。月給制では、99,290円(5件平均)・1.46ヵ月(5件平均)となっています。
<参考> 他団体の夏季一時金集計結果
●連合の第8回回答集計 夏季一時金(7/3公表)は以下のとおりです。
金額(円)
集計組合 |
加重平均 |
単純平均 |
組合数 |
人数(万) |
2014年 |
昨年実績 |
2014年 |
昨年実績 |
1,708 |
104.2 |
685,228 |
628,524 |
505,262 |
478,097 |
月数(ヵ月)
集計組合 |
加重平均 |
単純平均 |
組合数 |
人数(万) |
2014年 |
昨年実績 |
2014年 |
昨年実績 |
2,405 |
159.6 |
2.25 |
2.12 |
2.06 |
1.94 |
●日本経団連の夏季一時金妥結集計(大手企業=5/29現在)は以下のとおりです。
集計対象 |
集計
企業 |
加重平均 |
単純平均 |
金額 |
昨年実績 |
金額 |
昨年実績 |
大手企業 |
133社 |
867,731 |
809,502 |
735,567 |
697,645 |
※集計対象は東証一部上場、従業員500人以上の企業